レイドジャパン「GA-72HC”キングヘビー」は、メル○リなどでは高値で取引されるレアなロッド。
どんなものかと思い衝動買いしてしまった…。
実際に使ってみたが、ものすごく悪い言いかたをすると「平凡・退屈」。が、言いかえるなら「超〇〇!」といった感じだ。
今回は、おもに「カバー撃ち・底物系ルアー」においての使用感をインプレしてみる。
●「GA-72HC”キングヘビー”」はこちらで見ることができます↓
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もくじ
インプレ|レイドジャパン「GA-72HC”キングヘビー」をカバー撃ちに使い込んでみた感想
大まかな印象:ブランクスの作り
用途的には、3/8~1.1/2ozクラスのハードルアー・ソフトルアーを幅広く使うためのロッド。
いわゆる「ヘビーバーサタイル」と呼ばれるスタイルに向いた作りだ。
ハードルアーにおいてもっとも使いやすいのは1~2ozくらいだが、ワーミングにおいては、テキサスリグだとだいたいシンカーウエイト10g前後が快適(3~4.5インチホッグワームの場合)。
ブランクス自体はやや弾力があり、もっちりとした印象。
しかし、実際に使ってみるとやや張りがある。
ロードランナーやルーミスなどのもっちりトルク系ロッドよりは、幾分かシャキっとしている感じ。
金属的なシャキッ!ではなく、強さがある!といったイメージ。
シマノのエクスプライドなどに見られる「硬い」という感じではなく、『強い』という印象だ。
全体的に張りがあって”強い”ブランクスなのだが、不快に感じるほど硬すぎず、ほどよく弾力を残してある。
適度にもっちりしているので、手首を軽く返すだけでピッチングするときにブランクスが曲がりやすく、飛距離も伸びやすい。低弾道ピッチも楽チンだ。
バス釣り初級者であっても使いやすいベイトロッドだと思う。
この辺りの作りは「誰にでも平等に!」というコンセプトを踏襲している。
ハードルアーなら1oz以上、ワーミングならシンカーウエイト込みで15g以上が快適ゾーンだ。
5~10gのフリーリグ・リーダーレスダウンショットリグ
5~10gシンカーのリーダーレスダウンショットリグを使ってみた。
5gが最低ラインといったところで、快適なのはシンカーウエイト7g以上といったところ。
7gあるとティップが少し入るため、ボトムカバーを乗り越えたりシェイクしたりしやすくなり、操作性がよくなる。
ヘビーカバーの奥を撃っても快適。
ティップに適度な張りがもたされているので、ヘビーカバー周りでもモタつきにくい作り。
そのこともあって、1/2ozラバージグや重めのテキサスリグにも使いやすい。
ただ、5gテキサス+3~3.5インチホッグワームで食い込ませて〜なんていう食わせ系アプローチの釣りには向かない。
ティップが強いので、オープン〜ライトカバーまわりだとショートバイトを弾きやすかった。
キングヘビーは、「6:4」でラバージグ用ロッドとして使ったほうが輝くかな?といった印象だ。
エグシュン(江口俊介氏)や吉田遊氏が、キングヘビーでフルサイズラバージグを使う理由がわかるような気がする。
10~14gシンカーを使ったフリッピング
「テキサスシンカー14g+ブルスホッグ3インチ」というセッティングで、ミッド〜ヘビーカバーへのフリッピング・ウエッピングに使ってみた。かなり快適である。
が、ヘビーカバーへのウエッピングは、少しダルいかも…。
超ヘビーカバーからルアーを回収するときにティップが入りすぎてしまい、引っ掛かりやすかった。
まぁこれは明らかにTPOを間違えたタックルセレクトなので、仕方がないところでもある。
このロッドでヘビーカバーのウエッピングはおすすめできない。
超ヘビーカバーを撃つなら、同社の「GA-74XHC”ディヒューザー”」のほうがマッチする。
ライトカバー〜ヘビーカバーは、キングヘビー。
ヘビーカバー〜超ヘビーカバーへのフリップなら、ディヒューザー…と使い分けるとイイ感じだ。
「GA-74XHC”ディヒューザー”」のインプレ記事は『【実際に使ったインプレ】レイドジャパン「グラディエーターアンチ GA-74XHC “ディヒューザー”」は2ozのビッグベイト&ヘビーバーサタイルに最高!』で読むことができます。
ファイト時のパワー感
某メジャーレイクのカバー撃ちにてアベレージをブチ抜いてみたところ、まったく問題なく使うことができた。
ただ、絶対的なパワー・トルク感は、ノリーズやキスラーなどに劣るという印象。
バスをカバーから引き抜くときにワンテンポ遅れるというか…
ルーミス・ワールドシャウラ・ロードランナーなどのロッドであれば一発でゴボウ抜きできるであろうシーンでも、キングヘビーはややモタつくような感覚。
カバー撃ち専用ロッドとして使うには、現在僕が所有しているフリッピングロッド「Gルーミス E6X 7’5″H」には劣る。
そもそもの用途が違うので、比較対象としては間違っているのだが…。
GA-72HC”キングヘビー”は、ヘビーカバー撃ち専用ロッドとしてボートに乗せるにはイマイチ…というのが本音だ。
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オープンエリアでの底物にも使ってみた
周囲になにもないオープンなエリアでも使ってみた。
アベレージサイズではほとんどロッドが曲がらない。
ただ、前述したように、トルク感はロドラン・ルーミスなどに比べると控えめかも。
”キングヘビー”の感度は?
水深3~4mくらいのちょっとしたボトムカバーをズル引きしていると「ココン!」という明確なアタリを感じることができた。感度レベルは良好だと思う。
フロロ20LB+7gテキサスというセッティングだと、ややボヤける。
フロロ16LBまで落とすと、よりボトムカバーを感じることができた。
(写真上から、バルトロ”ヒート2”、キングヘビー)
ただ、絶対的な感度はマキシマム「バルトロ”ヒート2”」のほうが高い。
価格的にも¥20,000の差があるので、当然といえば当然といもいえる。
感度レベルは価格相応だと思う。
僕はテキサス・ジグが好きなアングラーなのだが、感度に関してはいまのところ不満はない。
グラディエーターマキシマム「72MH+C “バルトロ ヒート2”」のインプレ記事は「【初回インプレ】癖が強い!?レイドジャパン「グラディエーターマキシマム バルトロ ヒート2(GA-72MH+C)」を使ってきたのでインプレします。」で読むことができます。
まとめ:レイドジャパン「GA-72HC”キングヘビー」は買い?
汎用性:★★★★★
使いやすさ:★★★★☆
キャストフィール:★★★☆☆
感度:★★★☆☆
所有感:★★★☆☆
コストパフォーマンス:★★★☆☆
●超汎用性にすぐれた「弱点がなき」ヘビーバーサタイルロッド
汎用性にすぐれている。ここが最大の特徴であり全て…といっても過言ではない。
コンセプトが「ヘビーバーサタイル」ということで、中・重量系ルアーならどんなものでも扱える器用さを持つ。
ただ、「どんなものでも使える」という優等生っぽい要素は、中・上級者アングラーにはやや退屈さを感じさせるかもしれない。
「誰にでもカンタンに扱える優等生」みたいなロッドは、使い手によっては『無個性の無難なロッド』にもなり得るからだ。
個人的にも、使っていてトキメキはやや少なめだ。
ただ、「誰にでも使いやすいロッドをリーズナブルなお値段で提供」というグラディエーターアンチのコンセプト上、”個性・オリジナリティ”のなさを批判するのはお門違いではある。
ある程度バス釣りを経験している人の場合、「すげぇ人気だからさぞかし”良いロッド”なんだろうなぁ!」…などと期待しすぎてしまうと、肩透かしを食わされるかもしれない。
●安定感・扱いやすさ◎なブランクス
しかし、キャストフィールの安定感は注目したいポイントの1つ。
「GA-72HC」にはしなやかなブランクスが採用されており、キャストフィール・感度ともに上々だ。
ややルアーウエイトを上げなければブランクスが曲がりにくいものの、全体的な印象としては「ややマイルド」といった使用感で、ビギナーからエキスパートまで幅広い層に使いやすい作りになっている。
ロードランナーやルーミス系などのトルクを重視するロッドと比較した場合は「やや硬め」とも感じられるが、昨今のロッドの中では『もっちり・しなやか系』を重視した作りだと思わせる。
一時期、ネット上で噂されていた「レイドジャパンのロッドは折れるw」などという迷信は、当ロッドを使うことで単なるデマであったと気づくだろう。
●ブランド感・ステータス
価格的にはミドルクラスの部類に入る。
レイドジャパンの商品はブランド代がややお高めではあるが、ブランドネームを求めているなら「買い」だといえる。
汎用性も高いし、ブランクスの作りも高品質でキャストフィールも良し。
値段相応〜ややお高めだが、ブランド代込みなのである程度は仕方あるまい。
しかし、とくにレイドジャパンに思い入れがないのなら、個人的にはもう少し手頃のミドルクラスロッドでいいんじゃないか…という気持ちを感じざるを得ない。
”激レア!”という要素をほかにすると、あえてこのロッドを選ばなければならない理由はいまのところ見つかっていない。
そして、おそらく今後も見つからないだろうと思う。
なぜなら、本ロッドは「誰にでも超カンタンに扱える優秀なヘビーバーサタイルロッド」だからだ。
「だからこそ!」という強い主張がない。無難であり退屈。普通すぎるほどに普通。究極の普通。それがこのロッドの強みであり、最大のウリなんじゃないか。
このロッドをワンフレーズで表現するなら、以下のようになる。
レイドジャパン流「最新にアップデートされた超ヘビーバーサタイル汎用機」
そりゃ売れるワケだ。
弱点が見つからねェ。
●「GA-72HC”キングヘビー”」はこちらで見ることができます↓
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