【初心者向け】H(ヘビー)ロッドを使った「カバー撃ち用タックル」の組みかた・選び方

バス釣りのカバー撃ちではさまざまなタックルが選ばれます。

なかでも「H(ヘビー)タックル」は、カバー攻略において重要なタックルです。

しかし、どんなものを選べばいいのか迷ってしまう人も少なくないハズ…。

そこで今回は、「カバー撃ちにおける、ヘビーロッドを使ったタックルセッティングの組み方」を紹介します。

H(ヘビー)ロッドを使った「カバー撃ちタックル」の組み方

バス釣りの「カバー撃ち」。

近年では、さまざまなタックルが用いられます。

なかでも「ヘビータックル」はカバー攻略において最もスタンダードなタックルですが、どんなものを組むのがベストなのか。

ベーシックな組み方としては、以下のようなセッティングが一般的です。

 Hパワーセッティング(カバー撃ち用)の基本

ロッド:H(ヘビー)パワー

リール:ハイギア以上

ライン:フロロカーボン16~20LB / ナイロン20~25LB

写真のようなヘビーカバーをしっかり撃っていくには、タックルにもそれ相応のパワーが求められます。

ただ強くて硬ければなんでもいいかというと、そうでもないのだ。

【関連記事】

ヘビーバーサタイルの有効性・メリットを紹介している記事はこちらで読むことができます↓

ロッド選び:H(ヘビー)パワーを選ぶ

まずはタックル構成の中心となる「ヘビーロッド」を選びましょう。

キモになるのは、以下の要素です。

 カバー撃ち用Hロッドの選びかたのコツ

長さ:ポイントまでの距離感を目安にする

テーパー(アクション):エキストラファースト〜ファースト

弾性:中〜高弾性

カバー撃ちロッド選び:テーパー(アクション)

(画像引用:「す〜さんの釣行記&釣り情報・時々AQUA」より

バスロッドには「テーパー(アクション)」が設定されています。

テーパーが変わると、操作性、アワセ方、キャストするときの感覚…などなど、使ったときの感じかたや効果が変わってきます。

そのため、カバー撃ち用タックルを組むときは、どんな要素を目安にするのかチェックしておきたいところです。

大まかな目安として、以下のポイントをチェックしておきましょう。

カバー撃ち用ロッド:テーパー選びのコツ

●ガツンとフッキングしたい
→エキストラファースト〜ファーストテーパー

●ロッド全体を使ってしっかりアワセたい
→レギュラーファースト〜レギュラー

●穂先を使って繊細なアクションをしたい
→エキストラファースト〜ファーストテーパー

●ロッド全体を使ってしなやかにアクションさせたい
→レギュラーファースト〜レギュラー

上記はあくまで持論ではありますが、カバー撃ちタックルを選ぶうえで目安になるポイントかと思います。

ガツンと掛ける「掛け調子」がお好みなら、エキストラファーストからファーストテーパーを。

ググっと乗せてパワフルにノセていくのがお好みなら、レギュラーファースト(モデレイトファースト)からレギュラー(モデレイト)を。

どちらがいいのかわからない、無難なものを!という場合は、ファーストテーパーを。

ロッド選びには”正解”がありません。

時代や個々人の好みによってベストが変わるからです。

まずは何本か試してみて、自分に合ったロッドを探すのも大切なことでございます。

カバー撃ちロッド:長さ選びのコツ

バスロッドの長さのベストは、フィールドの環境やスタイルによって変わります。

たとえば、以下のようなイメージで。

カバー撃ちロッド:長さ選びのコツ

近距離:6.3~6.6フィート

中距離:6.6~6.10フィート

遠距離:6.10~7.6フィート

ポイントまでの距離感、その他のルアーとの兼ね合い(汎用度)なども考慮しつつ決めるのがキホン。

一般的には「フリッピング(カバー撃ち)にはロングロッドが合う」といわれています。

7.6フィートレングスはカバー撃ちに使用されることで有名で、「カバー撃ちにはナナロクだよね」なんてことも言われたり。

しかし、日本でのオカッパリにおいては、かならずしも「長かろう、良かろう」でもありません。

●バスロッドの長さは「環境、ポイントまでの距離感」を目安にする

バスロッドの長さを選ぶときは、「フィールドの環境」や「ポイントまでの距離感」も目安になります。

小さい場所や、アングラーの頭上に木々があるようなスポットでは、6.6フィートくらいのほうが取り回しやすいです。

しかし、霞ヶ浦や津久井湖など、ややオープンなフィールドでは、7フィート以上あったほうがピッチングしやすく、またフッキングも決まりやすい。

ロッドの長さは、フィールドの環境やスタイルによってベストなものが変わります。

”とりあえず”な長さとしては、「6.10~7.2フィート」がバランスよく使えて便利です。

【関連記事】

オカッパリにおけるロッド長の選びかたを紹介している記事はこちらで読むことができます↓

野池でのバスロッド長の選びかたはこちらで読むことができます↓

カバー撃ちロッド選び:適切な「弾性」を選ぶ

バスロッドには「弾性」というものがあります。

弾性は、低いほど曲がりやすく折れにくく、感度が悪くなるという特性があります。

高弾性になるにつれ、曲がりにくく、硬くなり、折れやすく、感度が良い。

カバー撃ちでは、テキサスリグやリーダーレスダウンショットリグなどのワームの釣りが主体となります。

そのため、中〜高弾性のものを選ぶのがコツです。

補足:初心者に高弾性・超高弾性ロッドは危険!?

バス釣り初心者さんなら、金属的でガッチガチな超高弾性ロッドよりも、マイルドで投げやすく、ロッド折れも少ない中弾性くらいのものをおすすめします。

弾性が高すぎるとトラブルが発生しやすいです。

たとえば、根がかりを外したときにシンカーが吹っ飛んできて、ロッドにあたって折れる…など。

カバー撃ちでは、回収時にリグ(シンカー)が吹っ飛んでくることもあるので、ロッドブランクスに当たるのが原因となるロッド折れには注意しましょう。

リール選び:ハイギア以上のものを選ぶ

カバー撃ちには、ハイギア以上のハイスピードなベイトリールを選びましょう。

ハイギアは、ハンドルを1回転させたときの巻き取り量が多くなるのがメリット。

そのため、障害物からバスを引っぱり出しやすくなるのです。

また、ルアーをポイントに撃ってから即回収…というルーティンのスピードもあがるのも◎

効率面においてはハイギアが有利です。

補足:おかっぱりなら「ノーマルギア」でもOK

オカッパリでのカバー撃ちなら、ノーマルギア(6.2くらい)でも済むこともあります

たとえば、足元を撃ったり、近距離のカバー撃ちがメインになるならノーマルギアでも問題ありません

霞ヶ浦でたとえるなら、護岸の際、水門、消波ブロックの”手前”、オカッパリからのアシ撃ち・杭(近距離)など

リールのギア比は、距離感やスタイルによってベストが変わってきますが、環境次第では「絶対にハイギア!」というわけでもありません

バーサタイルなタックルに載せているリールを使い回すことも、一応は可能です。

カバー撃ち用リール選び:右ハンドルか、左ハンドルか

ハンドルの向きは、個人によって好みがあります。

そのため、絶対的にこちらが正しい!とはいえません。

ただ、個人的には「利き手でハンドルを握ったほうが、バスをカバーから引きずり出しやすい」と感じます。

カバーからバスを引っ張りだすときは、実はハンドルを握っている側の腕のほうにも力が必要になります。

僕の場合は利き腕が右です。

なので、右ハンドルを使ったほうがカバーから引っ張り出しやすいんですよね。

左ハンドルも試しましたが、利き腕(右)しか力を入れることができずに困った…という経験も。

初心者さんには、利き腕側のハンドルを選ぶことをおすすめしたいです。

【関連記事】

ベイトリールのハンドルは「右or左」?について書いた記事はこちらで読むことができます↓

●利き腕ハンドルを選ぶことのメリット「アワセの間」にあり

ハンドルを利き手側に設定することで、「ロッドを持ちかえてアワセる」という動作が必要になります。

一見は非効率だと思われますが、実はここにミソがあるのだ。

「霞ヶ浦の鬼」と呼ばれるトーナメンター/ダイワプロスタッフの赤羽修弥氏は、『カバー撃ちでは利き腕でハンドルを使う』ということについて、以下のように語っています。

赤羽は利き腕が右なのにもかかわらず、カバー撃ちには右巻きのリールを使っている。

右手でロッドを持ちながらキャストし、アクションもそのまま右手で行う。

ラインスラックをとるときは、写真のように、左手でハンドルを回している。

バイトがあったら、左手にロッドを持ち替え、フッキング体勢に入る。

フッキングが遅れるんじゃ?と感じた記者が、なぜ左巻きのリールにしないのかと質問したところ、「持ち替えてアワせるくらいが、食わせの間をとることができてちょうどいいんだ」と赤羽。

(引用:Basser 2008年10月号「もっと奥へ!対シャローカバーで活きるテキサスリグの基本技術。」40頁より)

テキサスリグの場合は、超高速なフッキングをしなくてもよかったりする。

赤羽氏以外にも、清水盛三氏、田辺哲男氏、菊元俊文氏、伊豫部健氏なども「カバー撃ちにも利き腕ハンドル」なスタイルをとるアングラーは意外と多いです。

補足:利き手が右の場合、左手でロッド操作をすれば持ちかえる手間も省けます。

↓参考動画・田辺哲男氏のワーミング

田辺哲男氏は、左右どちらでもロッドワークしています。

ライン選び:フロロカーボン16~20LB / ナイロン20~25LB

フロロカーボンなら16~20LBを。

ナイロンなら20~25LBを選ぶのがコツです。

ライン選びには好みや諸説があるため、コレという正解がありません(なんだか同じことばかり言っている気がします)。

ここでは、僕の体験談をベースにした選びかたのコツを紹介します。

カバー撃ち:フロロとナイロンの大まかな違いは「ダイレクト感・感度」

フロロカーボンは、感度にすぐれるラインです。

また、素材がやや硬いので、ダイレクトなルアー操作感を得られます。

フロロは根ズレに強いというのが一般論ですが、個人的にはそこまで強さを感じることはありません。

ナイロンラインは、比重が軽く、水に浮きやすい…という特性があります。

ラインを弛ませた状態ではフロロより感度がよく、根ズレにも強いラインだと感じます。

さらに、ラインが伸びるという特性もあって、フロロよりもラインブレイクするまでの時間が長いです。

ただ、ルアーをアクションさせた際、ラインが伸びるため、ダイレクトな操作感は得られにくい。

ナイロンラインの「ノー感じ」なフィーリングは、ダイレクト感はポンド数をあげることで解消されます。ポンド数が高くなるにつれてラインが伸びにくくなるからです。

ナイロンラインをカバー撃ちに使うなら、最低でも20ポンドはほしいですね。

メインとなるのは「フロロカーボンライン」16~20LB

カバー撃ちまわりにおいては、一般的にはフロロラインが好まれます。

テキサスリグやラバージグなどの撃ち物・底物系ルアーを使った釣りは、「感度とダイレクトな操作性」がキモになるためです。

「ナイロンとフロロ、どっちを選べばいいの?」と迷ったときは、フロロカーボン16~20LBをセットしましょう。

バックラッシュなどのトラブルが辛い場合や、より飛距離を出したいときはナイロン20~25LBがおすすめです。

ちなみに、フロロ16ポンドと20ポンドで迷ったときは、以下の記事を参考にしてみてください↓

まとめ|H(ヘビー)ロッドを使った「カバー撃ちタックル」の組み方

僕の体験談をもとにしつつ、「ヘビーロッドを用いたカバー撃ち用タックルの組み方のコツ」を紹介してみました。

オカッパリ、レンタルボートともに、カバー撃ちタックルはほぼ必須アイテム。

誰も撃っていない難攻不落のヘビーカバーを攻略することで、他の人には釣られていないデカバスをゲットできるかも…!?

 Hパワー(カバー撃ち用)セッティングの基本|まとめ

ロッド:エキストラファースト〜ファーストテーパーのH(ヘビー)パワー

リール:ハイギア以上

ライン:フロロカーボン16~20LB / ナイロン20~25LB

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