ケイテック「Tボーン スピナーベイト」。
投入初日に50アップを釣らせてくれた『ヤバい奴』だ。
まず先にお伝えしておきたいのだが、それは『ケイテック「TEE-BONEスピナーベイト」は名作ルアーの仲間入りを果たすだろう』ということ。
ケイテックはいま、世界中のアングラーから注目される有名メーカーになった。
世界的メーカーが作り上げた新作スピナーベイト誕生に立ち合うことができた僕は、なんて”運のいい奴”なのだろう。
その証拠に、僕は50アップを釣ることができた。運のいいヤツめ。
>>ケイテック公式サイトで「TEE-BONE スピナーベイト」を見てみる
もくじ
インプレ|ケイテック「Tボーン スピナーベイト」。デビュー初日で50アップ釣らせてくれたヤバい奴
デビュー初日にいきなり50アップ
デビュー初日、シャローにキャストした1投目に釣れた。
やや波動が強いスピナーベイトなのだが、それが早春のビッグママのお好みだったらしい。
難しいことなど何ひとつしていない。
シャローエリアで”ただ巻き”していただけである。
実はこの日の前後、同じエリアの同じスポットで某有名メーカーのスピナーベイトも投げており、そちらにはヒットせず、ケイテックのスピナーベイトには食ってきた。
「TEE-BONEだから釣れた!」などとは言わない。
しかし、ほかのスピナーベイトに食わないサカナが反応した…ということだけは事実だ。
その証拠に僕は50アップを釣った。いや、僕が釣ったのではなく、もしかしたらTEE-BONEが釣らせてくれたのかも…?というのが正確な表現になるだろう。
【関連記事】
「TEE-BONEスピナーベイト」で52cm釣ったときの釣行記はこちらで読むことができます↓
ケイテック「Tボーンスピナーベイト」が釣れるワケ
ケイテック「TEE-BONE スピナーベイト」は『釣れるスピナーベイト』だ。
しかし、その具体的な理由はバスのみぞ知る…といったところ。
そこでここからは、ケイテックのスピナーベイトならではの魅力はどんなところにあるのか、体験談を交えながらインプレッションをしていこう。
根がかりしない=釣れる確率アップ!
ケイテック「TEE-BONEスピナーベイト」には、特殊なヘッド形状が採用されている。
製品名の由来でもある”Tの字型”のヘッド形状は、回避性能アップに貢献。かなり根がかりしにくい作りだ。
TEE-BONEスピナーベイトのヘッド形状について、ケイテック公式サイトでは以下のように解説されている。
ヘッド
製品名の由来となったT字型断面のヘッド形状。水を受けスイム姿勢を水平に保持させるため設けた下部エグレ。
そして障害物回避時にハリ先を障害物から守るための横方向の出っ張り。スピナーベイトの基本性能を深掘りし導き出した末の必然の形状です。
超シャローにあるカバーにガツンガツンと当てながら巻いてきたところ、前述した50アップが食ってきた。
根がかり回避性能はかなり高く、それでいてブレードの立ち上がりも◎
作りが甘いスピナーベイトは、スイム姿勢だけは良かったり、カバーに当てたときに立ち上がりがヌルかったり、ブレードが再び回り出すまでにタイムラグがあったりするなど、使い勝手がよろしくない。
「TEE-BONEスピナーベイト」はカバーにガッツリ当てながらでもしっかり泳いでくれるため、カバー周りでのスピナーベイティングに最適だ。
50アップを2m抜きあげても折れないフック&ワイヤーが搭載
50アップを足場2mくらいから抜き上げたら、フックが曲がってしまった…。
結構太めのフックなのだが、無茶は禁物だった(笑)
やや太めのワイヤーとフックが搭載されてはいるものの、さすがに50アップを抜き上げるのは無茶しすぎですぞ。
が、ムチャをしても折れることはない。この安心感はホンモノ。
フック
フッキングが良く、かつバレにくいこと。カツイチ社全面協力だからこそ成しえた、純国産オリジナルスプロートベントフック。
針に求める基本性能を熟考した末のスペックです。
そして、ワームキーパーは、キャスタビリティーの向上と水中での水平姿勢保持を両立させるため、長く、かつ下方重心の拘りのデザイン。ウエイト表記もいたしました。
カバー周りから50アップをブチ抜き、さらに足場2mから抜きあげても折れないフックとワイヤーが搭載。
剛性の高さに関しては、おかっぱりアングラーにとって嬉しいポイントである。
補足:「スプロートベンドフック」とは
(写真上から、「ラウンドフック」、「スプロートフック」)
スピナーベイトのフックには、「ラウンドフック」と「スプロートフック」がある。
こちらはラウンド型フック(ディーパーレンジ)。
ラウンドフックは掛かりの良さが特徴。
が、シャンクが長い分、バラシを起こすリスクもあるといわれている。
スプロートフックは、フックの曲がりが針先側に寄っている。
スプロートは掛かりはラウンドタイプより悪いが、掛けたらバラシにくいといわれている。
ケイテック「TEE-BONEスピナーベイト」にはオリジナルの『スプロートフック』が搭載。
50アップをビックリアワセしてしまってもフッキングが決まったので、掛かりは悪くないほうだと思う。
また、シャローでド派手に暴れられたのだが、その際もバラすことなく掛かりを保持してくれた。ありがたいフックやでホンマ…。
やや強め・長めのタフなワイヤー
写真上から、メガバス「SV-3 1/2oz」、ケイテック「TEE-BONE スピナーベイト 1/2oz」、ノリーズ「ディーパーレンジ 1/2oz」。
上記3種においてはもっともワイヤーが太いのはSV-3で、もっとも細いのはディーパーレンジ。
TEE-BONEスピナーベイトは中間的な太さ。
前述したが、50アップを足場2mからゴボウ抜きしても折れることがなかったので、かなり強いワイヤーだと思う。
●遠投性能は微妙…?
一般的に、スピナーベイトは「ショートアーム・コンパクト・スカートボリューム少なめ」という作りのほうが飛距離が出るとされている。
TEE-BONEスピナーベイトはアッパーアームがやや長く、全体的なシルエットが大きい(開き気味)。
それでいてスカートボリュームもあるため、遠投性能はほどほど…といったところだ。
どちらかというと、近・中距離戦で使いやすいスピナーベイトだと感じる。オカッパリよりもボートフィッシングに向いたスピナベかなぁと。
遠投性能に関しては、ノリーズ「ウインドレンジ」やO.S.P「ハイピッチャー」などのコンパクトサイズのもののほうが伸びる。
TEE-BONEスピナーベイトは作りの方向性が違うので、比較するのはおかしいかもしれないが…。
オカッパリで遠投メインのときは、レイドジャパン「レベルスピン」やハイピッチャーなどのほうが使いやすい印象だ。
立ち上がり◎ 付着物カット!ハイクオリティなブレードまわり
ブレード自体のビジュアルは至って普通な作りに見えるが、アームの前方に三角のパーツがセットされているのが注目ポイント。
ブレードと”三角パーツ”について、ケイテック公式では以下のように解説されている。
ブレード
わずかな水流でも回転するブレードは起動も早く、着水とほぼ同時に立ち上がります。
弊社がソフトベイトで培った“釣れるルアーの基本”をスピナーベイトにも同基準で求めた末の仕様です。
さらにブレードの回転を、切れ藻やゴミに阻害されないよう、フロントブレードに特殊なビーズ「コーンヘッド・ウィードガード(意匠登録済)」も装着しました。
わずかな水流に反応しやすく、それでいて立ち上がりに優れたブレードが搭載。
また、「コーンヘッド・ウィードガード」と呼ばれるパーツがセットされており、ゴミなどが付着しにくい作りだ。
実際にゴミ周りやカバー周りをショートキャストで刻んでみると、なるほど、たしかにブレードの立ち上がりが良く、ゴミが付着しにくい。
カバーやウィード周りにおいてのスピナーベイティングは、ゴミの付着がネックになりがち。
TEE-BONEスピナーベイトは、アングラーのストレスを解消してくれる優れたアイデアが採用されている。
アピール力はそこそこ強め
ハイギアのベイトリールでTEE-BONEスピナーベイトを巻いてみると、ハンドルにやや重たさを感じる。
ハイギアなので当然といえば当然なのだが、O.S.P「ハイピッチャー」などのセミコンパクト系スピナーベイトと比較すると、そのアピール力はやや強めだ。
あくまで体感だが、アピール力を表すとするなら、
ノリーズ「クリスタルS」>ウォーターランド「エンジェルスピナーベイト」≧ ケイテック「TEE-BONEスピナーベイト」>ノリーズ「ディーパーレンジ」、O.S.P「ハイピッチャー」
…といった感じだろうか。
ここ最近使われるスピナーベイトのなかでは、そこそこ強いアピール力だと思う。
よって、使うシーンはやや限られるといえるだろう。
たとえば、濁りが入ったときや、デカバスを引き寄せたいとき、サーチ中…など。
「アベレージを拾っていく」というよりも、どちらかというと「デカバス狙い、ハイアピールで高活性な魚を引きつける」みたいな方向性のスピナーベイトといった印象だ。
【インプレ】ケイテック「Tボーン スピナーベイト」。デビュー初日で50アップ釣らせてくれたヤバい奴|まとめ
ケイテック「TEE-BONE スピナーベイト」について、体験談を交えつつインプレを書いてみた。
根がかり回避能力にすぐれたスピナーベイトは星の数ほど存在するが、当スピナーベイトは故・林圭一氏のソウルを感じさせるものがある。
いまから数十年ほど前にケイテックから発売された「カスタムスピナーベイト(クリックするとミニスピンを紹介している林圭一氏の”フリップ・マイ・メッセージ”に飛びます)」のリリースから、何年が経ったのだろうか。
その頃、僕はまだ中学生で、今はもう30歳を超えたオッサンになってしまった。
ケイテック代表である林圭一氏の死と、自分自身がフツーのオッサンになってしまったという事実は僕を苦しめたが、「TEE-BONE スピナーベイト」のリリースは落ち込んだ僕のソウルを復活させてくれるような気がした。
林圭一氏が作りたかったNEWスピナーベイトはこういうものだったのか…と想いを馳せながら使うと、なんだかノスタルジックな気持ちに浸ってしまう。
コンパクト系な「カスタムスピナーベイト」とはまた作りが違うが、『TEE-BONE スピナーベイト』、よく釣れるのでぜひ使ってみてほしい。
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