ベイトフィネスリールを選ぶときに気をつけたいのは『ギア比』。
ギア比がかわるだけで、釣りのテンポや魚とのやりとりのフィーリングがガラっと変わる。
「ベイトフィネスリールのギア比を選ぶときの目安・ポイント」について書いていく。
もくじ
ベイトフィネスのギア比を選ぶときの目安・ポイント
ベイトフィネスリールのギア比を選ぶには、いくつか気をつけたいポイントがある。
ギア比えらびのコツは、以下のようなもの。
●使いたいルアーはどんなもの?
●どんなスタイルの釣りをするのか?(シチュエーション、オカッパリかボートか?など)
ベイトフィネスリールの目的には「軽量ルアーを効率よく回収する」というものがある。
小型シャッドなどの巻物メインの釣りをほかにすれば、その用途はほぼワーム・フィネスリグ中心だ。
そのため、ワームリグの回収効率がいい「ハイギア〜エキストラハイギア」を選ぶのが基本となる。
【関連記事】
「ベイトフィネスタックル選びのコツ」はこちらで読むことができます↓
「釣り場のシチュエーション、スタイル」を目安にする
ベイトフィネスリールのギア比えらびは、「通うフィールド」と「釣りスタイル(おかっぱり、レンタルボート)」によってもベストが変わる。
たとえば、野池でオカッパリをする場合、ハイギアのほうが役に立ちそうな気もするが、実は6.2くらいのノーマルギアでも十分だったりする。
バスとの距離や、狙うポイントまでの距離が近いのであれば、かならずしも”エキストラハイギア”を使わなければならないワケでもない。
おかっぱりならギア比6.3でもOK
おかっぱり専門アングラーなら、ギア比はかならずしもエキスラハイギアにこだわらなくてもいい。
おかっぱりで有名のアングラー・川村光大郎氏は、6.3程度のバーサタイルリールを使い、5~7g程度のフィネスリグを使うことでも知られる。
以下、川村氏がおかっぱりで愛用するタックルセッティングの引用↓
04 バーサタイル用
ロッド:スティーズSC611M/MHRBファイアウルフ
リール:スティーズSV TW6.3L(SLP WORKSセミオーダー)(RCSスプールに換装)
ライン:スティーズフロロ・タイプモンスター12LB
川村氏の場合、ギア比6.3のバーサタイル機でフィネスの釣りまでこなすスタイル。
彼はほかにもベイトフィネス専用タックルを用意するものの、ほとんどの釣りを上記セッティングでこなす。
このように、自身のスタイルや、通うフィールド、アプローチによってもギア比えらびは変わってくるのだ。
小〜中規模の野池でベイトフィネスをするなら、リールのギア比はハイギアを選ばなくてもいいことも多い。6.2くらいのノーマルギアでも十分だったりする。
●川村光大郎氏のタックルセッティング引用元
広いフィールドでは「効率・スピード」が大切
広いフィールドで、手早くフィネスリグを撃っていくなら、ギア比はハイスピードのものを選びたい。
たとえば、霞ヶ浦の場合、消波ブロックや乱杭がたくさんあるスポットで釣りをするなら、「いかに効率よく刻み、キャスト数を増やすか」が勝負。
こういったシーンでは、6.2くらいのノーマルギアを使うよりも、8.1などのハイギアを使ったほうが快適。回収のスピード・効率は、ハイギアのほうが優れているからだ。
野池と霞ヶ浦、同じ”オカッパリ”でもシチュエーションやスタイルが変わるだけで、ギア比えらびの正解が変わってくる。
オカッパリで足元の護岸や消波ブロック、水門などを撃つような釣りスタイルであれば、ギア比6.2くらいでも十分使える。
7.3程度のギア比なら巻物も打ち物、どちらも十分楽しめる。
最近のベイトフィネスリールは7.3前後のギア比のものが少ない。
しかし、バーサタイル系リールにシャロースプールを載せればベイトフィネスの釣りもこなせるリールも増えてきている。
オカッパリなどで巻物も打ち物(ネコリグやダウンショット、スモラバやライトテキサスなど)もこなしたいなら、僕個人としては6.2でも8.1でもなく、7.3くらいのバーサタイル系リールを選ぶことをおすすめする。
中間的なギア比なのでバランスもよく、どんな釣りでも不足なくこなしてくれるからだ。
たとえば、人気のバーサタイルリール「20タトゥーラSV TW」にシャロースプールを搭載すれば、軽量リグも使えるようになる。
20タトゥーラSV TWのシャロースプールのインプレは、「【インプレ】SLPワークス「20タトゥーラSV用 105 シャロースプール」(浅溝スプール)を使ってみた感想」で紹介しています。
使うリグの総重量や、釣りスタイルによっては、わざわざベイトフィネス専用機を使わなくても済む場合があるのだ。
【関連記事】
「おかっぱりにおけるベイトフィネスの有効性」はこちらで読むことができます↓
ベイトフィネスのギア比、レンタルボートの場合は?
レンタルボートの釣りになると、上記した「広いフィールドにおけるギア比えらび」の傾向が強くなる。
レンタルボートでは、より多くのエリアを、より効率よく探っていく…というスピーディな展開になりやすい。
そのため、6.3のギア比だとややダルくなったり、ルアーを回収すること自体にエネルギーを消耗してしまいがち。めっちゃ疲れるw
レンタルボートでは、上写真のような水生植物の際を流し続ける…なんていうややダルい展開になりやすい。
そんなときは、「撃って誘って、食わなければ即回収」がしやすいハイギア〜エキストラハイギアが圧倒的に有利だ。
ベイトフィネスのギア比えらびは「使いたいルアー」を目安に考える
使いたいルアーによって、ベストなギア比がかわる。
たとえば、シャッドや小型クランクなどの巻物ルアーであれば、ノーマルギアが使いやすい。
しかし、ネコリグやスモラバなどのライトリグであれば、ルアー回収とカバーからバスを引っぱり出すスピードに長けた”ハイギア”が向く。
「どんなルアーをメインに投げる?」を考えてみる
ベイトフィネスのギア比えらびのコツは、「どんなルアーを投げたいか?」という部分にある。
たとえば、アシ際や護岸際にテンポよくライトリグを打って、素早く回収〜といった釣りするなら、7.3~8.1くらいのハイギアが快適。
5.8~6.3くらいのローギアを選んでしまうと、「ピンポイントで誘ってすぐに回収→次のピンを撃つ」というルーティンの効率が悪くなるからだ。
しかし、シャッドやスモールクランクなどの小型ハードルアーを快適に扱いたいなら、8.1以上のギア比だと疲れやすい。
巻くときに抵抗を感じすぎてしまい、ややダルくなる(巻き抵抗の強さを好む人もいる)。
小型の巻物ルアーをメインに使うなら、5.8~6.2(好みによっては7.2とか)程度が使いやすい。
ベイトフィネスリール、1台だけ買うとしたらどのギア比がいい?
予算的にローギア(ノーマル)・ハイギア2種を揃えられない人も少なくないハズ。
そんなときは、個人的にはエキストラハイギアをおすすめしたい。
ベイトフィネスの釣りをしっかりやり込むなら、リグ回収のスピードに長けたハイギアモデルを使いたいところ。
おすすめのベイトフィネスリールは「【おすすめベイトリール57選】ジャンル・用途別!バス釣り用ベイトリールまとめ(バーサタイル・ベイトフィネス・パワーゲーム)」で紹介しています。
バーサタイルリールも「ちょいフィネスリール」に改造できる
という人は、前述した『7.3くらいのバーサタイルリールにシャロースプールを載せる』みたいなテクニックを取りいれたい。
たとえば、20タトゥーラSV TWを使っているなら、シャロースプールを搭載したり。
20タトゥーラSV TWのシャロースプールのインプレは、「【インプレ】SLPワークス「20タトゥーラSV用 105 シャロースプール」(浅溝スプール)を使ってみた感想」で紹介!
前述に例としてあげた川村光大郎氏も、スプールをシャロータイプに変更している。
コレ↓
近年のダイワリールはとても性能がいい。
「バーサタイルリール」という名目ではあるが、シャロースプールを搭載するだけで5~7gくらいのフィネスリグも使えるようになるのがありがたい…。
【関連記事】
ハイコスパ&ハイクオリティで人気のベイトリールインプレまとめ記事はこちらで読むことができます↓
レンタルボートにおすすめのギア比は?
ボートの釣りで、ローギアかハイギアどちらかを選べと言われた、僕ならハイギアを選ぶ。
レンタルボートの場合、ベイトフィネス専用タックルと、バーサタイル系タックルをわけて積んでおけるので、ギア比はそれぞれ別に用意する。
ベイトフィネスタックルならエキストラハイギアを。
バーサタイルタックルなら、6.3~7.2くらいのものを。
「レンタルボートに持ち込むタックルチョイス」は、『レンタルボートに何本持ち込む?タックル選定は『ポケモンのパーティ構築』を参考にするとわかりやすい』で読むことができます。
ベイトフィネスのギア比を選ぶときの目安・ポイント|まとめ
ベイトフィネスリールのギア比を選ぶときの目安・ポイントについて書いてみた。
ベイトフィネスリールのギア比えらびのコツをまとめると、以下のようになる。
●フィールド環境
●使うルアーの種類
●釣りのスタイル(おかっぱりか、レンタルボートか)
上記のポイントをチェックしておくと失敗しにくくなるハズ…!