テキサスリグのシンカーにはさまざまな重さがある。
それゆえ、どんなウエイトを選べばいいのか迷ってしまう人も少なくないはず…。
そこで今回は、「テキサスリグに使うシンカーの重さの選びかた」を紹介してみる。
当記事で書かれていることは、リーダーレスダウンショットリグ(直リグ・ゼロダン)やフリーリグ、ラバージグといった底もの・撃ちもの系ルアーにも応用可!
【関連記事】
もくじ
- 1 テキサスリグのシンカーの重さの選び方・目安
- 2 シンカーウエイトのベースは「7g」
- 3 テキサスリグシンカーの重さ選びのコツ
- 4 テキサスリグ初心者は、まずは”やや重め”のシンカーを選ぼう
- 5 アングラー側のアプローチを目安にする
- 6 「食わせ寄り」なアプローチには、『軽め』を選ぶ
- 7 「アプローチ」によってシンカーウエイトを変える
- 8 ルアーアクションを目安にする
- 9 もっともシンプル!「カバーの濃さ」を目安にする
- 10 「カバーの濃さ」を目安にするのがもっともシンプル
- 11 カバーに合わせたシンカーウエイトの選択例
- 12 オープンなエリアでは、シンカーウエイトは重くなくても良い
- 13 天候を基準にする(主に風)
- 14 悪天候時にはシンカーを重く!「感度&操作性」アップ!
- 15 タックルバランスを基準にする
- 16 テキサスリグタックルのウンチク:「ヘビーロッド=重いシンカー」というわけでもない
- 17 「シンカーに合わせてロッドを変えるのがメンドクサイ!」という人は…
- 18 テキサスリグのシンカーの重さの選び方・目安|まとめ
テキサスリグのシンカーの重さの選び方・目安
シンカーウエイトのベースは「7g」
テキサスリグのシンカーはさまざま。
バス釣り初心者の場合、まずは1/4oz(7g)から入るとわかりやすい。
シンカーは、軽いほどボトムが感じにくくなり(底をとりにくくなり)、重いほどボトムを感じやすくなる。
「感じやすくなる」というのは、言いかえると『変化をキャッチしやすくなる』ということ。
魚のアタリや、障害物への引っかかりなどにも気づくことが出来るようになるため、しっかりとウエイトを感じとることができれば、結果的に釣れる魚が増える…というワケだ。
しかし、昨今のサカナたちはルアーに慣れており、ガツガツと重いシンカーで衝撃音を発してしまうと、かえってプレッシャーを与えかねない。
障害物をかわせる(カバーを貫通できる)重さをえらびつつも、サカナにたいして違和感を与えないという絶妙なシンカーウエイトを選ぶことが重要だ。
テキサスリグシンカーの重さ選びのコツ
では、具体的にどんなシンカーウエイトを選べばいいのか。
テキサスリグのシンカーの重さ選びは、シチュエーションや目的、アングラーの技量などによってもベストが変わる。
そのため”正解”を挙げるのが難しい。しかし、大まかな目安はある。
テキサスリグのシンカーウエイトを選ぶときは、以下のポイントを目安にするとわかりやすい。
【シンカーウエイト選びのコツ】
●「カバーの濃さ(障害物の有無、量)」を目安にする
●「天候(風)」を目安にする
●「タックルパワー」を目安にする
●「アクションの質」を目安にする
上記のポイントを考慮しつつ、テキサスリグの重さを選んでいくとわかりやすいだろう。
が、アレコレ考えすぎるのも、かえって迷いを生みかねない。
よくわかんねぇなと思ったときは、まずは「カバーの濃さ、風速、タックルの強さ」の3つ
を目安にするのが手っ取り早い。
テキサスリグ初心者は、まずは”やや重め”のシンカーを選ぼう
テキサスリグ初心者の場合は、まずはルアーの重さをしっかりと感じることを最優先にしたい。
ルアーの重さをしっかり感じとれる能力が身につくと、”ちょっとした違和感”も察知しやすくなるからだ。
テキサスリグのアタリの6~8割は、”ちょっとした違和感”として出るので、まずは重さを感じることからスタートしたい。
テキサスリグ初心者がウエイトを選ぶときのベースは「テキサスリグ初心者なら最低7gくらい。8.8〜10gくらい」でOK。
メディアプロたちが使っているウエイトより少し重いシンカーを選ぶのが上達のコツだ。
バスプロたちは、水深10mくらいのディープでも1.8gのシンカーを扱える技術がある。
初心者のうちから彼らのセッティングを真似してしまうと、痛い目を見るハメになるので注意したい。
アングラー側のアプローチを目安にする
「食わせ寄り」なアプローチには、『軽め』を選ぶ
重いシンカーで障害物やボトムにガツンガツンと衝撃を与えてしまうと、スレた魚を釣りにくくなる。
昨今のサカナはルアー衝撃音にさえスレている。そのため、ハイプレッシャーな釣り場では、できるだけシンカーウエイトを軽くしたい。
シンカーウエイトを軽くすることで、よりナチュラルな動きになり、サカナへ余計なプレッシャーをかけにくくなるなどのメリットを得られる。
ただ、シンカーの重さを軽くすることで、操作感がアバウトになったり、カバー(障害物)への貫通力がさがったりするなどのデメリットも生まれやすい。
自分が使うタックルパワーやフィールド環境を考慮しつつ、「できる限りナチュラルな動きになるウエイト」を選ぶことが大切だ。
リアクションを狙うため意図的に重くする…といった選びかたもある。
テキサスリグは、シンカーに重さがあるほどクイックに動く。
そのため、あえて10~14gくらいの重いシンカーを選び、リアクションバイトを狙う…というアプローチも存在する。
が、最初のうちは「使いやすい重さでありながらも、ワームの動きを損なわない重さ」を目安にしてくのがわかりやすいだろう。
個人的には、1/4oz(7g)がもっとも使い勝手がいいと思っている。
「アプローチ」によってシンカーウエイトを変える
テキサスリグやリーダーレスダウンショットリグの重さを選ぶときは、「アングラー側のアプローチ」によってもセレクトが変わる。
【ワームアクション側から考える、シンカーウエイトの選び方】
ーフォール速度(落下速度)で選ぶならー
●ゆっくりフォールさせたいなら、軽いシンカーを。
●ストーン!と素早く落としたいなら、重いシンカーを。
ー水中アクションの質で選ぶならー
●ナチュラルにふわーっとアクションさせたいなら、軽いシンカーを。
●キビキビとメリハリのある鋭くアクションさせるなら、重いシンカーを。
テキサスリグやリーダーレスダウンショットリグは、シンカーの重さを変えるだけでも、かなりアクションの質が変わる。
シンカーの重さえらびに迷ったら、「アクションの質(アングラー側の意図・狙い)」から選んでいくのも面白い。
ルアーアクションを目安にする
「ルアーをどうアクションさせたいか」によってもシンカーの重さ選びは変わる。
●ナチュラルアクションで誘うなら「軽め」
「ワームのアクションを極力ナチュラルに演出させたい!」だとか「スレたバスに口を使わせたい!」という場合は、軽いシンカーを選ぶ。
シンカーウエイトが軽量なほど、ワームの動きがスロー・ナチュラルになる。結果的に、スレたバスに口を使わせられる確率もあがる。
個人的には、5g以下がライトウエイトだと思っている。
●クイック・ヘビーなアタックで誘うなら「重め」
逆に、ワームをキビキビと鋭く動かしたいのであれば、重いシンカーを使う。
重いシンカーを選ぶことで、操作感がダイレクトになり、ワームがクイックに動いてくれるようになる。
また、重いシンカーをカバーにガツンガツンとぶつけることで、魚の縄張り意識を刺激することも可能だ。水が濁ったマッディウォーターなどでは有効なアプローチである。
このように、「アングラー側の意図・アプローチ」によって、テキサスリグやリーダーレスダウンショットリグのシンカーウエイト選びは変わってくるのだ。
シンカーウエイトを軽くすることでもフォールスピードは遅くなるが、ワームを大きくすることでもフォール速度を遅くすることができる。
3.5~5g程度の軽いシンカーに、5~6インチくらいの大きいホッグワームをセットすると、フォールスピードはかなり遅くなる。
フォールスピードを調整するときは、シンカーの重さだけでなく、ワームの大きさも意識できると、よりテキサスリグの釣りを面白くすることができるだろう。
もっともシンプル!「カバーの濃さ」を目安にする
ここまで、シンカーウエイト選びのコツについて詳しく書いてきた。
ややマニアックなため「なんだかよくわからない」と感じられた人も少なくないはず(笑)
そんなときは、「カバーの濃さ」を目安にするのが手っ取り早い。
「カバーの濃さ」を目安にするのがもっともシンプル
ヘビーカバーの奥にブチ込むなら、10g以上の重いシンカーを選ぶ。
そこまで濃いカバーでないなら、7g前後のシンカーでも問題ない。
オープンなエリア(カバーがない場所)では、3.5~5gでも良し。場合によっては「0g(ノーシンカー)」を選ぶ。
テキサスリグやリーダーレスダウンショットリグの重さ選びで迷ったときは、「カバーの濃さ」を目安にするのがカンタンだ。
カバーに合わせたシンカーウエイトの選択例
もう少し具体的にシンカーウエイト選びを紹介してみよう。
実際のフィールド写真を参考にしつつ、「筆者ならここではこのウエイトを選ぶ!」を書いてみる。
房総リザーバーのとあるカバー。水深は3~5m。カバーはそこそこ濃い、いわゆる「ミッドカバー」クラス。
上記写真のようなカバーの場合、僕なら7g~10gくらいを選ぶことが多い。
ボトムまで到達させるなら、最低でも8.8gはほしいが、7gでも奥まで入ることもある。
少なくとも、上記写真のようなスポットでは5gを使うことは滅多にない。
水深が浅い野池などでありがちなカバー。水深は1~2m。
この程度のカバーなら、5~7gでもOK。
基本は5gで、入らないようなら7g…といった感じで選ぶ。
重いシンカーを使うと、周囲の細い枝を揺らしすぎてしまい、バスに警戒心を与えやすい。
枝が細くブヨンブヨン揺れちゃうカバーなら、軽めのウエイトを選びたい。
…さらっと書いているが、ココはわりと重要だったりする(笑)
リザーバーにあるヘビーカバー。
このような場合、シンカーが重くないとリグが奥まで入っていかないので、最低でも8.8gを選ぶ。
とりあえず7gを投げてみて、入らないようなら8,8…10…14…28g…とウエイトをあげていく。
オープンなエリアでは、シンカーウエイトは重くなくても良い
霞ヶ浦の杭や護岸際、アシを打つ場合、シンカーの重さはそれほど重くなくてもOK。
たとえば、上写真のようなエリアでテキサスを使うなら、3.5〜5g程度のライトシンカーを選ぶ。
周囲にカバーがなく、フッキング後にバスに巻かれる可能性がないスポットでは、シンカーは軽くてもいい。場合によってはノーシンカーでもいい。
このような薄いカバーやオープンなエリアでは、まずは5gを基準にしてみるといいだろう。
ライトカバー・少しだけ障害物があるようなポイントでは、シンカーはそこまで重くなくていい。
しっかりとボトムまで到着させることができる重さを選べばOK…という簡単なお仕事である。
テキサスシンカーの重さ選択の基準となるのは「目標のポイントに、しっかりテキサスリグが入るかどうか?」という部分。
コレを意識するだけでも、シンカーウエイト選びで迷うことはグンと減るだろう。
●オープンなエリア、ライトカバーなら5g程度。
●やや濃いカバーなら7g程度。
●ヘビーカバーなら、最低7g。
天候を基準にする(主に風)
風が強いときは、シンカーウエイトを軽くしすぎてしまうと、操作感がアバウトになりやすい。
普段は5gでイケたとしても、風が強くなったときは7g/8.8gとウエイトアップしければ釣りにならないことも…。
悪天候時にはシンカーを重く!「感度&操作性」アップ!
雨風が吹いて荒れたときなどは、シンカーウエイトを重くしていくのが基本。
いつもなら5gのシンカーで十分だったオープンエリアでの釣りも、風が吹くと操作感が消えてしまう。
そんなときは7g〜10gくらいにシンカーの重さを上げてあげると、キャストも操作もしやすくなる。
風が吹いてラインの張りが弛むと、アタリも取りにくくなるため、ラインの張りを保てつつ、操作感が消えないシンカーウエイトを選ぶことが重要だ。
■風が吹いたらこんな感じで変えていく
・オープンなエリアなら5g→7〜10gへ。
・やや濃いカバーなら、7g→8.8〜14gへ。
・ヘビーカバーなら、8.8→14g程度へ。
いずれにせよ、シンカー選びの基準となるのは、「使っているタックルを通して、自分がしっかりルアーの存在を確認できるかどうか?」である。
タックルバランスを基準にする
テキサスリグのシンカーの重さを選ぶときは、タックルバランスも意識したい。
たとえば、「ヘビーロッド+3インチワーム+3.5gシンカー」といったライトテキサスリグを使うのは(初心者のうちは)難しい。
逆に、ミディアムパワーのロッドで「6インチワーム+14gシンカー」のテキサスリグを扱うのも、ダルさがあって快適ではない。
なので、シンカーウエイトを選ぶ際は、以下の点を考慮していくのがおすすめだ。
●タックルがヘビーパワーなら、シンカーウエイトもワーム重量も重めが合いやすい。
シンカーウエイトを選ぶときは、ざっくりとこんな感じで選んでいく。
【関連記事】
テキサスリグタックルのウンチク:「ヘビーロッド=重いシンカー」というわけでもない
ヘビーロッドだからといって、必ずしも重いシンカーだけに合うかといわれると、そんなこともなかったりする。
たとえば、「ヘビーパワーロッドを使って、3.5インチワーム+5gシンカー」…みたいな組み合わせで釣りをする人もいる。
メディアプロ、バスプロなどに見られるセッティングとも言える。
僕もたまにやる。関東地方ではこのようなセッティングを選ぶ人も多いだろう。
●「テキサスリグ=ヘビーロッド」というわけでもない
また、あえてミディアムパワーロッドを使って、4.5インチワーム+3.5gシンカー…みたいな食わせ込み重視のセッティングもある。
MHパワーの方がHパワーよりも繊細な操作がしやすいため、あえてMHパワーを選ぶ人もいる。
亀山ダムのスーパーロコアングラー、ノリーズのプロスタッフ・城ノ上巧氏などは、「MHロッドに5インチのバルキーなワーム+7gシンカー」というセッティングで釣りをしていることでも有名。
【参考動画】再生すると、城ノ上氏が上記のセッティングについて語っている部分から観ることができます↓
シンカーウエイト選択で迷ったときは、「手持ちのタックルで気持ちよく投げられるシンカーウエイト」を基準にしてみるのも面白い。
シンカーのウエイトを決めるときは、ロッドパワーだけでなく、ラインの太さによってもリグを扱う快適度は変わってくる。
例えば、フロロ20ポンドにシンカー3.5g+3インチワームのテキサスリグ…という組み合わせだと、アンバランスなセッティング。
また、フロロ8ポンドにシンカー10g+3インチワーム…というセッティングも、アンバランス。アワセ切れ頻発&投げにくさ・操作感は劣悪…といったバランス。
こんな感じで、ラインが太いほど重いシンカーが扱いやすくなり、ラインが細いほど軽いシンカーが扱いやすくなる。
テキサスリグのシンカーウエイトを選ぶときは、ロッドパワーやラインの太さなど、タックルバランスを考慮したセッティングを意識していきたい。
「シンカーに合わせてロッドを変えるのがメンドクサイ!」という人は…
近年では、3.5gくらいのライトテキサスから10gくらいのヘビーテキサスまで、1本のタックルで使えてしまう「ヘビーバーサタイル」と呼ばれるロッドも増えてきた。
特に、オカッパリではシンカーウエイトに合わせてロッドを持ち変えるのが難しいため、テキサスロッド選びで迷ったら、ヘビーバーサタイルなロッドも選択肢に入れてみるのもアリ。
個人的にも、霞ヶ浦や野池のオカッパリでテキサスやリーダーレスダウンショットリグをやるのには、ヘビーバーサタイルなロッドを使うことがほとんど。
ヘビーバーサタイルなロッドを1セット持っておくと、MHかHかで迷うこともなくなるので超便利だ。
以下の記事に、テキサスリグに使いやすいヘビーバーサタイルなロッドをまとめておいたので、よかったらコチラもチェックしてみてはいかがだろうか↓
テキサスリグのシンカーの重さの選び方・目安|まとめ
今回は、テキサスリグに使うシンカーの重さの選びかたについて書いてみた。
この記事をまとめると、以下のような感じになる。
■テキサスリグのシンカーの重さを選ぶ目安|まとめ
【カバーの濃さで決める】
→オープンなエリア、ライトカバーなら5g程度。やや濃いカバーなら7g程度。ヘビーカバーなら、最低7g。
【タックルのパワー】
→ロッドが強くてラインも太いなら、重いシンカーを選ぶ。
→ロッドが弱くてラインも細いなら、軽いシンカーを選ぶ。
【天候を基準にする】
→風が吹いて操作しにくくなったら、シンカーは重くする。
【アクションの質で選ぶ】
→フワフワっと自然に動かしたいなら、軽いシンカーを選ぶ。
→ピュピュっと鋭く動かしたいなら、重いシンカーを選ぶ。
テキサスリグのシンカーの重さを決めるときは、上記を目安にしてみると迷いにくい。
「ちょっと難しすぎて、言なにってんのかわからないんだけど」という人は、とりあえず7gから入ってみることをおすすめする。
7gは、そこそこナチュラルにアクションし、そこそこ濃いカバーにもブチ込めるので非常に汎用性が高いウエイトだ。
迷ったら7g。オカッパリでもボートでも、とりあえず7g。7gは偉大なウエイトなのである。
人気・定番のおすすめシンカーは「テキサスリグ、リーダーレスダウンショットリグ(直リグ・ゼロダン)、フリーリグにおすすめのシンカーまとめ」でチェックしてみてほしい。
◾️参考文献
●ライトリグ・ワーム
●テキサスリグ、カバー撃ち、底物
●カバー撃ち用アイテムまとめ