【インプレ】シマノ「アンタレスDCMD」は使い手を選ぶ!?『ゴージャス&特化型仕様』なスペシャリティモデル。

「モンスタードライブ」のネーミングと、シンプル&ラメなデザイン性に惹かれて購入したシマノの『アンタレスDC MD』

20g以上の重いルアーを使うとブッ飛んでいったり、外装・クラッチを切る感触、巻き心地などが高級感に溢れているのが魅力のリールだ



このリール、所有感が半端ない。

買ってから1年半ほど実際に使ってみたので、僕個人の体験談や失敗談を含めて、シマノ「アンタレスDCMD」をインプレしていく。

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【インプレ】シマノ「アンタレスDCMD」は、使い手を選ぶ!?『ゴージャス&特化型仕様」なスペシャリティモデル。

重いルアーがカッ飛ぶ!シマノ「アンタレスDCMD」

これが今回インプレする、シマノのアンタレスDCMD(モンスタードライブ)。

実際に所有してみて体感したメリット・デメリットは、大まかに書くと以下のような感じ。

シマノ『アンタレスDCMD』のココが好き!
・巻き取り感が超良い。
・ブレーキ調整が楽。
・外装、クラッチ音、グリップなどに高級感がある。
・ソルトの釣りには”超”快適。
・重量級ルアーの釣りに最高。
シマノ『アンタレスDCMD』のココが残念。
・打ち物(ジグ・テキサスなど)は微妙。
・軽めのルアーは投げにくい。
・バス専用に使うと持て余しがち。

●美しい外装
●高級感のあるクラッチ音とDCサウンド
●ワンタッチで調整しやすいDCブレーキ
●重量級ルアーをかっ飛ばす能力
●圧倒的な巻き取りトルク

などなど、高級機ならではの魅力がたくさん詰まったベイトリールとなっている。

ソルト対応なのでブラックバスだけではなく、シーバスなど海の魚を狙うときにも使えるのがありがたい。

ただ、【スプール径が38mmでラインキャパも多く、軽量ルアーに対するレスポンスが悪い】…といった作りなので、使い手を選ぶタイプのベイトリールだとも感じる。

シマノ『アンタレスDCMD』スペック

・自重:235g
・巻取り量:93cm
・最大ドラグ力:6kg
・ギア比:7.8
・ベアリング:10/1
・スプール寸法:38mm/22mm
・ハンドル長:45mm
・ナイロン糸巻量
12lb-165m/14lb-145m/
16lb-120m/20lb-100m
・PE糸巻量
3号-130m/4号-100m/5号-80m
・価格:76,000円

さすがフラッグシップ機なだけあって、価格が76,000円と高め。

しかし、アマゾンでは61,000円ほどで買えるため、お得に買うならネット通販を利用するのが安く買うコツ。

たま〜に50,000円台で売られていることもある。

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シマノ『アンタレスDC MD』のデザイン・外観インプレ

シマノ『アンタレスDC MD』は、ボディに光を照らすとラメがキラキラして美しい。

デザインの好みには個人差があるが、僕としてはアンタレスDCMDの外見はとても好み。

ラメ、ボディシルエット、ハンドルグリップ、ダイアルなどなど、シンプルでタフネスな外観がお気に入り。

ハンドルを回してクラッチを戻すときの「カチ」っという音が、ありえんくらい最高に気持ち良い。

シマノ社は、ベイトリールのこういった細かいニュアンスを大切にしているメーカーだと感じる。

ワンタッチでブレーキを微調整できるダイヤル。

シマノの多くのベイトリールは、内部の遠心ブレーキのコマ数とサイドブレーキの2つを微調整しなければならないため手間がかかりやすい。

しかし、DCブレーキは調整がサイドブレーキのみ(ライン選択もあるが)なので楽チン。

握りやすいパワーグリップ。

アンタレスDCMDはXGなので、クランクなど引き抵抗の強い巻物を使ったときにややストレスがある。

しかし、ロングハンドルとパワーグリップのおかげでトルクフルに巻くことができ、巻きストレスもやや軽減されているように思う。

アンタレスDCMDは通常のリールに比べ、巻きトルクがハンパない。

ハンドルもロングハンドルだから力強く巻ける。デカいバスやシーバスに力負けすることはまず無い。
ロッドにもよるが、60cmクラスのシーバス程度ならゴリ巻きして強引に寄せてこれるパワーがある。

全体的なイメージはこんな感じ。

もちろんメイドインジャパン。

1年間を通して使ってみて、結構ラフに扱ったり(水洗いしなかったり)したが、壊れる気配はない。

外装はちょっと傷がつきやすいが、メーカーに注文すればボディパーツを別途購入することもできる。

シマノの『アンタレスDC MD』の握り心地、グリップ

握り心地、パーミング感は少し大きめ。

成人男性なら問題ないレベルだが、子供や女性には少々大きいかもしれない。

がしかし、デカい魚がかかったときには「やや大きいボディ」が良い働きをする。

ベイトリールのボディが小さいと、デカい魚がかかったときに(手の大きさにもよるが)力を込めにくく、ファイト時に手に疲労感がある。

しかしアンタレスDCMDはギュ〜っと力を入れて握ったときに手元が安定する印象があり、デカい魚とのファイトも安心して行えると感じる。

グリップが凄く握りやすい。

抵抗の強いルアーを巻いているときに、このデカめのグリップがとても役に立つ。

握り心地も高級感があって快適だ。

【体験談】シマノの『アンタレスDC MD』のインプレ

ここからは、シマノ「アンタレスDCMD」を実際に使用してみて感じた体験談を含むインプレを書いていく。

購入するかどうかで迷っている人の参考になると幸いだ。

DCブレーキで安定したキャスト感を得られる

キャスティング時の安定感は、DC(デジタルコントロール)ブレーキが採用されたリールならではのメリット。

バス釣り・ソルトルアー共に、強風時の逆風に向かって遠投をするときにも、バックラッシュなどのトラブルも起きにくい

そういえば、このリールを使っているときに、大きなバックラッシュをしたことがないことに今気がついた。

バス釣り初心者の兄に貸したときも気持ちよさそうに投げていたので、初心者の方でも安心してキャストできる能力があるリールである。

どのようなブレーキレベルでもスプールからラインが浮き上がりにくいので(ナイロン使用時)、ブレーキ自体のかかり具合はわりと強めだと感じる。

各ルアーの使用感に関するインプレ

ビッグベイト

アンタレスDCMDの全体的な印象は、重いルアーの扱いに優れるといったもの。

ルアー重量が大体20gを超えたあたりから、スプールのレスポンスが良くなってくる。

1ozを超えるルアーは、逆風時でも遥か彼方へカッ飛んでいく。

アンタレスDCMDはルアー重量があるほど扱いやすくなる傾向がある。

そのため、ビッグベイトやスイムベイト、ソルトのバイブレーションやヘビーウエイトミノーなど、重いルアーを遠投するような使い方で威力を発揮するリールだと感じた。

バス釣りでの使用は、やや持て余しがち

バス釣りのオカッパリで使用頻度の高い10〜20g程度のルアーのキャスト感は、正直”そこそこ”。

バス釣りにおけるアンタレスDCMDの使用感は、以下のような感じ。

【アンタレスDCMD ルアーの使用感一覧】

-快適-
●5/8~1ozのスピナーベイト
●1oz前後のハードルアー全般(羽根モノ、マグナムクランクなど)
●2oz前後の大型ハードルアー(S字系ビッグベイト、マグナムクランク、デカトップなど)

●5/8~1ozのスイムベイト
●3/8~1ozのスイムジグ
●3/8~1/2ozのラバージグ、テキサスリグ

-普通-
●1/2oz前後のハードルアー全般(クランクベイト、バイブレーション、トップウォーター、バズベイト、スピナーベイトなど)
●4/0~5/0フックを使用したシャッドテールワーム
●1.8~3.5gネイルシンカー+6.5~8インチワームのネコリグ

-不快-
●3/8oz以下のルアー全般

 

霞ヶ浦や野池のオカッパリなどでは、スペックを持て余しになると感じた。

バス釣りに関してはそこそこ普通に使えるのだが、どことなく「コレジャナイ感」が拭えない印象。

一応は3/8~1/2oz程度のルアーも扱えるが、そのような使い方だと、重いルアーを投げたときに味わえる”幸福感”を得られにくい。

XGギアなので打ち物系ルアーに使えるかと思って試したが、ピッチングでの使用はスプールの立ち上がりが重いため、あまり向かないといった印象。

ジグやテキサスなどは重量があってキャスト自体はしやすいのだが、ピッチングを多用するカバー打ちの釣りは得意ではない。

しかし、1ozクラスのスイムベイトやビッグプラグなど、重め・大きめのルアーを扱うには間違いなく最高のリールである。

アンタレスdcmdが性能を発揮するシーンは?

■アンタレスDCMDが最も威力を発揮するシーン

・広大なフィールドなどでショアから重いルアーを遠投するとき。

・シーバスのおかっぱりで25g前後のルアーをカッ飛ばすとき。

・ビッグベイトなどを投げて、高速巻きするような使い方をするとき。

・デカい魚を掛けたときに、ファイトの安定感が欲しいとき。

アンタレスDCMDの威力が発揮するのは、バス釣りで使われる頻度が高い10〜20gのルアーではなく、もう少し重いルアー重量帯。

ヘビー級ルアーを専門的に投げ続ける”ストロングスタイル”が好きなアングラーなら、間違いなく満足できるリールである。

軽量ルアーの飛距離はそこそこ。重いルアーはカッ飛ぶ。

重量級ルアー以外の飛距離は、タトゥーラsvやメタニウムDCなどの中堅クラスのベイトリールとほぼ変わらない印象。

バス釣りでよく使われる7〜20gくらいのルアーの飛距離は、中堅ベイトリールにベアリング入れたものと比べるとほぼ同等。

だが、重量級ルアーやソルトでの大遠投では、このリールに勝るものは無い。

20gを超えるような重めのルアーを遠投するなら、アンタレスDCMDが最も飛距離を出せる。

アンタレスDCMDの巻き心地は極上

アンタレスDCMDの巻き心地は、最上級であり極上

xgギアなのに巻き取りパワーが怪物並みに強いから、巻物でもストレスが少ない。

やや大きなクランクベイトやヘビースピナーベイトなど、抵抗の強いルアーを巻いていても力強く巻ける。

が、ストレスが全く感じられないわけではないので注意したい。

抵抗の強いルアーを1日やり切るには、やや辛いリールである。

また、アンタレスDCMDはXGギアであるため、ハンドルを巻く手をゆっくり巻き続けなければならないため、ハンドルを回す方の手のリズムの遅さからくるストレスもある。

「巻き取りリズム(ハンドルをクルクル回すスピード)は速いほうが好み」という人には向かない。

しかし、バラムなどのビッグベイトをリアクション狙いで高速巻きしたり、シーバスで手早くルアーを巻いてくるような使い方には最高にマッチするリールである。

アンタレスDCMDを購入する前に悩んだポイント

ここからは、僕がアンタレスDCMDを購入する前に悩んでいたポイントについて、実際に使用した体験談や失敗談からくる回答を書いていく。

購入を検討している人の参考になると幸いだ。

疑問1:XGギアってぶっちゃけどうなんだろう?

→巻物には正直だるいが、巻き上げパワーがあるのでそこそこ巻ける。

ただ、巻物専用にあえてこのリールを選ぶことには疑問を感じる。

シーバスルアーなら問題ない。むしろソルトルアーは適正。

打ち物はリール重量あるから辛い。ピッチングの立ち上がりが悪い。

デカくて重いルアーを投げるのに向いてる。

グラスコンポジットロッドに合わせたが、なんとなく噛み合わない印象。

軽量ルアーは扱えるのか?おかっぱりのルアーは投げられるのか?

→体感的には14gより上の重量のルアーが向いていると思った。

それ以下はなんとか投げられる(快適ではない)。

気合で5〜6インチワームのネコとかもやれる。

が、ちょい投げや真下に落とすくらいの使い方限定。6〜7インチワームだったらそこそこ投げれる。

霞ヶ浦の杭やテトラ打ちくらいなら十分使える。

村田さんが主にバス釣りで使うような、ちょい重めのルアーを投げるのに向いている(例えばレアリスクランクなどの14gくらいあるルアーや、1/2ozスピナーベイトやバズベイト、デカめのトップなど)。

重すぎないか?

→巻物だとこれくらい重量があったほうが安定する。

打ち物には向かない。これで打ち物やりたくない。

デカいプラグをブン投げるなら超いい。

飛距離は?

→重めのルアーを使うならカっ飛ぶ。14g前後のルアーなら普通。

7〜20gくらいのルアーの飛距離は、ベアリングチューンしたタトゥーラSVやジリオンSV、メタニウムDCとそこまで変わらない。

20g以上のルアーの飛距離なら、どんなリールよりも飛ぶ。重量級ルアーの飛距離は桁外れ。ラインが全て出ていくかと思えるくらい遥か彼方まで飛んでいく。

値段相応なのか?

→使い方による。

レンタルボートでちょこちょこ投げたり、野池のオカッパリだと持て余す。

浜の遠投、大規模フィールド、ビッグベイトメイン、ソルトフィッシング、海外の大物釣りに使うなら最適。

ソルト・海外でベイトを使う釣りならコレ一択でもいいと思う。

【インプレ】シマノ「アンタレスDCMD」は使い手を選ぶ!?『ゴージャス&特化型仕様』なスペシャリティモデル|まとめ

今回はシマノの『アンタレスDCMD』を、僕の体験談や失敗談を含めてインプレを書いてみた。

個人的には、バスフィッシングだけで使うと持て余すと感じている。

なので、ソルト・海外の釣りも視野にいれている人に向いているリールなんじゃないかと思った。

ただ、ブランド感・所有感が半端ないので、「大人のおもちゃ」として所有してみるのもなかなかオツである。

部屋でハンドルをクルクルと回しているだけで心が満たされるベイトリールは、そう多くはない。

世界中の魚を、ルアーで釣り上げたいと思っているドリーマーな方にも合うリールなので、1台で何でも狙いたい人は検討してみてはいかがだろうか。

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