【バス釣り】オカッパリ用の巻物ロッド・クランキングロッド選びのコツ

スピナーベイトやクランクベイトなどをはじめとする「巻物」ルアーは、バス釣りにおいて欠かせないアイテム。
しかし、合わせるロッドを間違うと、バラシが多くなったり、キャストが決まらないなどのトラブルも多くなりがち…。

そこで当記事では、「バス釣りのおかっぱり用巻物ロッド選びのコツ」を紹介!
巻物ロッド選びにお悩みのアングラーおお役に立つとうれしいです。

ちなみに、バス釣り用ロッド(バスロッド)に関する基礎知識は、以下の記事にまとめておきました。事前にチェックしおくとバッチリです↓

バス釣りのオカッパリで使う「巻き物ロッド」選びのコツ5つ

バス釣りを本格的にはじめると、スピナーベイトやクランクベイトといった”巻物ルアー”専用ロッドが欲しくなります。
しかし、一口に「巻物用ロッド」といってもその種類は多岐にわたります。
そのため、どんなタイプのロッドを選べばいいのか迷ってしまいやすいのがネック。

巻物用ロッド選びで迷ったときは、まずはじめに以下の要素をチェックしましょう。

バス釣り|巻物用ロッド選びのコツ

1:どのくらいの重さのルアーを投げるのか
2:「釣り場の規模」はどれくらいか
3:「障害物(カバー)の量・濃さ」はどれくらいか
4:ロッドに何を求めるか?ロッドの素材など)
5:「テーパー(アクション・調子)」は見極められているか

1:どのくらいの重さのルアーを投げるのか

巻物用のロッドをえらぶときは、まずはじめに「投げるルアーの重さ」をチェックしましょう。
メインとなるルアーの重さからロッドを逆算して考えることで、ロッド選びで失敗しにくくなります。

たとえば、以下のような感じで考えます

【ルアー重量別・巻物ロッドの選び方】

●5~9g程度の小さな巻物ルアーを投げるなら…
→L~MLパワー(9gくらいならMパワーでも可)

●10~18g程度のやや大きな巻物ルアーを投げるなら…
→M~MHパワー

●20~28gの大きな巻物ルアーを投げるなら…
→MH~Hパワー

●28g以上の重たいルアーを投げるなら…
→H~XHパワー

上記はあくまで目安ではあるものの、「ルアーウエイトからの逆算法」はロッド選びにおいて基本となります。
ロッドえらびで迷ったときは、まず「どんなルアーを投げたいか?」と自分に問いかけてみましょう。

例:小型クランクベイトの場合

1/4oz(7g)程度の小型クランクベイトを快適にキャストしたいなら、ロッドパワーは柔らかいほうがいいです。
表記でいうと、ML(ミディアムライト)からM(ミディアム)くらいがベストですね。
Mパワーだと硬すぎる場合もあるので、基本的にはMLパワーで問題ないかと思います。

また、小型クランクベイトにはちいさいフックが搭載されているため、アタリを乗せるにはそれ相応のしなやかさをロッドに求められます。

硬くて曲がらないロッドで小型クランクをキャストし続けるのは、もはや修行でしかありません。

スモールクランク用ロッドの場合は、たとえば以下の記事で紹介しているロッドが合いやすいです↓

例2:中型クランクベイトの場合

3/8~1/2oz(10~14g)の中型クランクベイト。
ベストマッチなロッドはM(ミディアム)パワーです。

Mパワーならキャストするときにもしっかり曲がるため、ピンポイントキャストから遠投まで幅広く扱いやすいです。

ただ、障害物が多いフィールドで「カバークランキング(障害物のなかにルアーをブチ混んでガンガン当てていくスタイル)」をするなら、場合によってはMH(ミディアムヘビー)パワーのほうが安心です。

グラス素材でできている”グラスロッド”なら、MHパワーでもよく曲がります。

そういえば、アメリカのトーナメントで活躍している大森貴洋選手は、クランクベイトの釣りではMHグラスコンポジットロッド1本のみですべてこなすそうです。

使うルアーからタックル構築を逆算するテクニックは、以下の記事でくわしく紹介しています↓

2:釣り場の規模に合わせる

巻物用ロッドえらびのコツのひとつに、「フィールドの規模から逆算する」というものがあります。
といっても難しい話ではありません。

たとえば、霞ヶ浦や琵琶湖のような広いフィールドでおかっぱりをするなら、ロッドは長いほうが便利です。
バスロッドは長ければ遠投性能がよく、短ければ飛距離が出にくいという傾向があるからです。

たいして、ちいさな野池やクリーク(水路)などで釣りをするなら、ロッドは短め〜中間くらいの長さのほうが快適です。
ロッドは短いほうが細かなキャストを決めやすく、取りまわしにもすぐれる…という傾向があるからです。

このように、フィールドの大きさに合わせてロッド長を決めていく(逆算する)ことで、ロッド選びで失敗する確率はガクンと減ります。

フィールドの規模から逆算してロッド長をえらぼう

巻物ロッドをえらぶときは、「どんなフィールドで釣りをするかが大事」と前述しました。

具体的なえらびかたのコツは、以下のような感じです。

【フィールドの規模によるロッド長の決め方】

●霞ヶ浦など、遠投も小技も使うようなタイプの釣り場なら…
→6.6~7.2フィートくらいのものを選ぶ
遠投も操作もしやすい長さ。

●小規模の野池、沼、ため池なら…
→5.8~6.8フィートくらいのものを選ぶ
釣り人の周囲を木々が囲っているような状況なら、やや短めを選びたい

これはあくまでも僕個人の失敗談から来るチョイスではありますが…

フィールドの規模に合わせてロッド長を選んでいくと、巻物ロッド選びで失敗しにくくなります。

3:「障害物(カバー)の量」から逆算してロッドをえらぶ

巻物ロッドをえらぶときは、「フィールドの環境」も目安にしたいところです。

たとえば、アシ・ガマなどが生茂るタイプのフィールドで巻物ゲームをストレスなく行うなら、いつもより1段階ほどロッドパワーを強くしていきます。
カバーが多いフィールドではバスに巻かれるなどのトラブルが起きやすく、タックルにもそれ相応のパワーがもとめられるからです。

●カバーが多い=バスに”巻かれる”リスクがあがる

霞ヶ浦でクランキングをおこなうときはML~Mパワーで問題ありません。
しかし、カバーが多い野池や牛久沼など、バスに巻かれるリスクがあるフィールドで釣りをするときは、
M~M+/MHパワーくらいあったほうが安心です。

さらに、ロッド長はやや長いほうがバスとのファイト中にコントロールが利きやすくなります。
たとえカバーに潜られたとしても、ロッド長があったほうがファイト中の1ストロークが大きくなるため、カバーから魚を引っ張り出しやすいなどのメリットも。

くわえて、巻物ルアーを使った釣りでは、ロッドが長いほうがトレースコース(ルアーを泳がせるコース)をえらびやすい…という部分も見逃せません。

カバーが多いフィールドで巻物の釣りをするときは、「いつもより1段階くらい強いパワーを選ぶ+ロッド長はやや長め」という選択肢も忘れてはならないポイントです。

4:ロッドの素材で選ぶ

巻物用ロッドえらびにおいて、「ロッドに使われている素材」はかならずチェックしておきたい要素です。
使われている素材がちがうと、バイトをキャッチできる数が変わり、バラシなどのトラブルの量も変わってきます。
巻物用ロッドをえらぶときは、ロッド素材もチェックしておきたいところです。

巻物用ロッドに使われる素材

巻物用ロッドに使われる素材には、いくつかの種類が存在します。

もっともポピュラーな素材は、以下のとおりです。

●カーボン
●グラス素材
→ピュアグラス、100%ピュアグラスなどと呼ばれるタイプ
●グラスコンポジット
→カーボンとグラスが混合されているロッド

カーボン素材の特徴と用途

「なんでも用ロッド」だとか「バーサイタイル用」と呼ばれるロッドには、だいたい『カーボン素材』が採用されています。

カーボン素材は軽くて感度がよく、汎用性にもすぐれており、瞬間的なフッキングパワーもある素材です。
スピナーベイトやバズベイト、チャターベイトなど、シングルフック系ルアーとの相性がいいですね。

カーボンロッドだとワームなどにも使い回しできるため、汎用性の高さにおいては有利です。

グラス素材の特徴と用途

グラス素材」は、おもにトレブルフック系ルアーをメインとするロッドに採用される素材です。
乗りがよく、それでいてロッド全体がクッションのような役目をしてくれるため、バラシが多いトレブルフック系ルアーとの相性も◎

やや強めのグラスコンポジットロッドであれば、スピナーベイトなどのシングルフック系ルアーにも対応してくれます。

このように、ロッド素材によって得られるメリットが違い、適正ルアーも変わってきます。

巻物用ロッドえらび:素材で迷ったらどれがおすすめ?

おかっぱりで巻物専用タックルを組むなら、「カーボン」か「カーボンコンポジット」をおすすめしたいです。

ピュアグラス(グラス100%)は乗りがよくてバラシも少ないのがメリットであるものの、オカッパリにおいては根がかりの多さがネックになりがち。
ルアーが障害物に食いこみやすいため、グラスの長所である”ノリの良さ”が仇となってしまうのです。

巻物用ロッドとして人気なのは、カーボンとグラスが入っている”グラスコンポジット”です。
投げやすさ・汎用性の高さなど、グラスコンポジットは巻物ルアーを使うときにとても使いやすい作りになっています。

とはいえ、安易に「巻物専用タックルだからグラスコンポジットじゃなきゃダメ!」と考えなくても問題ありません。
個人的には、オカッパリで巻物をストレスなくおこなうなら、グラスコンポジットよりもカーボンが好きです。汎用性があるので。

巻物用ロッドえらび:「弾性」もチェックしておきたい!

巻物ロッドを選ぶときは、ロッドの弾性もチェックしておきたいところです。
弾性などというと難しいイメージを持たれるかもしれませんが、仕組みはいたってシンプルです。

ロッドの弾性は、大きく分けて3つあります。

【バスロッドの弾性:3つの種類】

●低弾性
→ノリが良く、バラしにくい。よく曲がる。魚をノセたらバラしにくい

●中弾性
→そこそこノリも良く、そこそこ曲がる。中間的な弾性。汎用性◎

●高弾性
→軽い、”掛ける”能力、感度にすぐれる。魚をバラシやすい(ファイト中にバスの暴れに高反発してしまう)

 
●巻物用ロッドには「低弾性〜中弾性」が合いやすい
一般的に、巻物ロッドには低弾性〜中弾性が向くといわれています。

クランクベイトやバイブレーションなどのトレブルフック系ルアーは、低弾性だとバラシにくくなり、ノリも良くなります。
中弾性だとスピナベなどのシングルフック系ルアーに対するフッキングパワーも十分。

 

5:テーパー(アクション・調子)で選ぶ

霞ヶ浦や野池のオカッパリ用巻物ロッドを選ぶときは、テーパーも気にしたいです。

テーパーに関する細かい解説は↓以下の記事にまとめておいたので、こちらもチェックしてみてください↓

一般的には、巻物ルアーに向いているテーパーは、レギュラー〜スローテーパーと言われています。
僕もクランクベイトにはレギュラーやスロー、パラボリックなどのしなやかな曲がり方をするロッドを選ぶことが多いです。

しかし、スピナベなどのシングルフック系ルアーに関しては、そのかぎりではありません。
シングルフック系ルアーは、しっかりフッキング出来ていればバレにくかったりするので、必ずしもレギュラーテーパーである必要はないと僕は考えています。

霞ヶ浦や野池のオカッパリで使う巻き物ロッドは、レギュラーテーパー〜レギュラーファーストくらいのものだと使いやすいです。

最近だとソリッドティップのファーストテーパーのロッドも増えてますが、ソリッドティップならクランクベイトのノリもいい感じです。

【バス釣り】オカッパリ用の巻物ロッド選びのコツ|まとめ

バス釣りにおける「巻物用ロッドえらびのコツ」を紹介しました。

巻物ルアーをストレスなく扱うには、適切なロッドをえらぶことが大事。
巻物ルアーに合ったロッドをえらぶことで釣果はグンと伸びるので、ぜひナイスなロッドと出会ってほしいと思います。

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