夏の野池のバス釣りはオモシロい。
コンディションが変化しやすい反面、ハマったときは連続バイトに持ちこめるため、とてもエキサイティングだ。
しかし、狙い方がズレてしまうとバイトが得られなくなるピーキーなシーズンでもある。
そのため、前もって攻略法を頭に入れておくと、より釣りやすくなるハズ!
そこで今回は、「夏の野池のバスを釣るための戦略・攻略法」を書いていく。
この記事が、野池のバス釣りで釣れなくて困っている人の役に立つと嬉しい。
ちなみに、5〜7月の野池の大まかな攻略法は以下の記事にまとめておいたので、よかったらそちらもチェックしてみて欲しい。
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もくじ
- 1 7・8月の夏の野池のバスを釣るための、基本的な戦略・方法
- 2 水が動くタイミングを意識する
- 3 バスが何を捕食しているのか見極める
- 4 バスを警戒させているプレッシャーは何か?
- 5 公園タイプの野池はハイプレッシャー
- 6 プレッシャーが弱まる”一瞬”を狙え!
- 7 ルアーの”様々な”方向性を見極める
- 8 夏のバスは「上から落ちてくるもの」や「表層」に反応しやすい
- 9 レンジ(タナ合わせ)を意識していく
- 10 ベイトの種類を意識する
- 11 夏場に釣れやすいポイント、場所はどこ?
- 12 木々が被さって形成されるシェード(日陰)を狙う
- 13 流れ(カレント)の影響を受けやすい場所
- 14 流れ込み(インレット)
- 15 夏の野池のバスを釣るための、基本的な戦略・方法|まとめ
7・8月の夏の野池のバスを釣るための、基本的な戦略・方法
まずはじめに、夏の野池バスを狙うためのキーになるポイントを挙げてみる。
・水が動くタイミングを意識する。
・バスが何食ってるのか見極める。
・バスを警戒させているプレッシャーは何か?
・ルアーの方向性を見極める。
・ポイント、場所はどこか?
・ルアーは何を選ぶか?
夏の野池のバスを狙うにあたっての優先順位は、
「タイミング>ポイント選び>ルアー選び」
…といった感じ。
バスを釣るときはついついルアーを選ぶことから始めがちだが、個人的にはルアー選びは最後で良いと考えている。
むしろバスから逆算して考えていく方が、アングラー本位のルアーチョイスにならない。
アングラーがやりたいことと、バスが求めていることは違うからだ。
だが、夏の野池のバスはタイミング次第ではこちらの融通が通りやすい。
いい瞬間に適切なアプローチさえ行っていれば、フィーバータイムに出会える確率も上がる。
いずれにぜよ、まずはタイミング。
次にアプローチ。
そして最後がルアー選択。
水が動くタイミングを意識する
サマーシーズンの野池は、水が動きにくくなり、水質が悪化しやすい。
だが、雨や風が吹くと、水中の酸素量がふえるため、その影響でバスの餌となるベイトの活性も、バスの活性もあがったりする。
台風やら水温・気温上昇やらめまぐるしく環境が変わるので、ややピーキーな季節ともいえる。が、釣りかた自体はそれほど難しくはない。
水が動かない皿池タイプの野池で釣りをする場合は、天候変化がおきる瞬間を逃さないようしていきたい。
「風が吹いているから、もしかしたら水が動いたかも!」
なんてふうにシンプルに考えていくと、いい釣果につながりやすい。
夏の野池のバスを狙うときは、水質を好転させる要素になる「雨、風、台風、冷え込み」などの天候変化を見逃さないようにしたいところ。
バスが何を捕食しているのか見極める
次に大事にしたいのが、ベイトの種類だ。
「ベイト」とは、バスの捕食対象のことで、いわゆる『エサ』のこと。
夏の野池のバスは虫やザリガニ、小魚やギル、子亀などなど、いろいろなものを食べて生活している。
個体によっては、ある一つのベイトだけを偏食していることも…。
ギルばかり食っているバスのことを「ギル食い」なんて呼ぶこともある。
まずは自分が通っている野池のバスが、普段どんなものを捕食しているのか見極めるのが野池攻略のコツとなる。
その日、その時で、「バスが何を食べたいか?何を意識して生活しているか?」を見極めることが、ルアー選択の項目に繋がっていく。
ぜんぜんわからなくてもOK。まずは”意識する・理解しようとする”姿勢を持ちたいところ。
ベイトがどんなものなのか知ることで、大まかに”ルアーの方向性”を決めて行くことに役立ったり、野池バスの行動パターンを把握することに役立つ。
バスを警戒させているプレッシャーは何か?
野池のバスが、普段からどの程度プレッシャーを受けているのか意識するのは大事なこと。
たとえば、周囲が山で囲まれており、アングラーがまったく来ないノンプレッシャー野池なら、極端な話、何を投げても食う。
そういった秘境タイプの野池なら、40アップだろうが50アップだろうが普通によく釣れる。
過去に、岡山県で秘境タイプの野池で釣りをしたことがある。
そこは見えバスだけでも数百匹ほど生息しているような野池で、どんなルアーを投げても食ってきた。まさに”パラダイス”である。
秘境タイプの野池では、パターンだの、ルアーの波動だの、そういった次元の話など関係なく、なにを投げても食ってきてしまうのだ。
秘境のダムや野池で「50オーバーボコボコ!」などとPRするメディアプロも多いが、ぶっちゃけ参考にならない。
通うフィールドが、普段からどの程度プレッシャーを受けているのかは、しっかり理解しておきたい。
公園タイプの野池はハイプレッシャー
「プレッシャーの質」についても、もう少し掘り下げていきたい。
プレッシャーとは、『ほかのアングラーが魚に与えるストレス度合い』のことを指す。
バスは、アングラー以外の人間や生物からのプレッシャーも感じながら生活している。
たとえば、周囲が遊歩道などて囲まれているような公園タイプの野池の場合。
バスは普段から人間の足音や影などに怯えて生活しているため、足音や影の動き、人の声や動作、音に敏感になっている。
しかも、公園タイプは野鳥などの鳥だけでなく、散歩する人間や観光客なども訪れることも多い。
そのため、たとえ他のアングラーが釣りをしてなくとも、外的なプレッシャーの度合いが高くなる。
公園タイプの野池は、日頃から人間や鳥に怯えて生活しているため、釣るのはやや難しい。
野池バスは、フィールド規模によっては常にプレッシャーがかかり続けるというピーキーな釣り場である。
たとえば、霞ヶ浦のような広大な釣り場の場合は、バスは沖に逃げ場があるため、一度受けたプレッシャーを回復する余地がある。
しかし野池は閉鎖水域のため、バスの逃げ場が存在しないことも多い。
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野池は「超劣悪な管理釣り場説」について紹介した記事はこちらで読むことができます↓
プレッシャーが弱まる”一瞬”を狙え!
野池バスを狙うなら、「釣れるタイミングは一瞬」だと考えてみたほうがわかりやすい。
超ハイプレッシャーな野池でも、「バスの警戒心がなくなるタイミング」というものが絶対に存在する。
たとえば、風などで木々が揺れ、周囲の音が大きくなったとき、人間の足音がバスに聞き取りにくくなる。
雨の日も同じ。
散歩に訪れる人が極端に少なくなる日(たとえば雨風が強い日、台風、何かしらのイベントなど)などもプレッシャーが低くなる。
また、多くのアングラーが帰宅する「18時以降からの30分間だけ」なども狙い目だ。
日が落ちる直前15分前は結構アツい時間帯。
一眼レフ用語でこの時間のことを「マジックタイム」などと呼ぶが、それはバス釣りにもいえる。
スレた魚ほど、フィーディング(捕食)タイムが極端に短い。
野池攻略のキーとなるのは、
である。
超ハイプレッシャーな野池を攻略するには「バスがプレッシャーから解放される日(タイミング)」を狙っていくことが大事に。
ルアーの”様々な”方向性を見極める
これはオールシーズン、どこの釣り場にもいえることなのだが、ルアーの動きの方向性を決めるのは、野池バスを釣るにあたって重要な要素になる。
まずは大まかに、「動く方向は縦か横か?遅いのか速いのか?」の2つを決めていく。
ルアーの種類とかアクションの質がどうのとか、波動とかレンジとかそういった細かいことは気にしなくても構わない。
夏のバスは「上から落ちてくるもの」や「表層」に反応しやすい
夏の野池バスは、上からゆっくり縦方向に落ちていく物体に反応する傾向がある。
おそらく虫を意識しているからだと思うが、「どの方向からどういう軌道で、どんな速度で動く物体に反応しやすいのか?」を意識したい。
すると、えらぶべきルアーも絞り込みやすい。
たとえば、ルアーを決めるときに、必ずしも「夏はノーシンカーリグ!」である必要はない。
上から縦方向にゆっくり落ちていく物体であれば、それはノーシンカーワームでなくても構わない。
スモラバやライトウエイトなネコリグ、軽量ラバージグやライトテキサスリグなどでもよく釣れる。
「ルアーのスピードと、動きの方向性(縦か横か)」が大事。
まずはルアーを決める前に、「今日、今の時間のバスはどのような方向性で動くタイプに反応するのかな?どのような速度で動く物体に反応するのかな?」と考えてみること。
とりあえず、ざっくりなイメージを持ってみること。なんとなくでOKだし、間違っていても構わない。
バスに尋ねながらルアーを変えていくと、使うべきルアーが見えてくる。
レンジ(タナ合わせ)を意識していく
つぎに意識したいのが『レンジ(タナ、層)』である。
ルアーの大まかな方向性が見えたら、レンジの概念を当てはめていく。これだけでいい。
「水面か?中層か?ボトムか?」など、大まかでいいので、どのレンジを動く物体に反応しやすいのか、いろいろ試しながら探っていく。
前述した「動きの方向性と速度」に、レンジの概念を当てはめていくようなイメージ。
・縦か横か?
・ゆっくりか?速いか?
+
【レンジ・水深】
・水面?
・中層?
・ボトム?
ある程度システム化していくことで、よりルアー選択がわかりやすくなるハズ。
『その時のバスの状態』を意識できるようになれば、釣れる確率もグンとあがる。
これはオールシーズン、どんな釣り場でも応用できるので、覚えておいて損はないと思う。
ベイトの種類を意識する
そして最後に、「ベイト」に合わせる。
実は、「夏だから〇〇のルアーが有効!」というセオリーは、半分あっていて、半分間違っている。
バスは、その日・その時々で食べるべきエサが変わるからだ。
たとえば、バスが小魚を食っているのなら、「横方向に速く動くルアー」に反応しやすくなる。
また、水面に落ちるクモなどの虫を食ってるなら、水面に浮くルアー・虫ルアー、トップ系ルアーに反応しやすい。
雨が降ってミミズが流されているようなシチュエーションなら、ストレートワームのネコリグなどが有効になる。
ギルを追いかけているバスを狙うなら、水面に浮上していくルアー(クランクベイトやフローティングミノーなど)や、ギル型ワームのフォールなどが効く。
ザリガニなどの甲殻類なら、ボトムをズル引いてアクションさせるルアーや、ボトムから急にピュピュっとトゥイッチ(あるいはジャーク)させられるスモラバやテキサス・ジグ、ネコリグなど。
・レンジの概念
・ベイトの種類
これらを明確にした上で、最後にどんなルアーを選ぶのか決めていく。
冬だろうが真夏だろうが、ラバージグで食うときは食うし、ダウンショットリグは一年中有効。
ポイント選びならまだしも、ルアー選びにおいては「夏だからコレ!」と安易に考えるのは危険。
そのときの状況に対応できなくなるので注意したい。型にハマりすぎるのも考えものである。
夏場に釣れやすいポイント、場所はどこ?
夏のバスを狙うには、ルアーの動きの質だけでなく、バスの行動パターンや傾向を把握しておきたい。
たとえば、夏の野池バスは以下のようなポイントに集まりやすい。
●水温が上がりにくい日陰(シェード)
●少しでも流れが効いてある場所(野池なら、天候変化で流れが発生しやすいピンポイント)
●虫などのベイト(エサ)がいるポイント
●流れ込み(インレット)
上記は、夏のバスを狙うときの定番中の定番。いわゆる「セオリー」である。
木々が被さって形成されるシェード(日陰)を狙う
夏のバスは日が当たる場所より日陰を好む。
そのため、パッと見でいいので「涼しそうなエリア」を狙うのがわかりやすい。
もしヘビーカバーが日陰を形成しているなら、カバー撃ちを。
テキサスリグやラバージグ、スナッグレスネコリグ、スモラバなどで狙っていこう。
ただ、ヘビーカバーであっても、直射日光がガンガン照らされているようなカバーはNG。
あくまでも、シェードが形成されていることが条件である。
流れ(カレント)の影響を受けやすい場所
風などで水流が発生すると、水面下1.5mくらいまではカレント(流れ)が発生する。
風の影響は水面だけではなく、シャロー全体に影響していると意識してくと、狙うべきポイントが見えてくる。
水深が2mにも満たない野池、その影響が顕著になる。
強風が吹いるときは、川で釣りをしているような意識で釣りをすると良いだろう。
強風で発生するカレントの影響を受けて、急激な水流が発生するようなピンポイントを狙っていくのがキモ。
たとえば、岬状になっている地形とか、風が当たっているワンドの両端と中央など。風が当たるウィンディサイドも狙い目だ。ウィンディサイドに日陰があるなら必ず狙いたい。
そのようなピンポイントでは、流されてくるミミズや、木から落ちてしまった虫などをルアーで演出してあげると良い結果を得やすい。
流れ込み(インレット)
流れ込みは、夏のバスを狙うための鉄板ポイント。もし野池にインレットがあるなら、時間をかけて粘ってもいいだろう。
雨が降ったあと、降っている最中の流れ込もベストだ。
夏の流れ込みを狙う理由としては、以下のようなものになる。
●酸素量を増やすから
●虫などのベイトを運んでくるから
ちなみに上記のような効果は、強風が吹いたときにも「とあるポイント」で発生する。
それが先ほどお話した「カレントの影響が出るようなピンポイント」に当たる。
野池にとっての”風”とは、「自然が生み出す、一時的に発生したカレント」である。
それくらい野池攻略にとって”風”は重要な要素なのだ。
夏の野池のバスを釣るための、基本的な戦略・方法|まとめ
・水が動くタイミングを意識する
・バスが何食ってるのか見極める
・バスを警戒させているプレッシャーは何か?
・ルアーの方向性を見極める。
・ポイント、場所はどこか?
・ルアーは何を選ぶか?
夏の野池でバスを釣るためのコツを、体験談をもとにしつつ紹介してみた。
端的にいってしまうと「涼しいところを狙え」と「表層の釣りがダメなら、スローフォールで狙え」である。
ちなみに、野池攻略をするなら必ず持っていたいルアーは、「【小バス乱獲注意】釣れすぎるからむしろ逆に使いたくないルアーランキングTOP 10」で紹介しているので、こちらも役立ててもらえたらと思う。
●ライトリグ・ワーム
●テキサスリグ、カバー撃ち、底物
●カバー撃ち用アイテムまとめ