ヘビーバーサタイルな釣りをやりたくて購入した、ノリーズ「ロードランナーヴォイスLTT680H」。
オカッパリ、レンタルボート共にさまざまなルアーに使いやすい。
旧680Hに比べフィーリングがかなり変わったので、使用感をインプレしていく。
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もくじ
- 1 【インプレ】ノリーズ「ロードランナーヴォイスLTT680H」
- 2 ファーストインプレッション・大まかな印象
- 3 【インプレ】ノリーズ「ロードランナー LTT 680H」を実際に使ってみて思った感想
- 4 ややシャープなブランクス。より近代的なロッドになった…?
- 5 現代の軽量リールに合わせ、全体的に軽量化された
- 6 バスロッドにこれ以上の感度は必要ないと感じた
- 7 ティップの加減が絶妙。汎用性、高し
- 8 ハードルアーとの相性もGOOD
- 9 オカッパリの1本に◎バーサタイル性が高い
- 10 しなやかで弾力のあるキャスト感
- 11 オカッパリ、ボートどちらでも取り回しやすいレングス
- 12 バーサタイルが故の中途半端さ
- 13 【インプレ】ノリーズ「ロードランナーヴォイスLTT680H 」は、おかっぱりでヘビーバーサタイルを楽しむなら最高のロッドだと思う
【インプレ】ノリーズ「ロードランナーヴォイスLTT680H」
これが今回インプレする、ノリーズ「ロードランナー ヴォイスLTT680H」。
ノリーズの人気ロッド「ロードランナーヴォイス」のバージョンアップ版。
近年の軽量リールに対応すべく、セッティングなどを一新し「LTT」として進化させた。
噂によると、旧ロドランのフジグリップの製造が終了したからリニューアルせざるを得なかった…と聞いたが、真相は定かではない。
僕は、1オンス程度の大きいハードプラグと、テキサスリグなどの打ち物用として購入した。
旧作より全体的にシャッキリとした印象があり、感度がアップしている。
巻物・撃ち物どちらもこなす”ヘビーバーサタイルロッド”として優秀だと思う。
ただ、旧680Hと比べると、かなりフィーリングが違う。
ファーストインプレッション・大まかな印象
実際に使ってみて思ったことを大まかに挙げると、以下のようなカンジになる。
●旧ロードランナーより感度がアップ
●汎用性が高い
●しなやかで弾力のあるキャスト感
●取り回しやすいレングス
●(ロドランファンにとっては)ブランクがややシャープすぎ…?
●バーサタイルが故の中途半端さ
●ガイドフレームがやや弱い
僕は以前、旧ロードランナーヴォイス「680H」を愛用していた。
旧モデルに比べると、全体的にシャッキリとしたフィーリングがありつつも、ロードランナーならではのトルク感も感じられた。
ただ、旧モデルを溺愛していた自分からすると、ちょっとシャープすぎるかなと感じた。
旧作に比べ、ブランクスの反発スピードがやや速く、キャスティング・ピッチングともに、スイングスピードを少し速めないとグッドフィーリングを得られにくかった。
感度アップや軽量化など、トータルでみると正当な進化だと思う。
しかし、旧ロドランファンからすると、なにか物足りなさを感じたというのが正直なところだ。
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【インプレ】ノリーズ「ロードランナー LTT 680H」を実際に使ってみて思った感想
ここからは、「ロードランナー LTT680H」を実際に使ってみて思ったことをインプレしていく。
ややシャープなブランクス。より近代的なロッドになった…?
使ってみてまず最初に思ったのは、前ロードランナー ヴォイス680Hより、全体的に張りがあるということ。
旧作は「肉厚なブランクスでトルクフルに」といった傾向だったが、LTTではそこにシャープさが加わり、感度もアップしている。
ロードランナーならではの、しなやかで鞭のように曲がる特性は残しつつも、全体的にシャッキリ・スッキリまとまっている…という印象だ。
監修者である田辺哲男氏は、LTTシリーズのコンセプトについて以下のように語っている。
「LTTはロードランナーのコンセプトはそのままに、よりハイスペックな仕様で最近の軽いリールでもちゃんとバランスがとれる設計になってる」
(引用:田辺道場 NEXT STAGE「ロッド&リール」165頁より)
これまでのノリーズのロードランナーヴォイスというと、感度重視ではなく、肉厚があって弾力があるブランクが特徴だった。
しなやかでよく曲がり、キャスティングのテイクバック時にルアーウエイトがロッドに乗りやすく、キャストがビシバシ決まる。
また、魚とのファイト中もトルクフルなブランクのおかげで、魚の動きに追従してくれるかのような曲がりを見せる。
僕のような素人アングラーでも、ファイト中にバレるトラブルが激減した。「ロードランナーってすげぇ!」と興奮したことを今でも覚えている。
「ロードランナー ヴォイスLTT680H」も、前述したロドランらしい特性は見られる。
ただ、旧作にあった粘るようなフィーリングはやや控えめになっていると感じる。
「粘る」というよりも、どちらかというと「よりシャープに。より感度アップに振りました」といった印象だ。
現代の軽量リールに合わせ、全体的に軽量化された
「重いロッドにレーシングカーのような軽量リールを乗せるとバランスが悪い」とは田辺哲男氏は語る。
ロードランナーも時代に合わせて進化し、LTTは旧モデルよりも約20%ほどの軽量化が施されたようだ。
旧ロードランナーがリリースされた頃は、200g以上のリールがおおく、ロッド作りもそこに合わせていたと思う。
昨今のベイトリールはアンダー200gのものが増えてきたため、そこに合わせざるを得ない…というのがメーカーの本音ではなかろうか。
「軽くてシャープ」な作りは、時代の流れを感じさせるものがある。
正直なところ、大好きだった旧ロードランナーのフィーリングが無くなったように思い、ちょっとだけ残念に思っている。
”なにか”が足りない。
それはたぶん、「重いロッドだなぁコレwでもそこが好き!トルクフルでモチモチっとした感覚が楽しい!感度も必要十分!ムダな情報を拾わないのがイイ!」という感覚だと思う。
捻くれ者の僕にとっては、ロードランナーの世間とはちょっとズレている感覚が好きだった。
「旧680Hが大好きだったから、LTT680Hを買いたい!」という人には、正直おすすめできない。これが本音だ。
ただ、最近の軽くてシャープなロッドを愛用している人にとっては、楽しめるロッドに仕上がっていると思う。
適度な振り抜け感と、不足ない感度レベル、(そこそこの)粘るようなフィーリングを得られるだろう。
近年の軽い・高感度でシャキっとしたロッドの中に、ロードランナーらしいモチっとしたフィーリングをアクセントに…といった感じで、キャストを楽しませてくれる。
若い人や現代のバスロッドに慣れている人にとって、LTT680Hは目新しさを感じるハズだ。
バスロッドにこれ以上の感度は必要ないと感じた
旧ロードランナー 680Hよりも、ブランク全体がシャッキリし、感度が向上された。
旧作の感度レベルが60%だとしたら、LTT680Hは75%くらい…というイメージだろうか。
たとえば、テキサスリグでの使用感。
ズル引きしたときは、ボトムカバーを乗り越える感覚もしっかりと伝わってくるし、枝の本数もクリアにわかる。
「ボトムの素材は泥か、ハードボトムか」などの細かい情報もキャッチできるので、近年のミドル〜フラッグシップモデルロッドと比べても劣るような印象はない。
感度レベルをパーセントで表すとするなら、ワールドシャウラが80%、デジーノが90%、スティーズが88%だとすると、LTT680Hは75%といったところだろうか。
ワーミングに特化させた「ストラクチャー」シリーズに比べると見劣りするものの、バーサタイルなロッドとしては満足できる感度レベルだと思う。
個人的には、バスロッドにこれ以上の感度は必要ないと思った。
ティップの加減が絶妙。汎用性、高し
ティップの加減が絶妙。硬くもなく柔らかくもなく…といったバランスで、さまざまなルアーに合う。
テーパーはエキストラファースト。
キャスティング時にはベリー上部まで入ってくれるため、汎用性が高めだ。
負荷を強くかけると、旧モデルにあったしなやかなキャストフィールの余韻を感じさせる。
5g〜14gシンカー+エスケープツイン、といった組み合わせのテキサスリグを快適にピッチングしていける。
ラバージグなら7~11gくらいまでが良かった。14gなら6100Hのほうが合う。
ライト〜ヘビーカバー撃ちまで幅広く使っていけるのがうれしい。
14gシンカーを使ったテキサスリグは、ティップがやや入りすぎてしまう印象も。
ワーミングに関しては、ルアー重量の合計が20g前後になるようなリグなら、どんなものでも問題なく扱えた。
ただ、旧680Hに比べると、スイングスピードを上げなければピッチングしにくいとも感じた。
旧作に比べるとティップにもハリがあるように思う。そのため、鋭いピッチングが求められる。軽いリールを載せると、その傾向がより顕著だった。
ハードルアーとの相性もGOOD
ガチガチの先調子ではないため、撃ち物だけでなくハードルアーとの相性も◎
たとえば、1/2〜1ozのスピナーベイトやチャターベイト、バズベイトなどのシングルフック系ルアーが使いやすい。
トレブルフック系だと、1oz前後の大型トップウォータープラグや、~1.1/2ozクラスのビッグベイトなどにも対応する。
「オカッパリで、7~10gラバージグ・テキサス、1oz前後のハードルアーをマルチに使いたい!」という人なら満足できる1本だと思う。
オカッパリの1本に◎バーサタイル性が高い
前述したが、LTT680Hはワームからハードルアーまで幅広く使えるロッドだ。
LTT680Hは「リトリーブ&バーサタイルヘビー」というサブネームがつけられている。
その名の通り、ヘビー系ロッドで扱うようなやや強め・重めのルアーに◎
たとえば、以下のようなルアーが扱いやすい。
・1/2〜1ozのスピナーベイト 、バズベイト、チャターベイト
・5/8〜2ozのトレブルフック系ハードルアー(羽モノ、ビッグベイト、マグナムクランク、スイムベイトなど)
・シンカー5g〜14gのテキサスリグ。ワームは3インチだと7gシンカー以上。エスケープツインなら5g〜10gくらい
・ラバージグは1/4〜1/2オンス
3/8オンス(トレーラー3〜4.5インチ)が最高。1/2はややもたれる。
だいたい15g〜40gくらいのルアーの使い心地が良い。
しなやかでありながらもシャープな穂先のおかげで、打ち物だけでなくハードプラグも使いやすい。
オカッパリ、レンタルボートともに扱いやすい、ヘビーバーサタイル性が極めて高いロッドだと思う。
しなやかで弾力のあるキャスト感
「もっちりした弾力があって、キャスティング時にブランクがよく曲がる」。これがロードランナーの特徴だと思っている。
その特徴はLTT 680Hにも受け継がれている。
旧680Hに比べるとシャープさがあり、そこにほんのりと「ロドランらしさ」を匂わせる。
ただ、旧680Hを愛用している人にとっては、「もっちり感が消えた…?」と思ってしまうかも。
バランサーの枚数を調整したり、載せるリールを工夫することで”もっちり感”を感じることができた。
オカッパリ、ボートどちらでも取り回しやすいレングス
ロードランナー ヴォイスLTT 680Hは6.8フィート。
長すぎず短すぎずで、どんなシーンでも使いやすい。
重めのビッグトッププラグをドッグウォークさせたり、羽モノを意図したコースに通したり、ビッグベイトをジャークさせたり…といった小技を効かせられる。
小規模の野池でのオカッパリにも使いやすい。
たとえば、頭上に木々があるような狭いスポットでも、ピッチングしやすくて助かる。
また、旧680Hより20%ほど軽くなったとのこと。
ロッドワークを使った釣りや、ジグ・テキサスなどの打ち物の釣りにも使いやすく、疲労感を感じにくい作りになっている。
LTT680Hは、キャスティング・ピッチングともに、軽快なフィーリングを楽しめるロッドだった。
バーサタイルが故の中途半端さ
LTTシリーズは「バーサタイル性」がコンセプトとのこと。
実際、7~40gくらいまでのワーム・ハードルアーを幅広く使えて便利なロッドだ。
しかし、バーサタイルが故の中途半端さがあるのも否めない。
ワーミングは「ロードランナーストラクチャー」シリーズに劣る。
ハードルアーは「ハードベイトスペシャル」シリーズに劣る。
〇〇特化型シリーズに比べると、どうしても中途半端さを感じてしまう。
ただ、「中途半端さ」は、バス釣りのオカッパリにおいてはプラス要素として働く。
オカッパリでの1本は、特化型ロッドを持ち歩くよりも、”中途半端”なロッドを使ったほうが便利。
「オカッパリでヘビーバーサタイルを楽しみたいんだよね」という場合は、LTTシリーズを選んでおけば間違いないといえる。
LTT680Hは、なにかに特化されて作られたロッドではない。
この点をしっかり理解しておけば、購入で大きな失敗はしないハズ。
●「LTT680」の詳細はこちらで見ることができます↓
【インプレ】ノリーズ「ロードランナーヴォイスLTT680H 」は、おかっぱりでヘビーバーサタイルを楽しむなら最高のロッドだと思う
ノリーズ「ロードランナー ヴォイスLTT680H」のインプレをしてみた。
旧680Hに比べると、全体的にシャープな印象になり、感度もアップした。
軽量化が施されたのも見どころだと思う。
6.8フィートレングスであることも相まって、軽快なフットワークを味わえるヘビーバーサタイルロッドに仕上がっている。
おかっぱり、レンタルボートとわず、ヘビーバーサタイルに使いやすいロッドだと感じた。
●「LTT680」の詳細はこちらで見ることができます↓