太いラインを使ってライトルアーを投げることができる「ベイトフィネス」。
現在ではさまざまなロッドの硬さがリリースされているため、どの硬さを選べばいいのか迷ってしまう人もすくなくないハズ…。
そこで今回は、「ベイトフィネスロッドの硬さ(パワー・アクション)のえらびかたのコツ」を紹介してみる。
ベイトフィネスタックルは「精度と効率の高いキャスト&ライトリグを駆使して立ち回る」という戦略をとることができるため、ライバルに差をつけるならぜひ使いこなしたい!
もくじ
ベイトフィネスロッドの硬さえらびのコツ
ベイトフィネスロッドの硬さのえらびのコツは1つだけ。
それは、「フィールドの環境と、使うルアーにマッチした硬さをえらぶこと」である。
まずはおさらいとして、「ベイトフィネスロッドに使われるロッドパワー」と「ロッドの硬さをえらぶときの目安」をまとめてみよう。
●ルアー重量が軽ければ、「L(ライト)クラス」を選ぶ
●ルアー重量が重ければ、「L+(ライトプラス)〜ML(ミディアムライト)」を選ぶ
●汎用性重視なら、「M(ミディアム)」を選ぶ
☆ロッドの硬さ(パワー・アクション)をえらぶ目安
●大きなルアー・大きなフックには、「硬くて強いパワー」を選ぶ
●障害物がおおいポイントへ投げるなら、「硬くて強いパワー」を選ぶ
※小さいルアー、障害物がすくないフィールドには、上記の「逆」を選ぶ
ベイトフィネスタックルのロッドの硬さえらびは、【ルアー重量、フック軸の太さ、カバーの濃さ】をポイントにするとわかりやすい。
ルアー重量が軽いのであれば、柔らかいロッドの方がキャストしやすい。
ルアー重量が重いのであれば、ロッドにそれ相応の硬さがないとストレスを感じやすい。
フック軸・サイズが細いのであれば、柔らかいロッドでもしっかりフッキングができる。
フック軸・サイズがデカくて太いのなら、フッキングするのにそれ相応のパワーが必要になる。
カバー(障害物)の濃さでもロッドの硬さ選びの正解は変わってくる。
カバーがおおい釣り場でベイトフィネスを行うなら、ロッドは硬くて強いほうがいい。
柔らかいロッドを使ってしまうと、魚をカバーから引っぱり出すことができなくなるからだ。
「ルアー重量(用途)、フック軸の太さ・サイズ、環境」によって、ベストなベイトフィネスロッドの硬さは違ってくる。
やや難しいと思われるかもしれないが、要点さえわかってしまえば実は硬さえらびはカンタンだと気づくハズだ。
ロッドの硬さえらびは「ルアー重量」を目安にするとわかりやすい
ベイトフィネスロッドの硬さは、「使うルアーの重量と、フック軸の太さ、シチュエーション」で決めるとわかりやすいと前述した。
なかでも、もっともわかりやすいのは「ルアー重量を目安にする」というもの。
軽いルアーほど、柔らかいロッドのほうが扱いやすい。
重いルアーほど、硬くてパワーのあるロッドのほうが扱いやすい。
また、「ルアー重量とフックサイズは比例していく」という点も見逃せないポイントだ。
ルアーが「重くなる」ほど、フックもデカく(太く)なる。
太い・デカいフックをしっかりとバスの上顎にフッキングするためには、ロッドにパワーが必要となる。
ルアー重量を目安にすることは、同時に「フックサイズ・太さを目安にすること」でもあるのだ。
ロッドの硬さえらびで迷ったときは、まずは「使いたいルアーの重さ」を目安にすることからスタートしよう。
ワームサイズ・重量、フックサイズを目安にしたベイトフィネスロッドの選びの例として
たとえば、使うルアーが5.5インチ以上のストレートワームの場合。
L(ライト)からML(ミディアムライト)くらいのパワーがあると快適だ。
使うワームが大きくなるにつれて、ワーム重量も増していく。
また、フックサイズもだいたい#1/0前後くらいになるため、ロッドパワーもそこそこあったほうがフッキングしやすい。
重量が7gを超えるようなら、LではなくL+〜ML、場合によってはMクラスの硬さをえらぶとストレスなく扱うことができる。
3~4インチ程度のやや小さめのストレートワームの場合。
Lパワーを選ぶのが適切だといえる。
このクラスのワームには、フックサイズ#1前後(オフセット)くらいになるので、ライトパワーでも十分フッキングできる。
たとえば、ゲーリーヤマモト「カットテール4インチ」のネコリグをベイトフィネスタックルで快適に扱うなら、Lパワーで問題ない。
しかし、スナッグレスネコで使ったり、5インチカットテールにボリュームアップするなら、MLパワーはほしいところ。
いずれにせよ、ベイトフィネスロッドを選ぶときは「ルアー重量(フックサイズ・太さ)でベストな硬さが変わる」という点に注意したい。
重いルアーを扱うなら、やや硬いロッドの方が扱いやすい。
軽いルアーなら、柔らかいロッドを使うと扱いやすい。
まずはシンプルに考えるべし。
●フックサイズ・軸の太さを無視した硬さえらびは、トラブルの元
多くの場合、使用するルアーの重量が上がっていくに比例して、使うフックサイズ・軸も太くなっていく。
バスの口にしっかりフッキングする硬さを選ばないと、フッキングが甘くてファイト中にバレる…といったトラブルが起きやすいので注意。
ロッドの硬さえらびで重要になるポイントは、「ルアー重量と、フックの太さとサイズに合わせる」である。
フック軸の太さで決める
前述したが、フック軸の太さ・フックサイズによっても、ベストなロッドの硬さは変わってくる。
たとえば、細い軸の小さなフックを使ったワームリグを使うなら、Lパワーのベイトフィネスロッドがいい。
具体的な製品名でたとえると、以下のようなカンジになる。
【ベイトフィネスで”ネコリグ”を扱う場合】
☆Lパワー
●ゲーリーヤマモト「カットテール4インチ」
●ジャッカル「フリックシェイク 3.8」
☆MLパワー
●ゲーリーヤマモト「カットテール 5-3/4インチ」
●ジャッカル「フリックシェイク 5.8」
☆LとMLどっちでもイケる
●ゲーリーヤマモト「カットテール5インチ」
●ジャッカル「フリックシェイク 4.8」
「LとMLどっちでもイケる」に分類されているワームをメインにしたい場合は、『カバーの濃さ(フィールド環境)』を目安にするのがわかりやすい。
たとえば、カバーが少ないオープン気味なフィールドであるならLパワーを。
岸際がカバーで覆われていたり、倒木の奥の奥のカバー撃ちをメインにするなら、ML~Mパワーを。
「どちらもやる!」という場合は、『強め・硬め』をえらぶと失敗しにくい。
【関連記事】オカッパリのレジェンドは、ロッド選びで迷ったときは「強め・硬めを選ぶ」…ということについて紹介している記事はこちらで読むことができます↓
細い軸・小さなフックならUL〜Lクラスのスピニングでもしっかりフッキングできる。そのため、ベイトフィネスロッドならLパワーで十分。
しかし、5.5インチワームクラスになると、フックも大きく・太くなるため、ML(ミディアムライト)くらいはほしい。
【関連記事】
ML(ミディアムライト)のおすすめベイトロッドまとめ記事はこちらで読むことができます↓
スナッグレスネコリグには、1~2段階ほど「強め・硬め」をえらぶ
カバーの中にネコリグを撃ちこむ「スナッグレスネコリグ(カバーネコ)」。
スナッグレスネコリグはフッキングパワーを必要とするリグなので、ロッドの硬さえらびには慎重になりたい。
スナッグレスネコリグは、やや太いフックを使い、カバーの中でフッキングを決めることが多い。
また、フックの先(フックポイント)がワームの中にあるため、バスの上顎にしっかりフッキングするにはライトクラスのベイトフィネスロッドではパワー不足になりやすい。
フッキングにパワーを要するリグを扱うなら、たとえベイトフィネスなアプローチであったとしても、ロッドは1~2段階ほど強く・硬くしたほうがいい。
たとえば、1/0〜3/0クラスのスナッグレスネコリグ用フックは、5インチワーム以上のものに使われることが多い。
番手が上がるにつれてフック軸が太くなる。フッキングを決めるのにロッドパワーが必要になる。
カバーにスナッグレスネコを絡めたり、杭やアシにヘビダンを投げて行くなら、ML(ミディアムライト)からM(ミディアム)クラスのパワーをえらぶと安心だ。
もしカバーが濃いのであれば、一般的なミディアムクラスのベイトロッドを選ぶのも良いだろう。
具体的な製品でいうと、たとえばシマノ「ゾディアス164L-BFS」はベイトフィネスロッドとして人気だが、スナッグレスネコリグを扱うにはパワーが足りない。
スナッグレスネコを扱うなら、ゾディアス「166ML / 166M」など、やや強め・硬めなパワーをえらぶと安心だ。
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シチュエーションによっても、硬さの選び方が変わる
自分が通うフィールドや、釣りをするシチュエーション・環境によっても、ベイトフィネスロッドの硬さのベストは変わってくる。
たとえば、写真のようなオープンなエリアでベイトフィネスを楽しみたい場合。
デカい魚が掛かったとしても、カバーなどに潜られる心配がすくないため、強引なファイトをしなくてもいい。
障害物などがなにもないフィールドでは、ロッドパワーがなくても問題になりにくい。
オープンで障害物がない(バスにもぐられる危険度が低い)シチュエーションなら、ロッドパワーは弱めでも構わない。
しかし、ウッドカバーや冠水植物、フローティングカバーなど、「障害物のなか」だとか「近く」で釣りをするなら、バスに潜られたり、巻かれたりするなどのトラブルが起きやすい。
カバーまわりでのトラブルを回避するためにも、ロッドパワーは最低でもL+、理想はソリッドティップを搭載したヘビーベイトフィネス …くらいのパワーがあると安心。
手持ちにベイトフィネスロッドがない場合、バーサタイルなミディアムパワーのロッドでも代用が可能だ。
しかし、バーサタイル性の高いMパワーのロッドはティップの繊細さに欠ける。
細かなシェイクアクションなどをさせにくいため、ベイトフィネスをしっかり行いたいならやはり専用タックルを用意したいところだ。
最近では、やや濃い目のカバーにライトリグを投げるためのヘビーベイトフィネスロッドも出てきた。
安心してカバーベイトフィネス を行いたいなら、そういった専用ロッドを利用するのもいいだろう。
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ベイトフィネスロッドの硬さの選び方|まとめ
今回は、ベイトフィネスロッドの硬さの選び方について書いてみた。
・ルアー重量が軽ければ、L(ライト)クラス
・ルアー重量が重ければ、L+(ライトプラス)〜ML(ミディアムライト)
・フックが太くて大きいなら、それ相応のパワーが必要
・環境(カバーの濃さ、シチュエーション)で決める。
→カバーが濃いなら、1~2段階ほど「強め・硬め」を選ぶ
具体的な製品名でたとえると、以下のようなカンジになる。
【ベイトフィネスで”ネコリグ”を扱う場合】
☆Lパワー
●ゲーリーヤマモト「カットテール4インチ」
●ジャッカル「フリックシェイク 3.8」
☆MLパワー
●ゲーリーヤマモト「カットテール 5-3/4インチ」
●ジャッカル「フリックシェイク 5.8」
☆LとMLどっちでもイケる
●ゲーリーヤマモト「カットテール5インチ」
●ジャッカル「フリックシェイク 4.8」
「ベイトフィネス=カバーをライトリグで攻める」と考えがち。
しかし、使うルアーやフィールドの環境によって、ベストな硬さが変わってくる…という点に注意したい。
「ベイトフィネスロッド買ったけど、カバーからデカい魚を引きずりだすパワーが全然ない…」なんてことにならないためにも、用途や目的をクリアにしておくとGOODな買い物ができるハズ!