「秋は巻物」という言葉を聞いたことがある人はいるかと思います。
秋は魚にとって水温が快適になるシーズン。ベイトとバスともに動きが活発になってフィールドを動きまわるため、的を絞りにくい時期です。
そのため、広く・素早くサーチできる”巻きモノ”が有効になる…というのが「秋は巻物」の理由ですが、これはあくまで広大なメジャーフィールドにおいてのセオリー。野池にとっては当てはまらないこともあります。
野池の場合、「巻いてサーチ!」ではなく、『そこに居る魚を”巻きモノ”で食わせる』という意識が大事になってくる。
もくじ
【10月の野池攻略】「巻物」で1本釣るためのコツ
スピナーベイトなどの強波動系の巻きモノで釣りたいなら、「場所とタイミング」を見極めるのがコツ。
キーは、「水質がいいポイント、水に動きがあるところ、天候の変化、マッディ(濁りはじめ、抜けはじめ)、マズメ時、シャローフラット、垂直岩盤」です。
秋は水質がかわりやすいため、できるだけ水質が良いポイントを選びましょう。
水面をロッド先でかきまわしてみて、泡がすぐ消えるようなスポットは有望。できるだけ”良い水”があるポイントで釣りをするのがコツとなります。
野池では「巻物でサーチ」はしなくていい場合もある
また、野池のような小規模フィールドの場合、かならずしも「巻物でサーチ」が有効になるかというと、そうでもありません。
スピナーベイトなどの強波動系ルアーは、遠くにいる魚に気づかせる能力はありますが、「小さなエリアにいるスレた魚に口を使わせる能力」においては、はっきり言ってビミョー…。
広いフィールドならいいのですが、こと小規模の野池においては「巻物でサーチ」のマインドが有効になるかというと、実はそうでもなかったり。
あえて3/4~1ozのウエイトを使ってスピード感で騙す…というテクニカルなアプローチもあるものの、それだったらチャターやシャッドでよくない?というのが個人的な考えです。
どうしてもスピナーベイトで釣りたいなら、「タイミング」と「場所」を見極めたいところです。
たとえば、風や雨風があるときや、朝・夕マズメ、垂直に切り立った岩盤に沿ってリトリーブして、バスに「追い込めるぞ!」と思わせられる場所で使ったり。
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いきなりスピナーベイト!はリスキー?
秋は「広く・速く・効率よく・粘らずに各ポイントを回っていったほうがいい」といわれています。
バスとベイトにとって快適な水温になるため、サカナたちが大きく動くようになり、一箇所でネチネチ粘るよりもラン&ガンをしたほうがいい、というのがその理由。
しかし、小規模の野池においては、かならずしも「秋はラン&ガン!巻物でサーチ!」が当てはまるわけでもありません。
というか、小さい野池でバス釣りのオカッパリをする場合、必然的に1・2箇所で粘らなければならないため、「巻物でサーチ」という考えかたよりも「巻物ルアーを使って、そこに居るであろうバスに”口を使わせる”」という意識を持たなければなりません。
良いポイントを見つけて「よし、ここで粘るぞ!」と決めこんだら、いきなりスピナーベイトなどのハイアピール系ルアーを投げるのはややリスキーです。
アピール力が高すぎるルアーは、遠くにいるバスに気づかせる能力はピカイチ。
しかし、バスがスレていたり食い気がなかったり、フィールドの規模が小さい場合においては、わりとギャンブルな選択になりやすいので注意しましょう。
個人的には、秋に小さな野池で”巻き”で釣りたいときは、もちろん状況(と気分)にもよりますが、スピナーベイトなどのハイアピール系ルアーをいきなり投げることはありません。
チャターベイトやクランクベイト、シャッドなどのアピール力が控えめのルアーがメインになります。
どうしてもスピナーベイトで釣りたいなら、Dゾーンフライなどのコンパクト系スピナーベイトを使います。
ただ、風や雨、時合い(タイミング)によってはスピナベなどの強波動系ルアーにもチャンスがあります。
いずれにせよ、ルアー選びは「エリア・タイミング」を見極めつつチョイスしていくのが基本となります。
野池の釣りにおいてやっちゃいけない行動は、「野池のバス釣りで「コレやっちゃうと釣れない」って行動ランキング10選」で紹介しています。
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エバーグリーン「Dゾーンフライ」については、以下の記事で紹介しています。
「ターンオーバー」は利用するものである
秋のバス釣りにおいて「ターンオーバー」は見逃すことができない要素。
※ターンオーバーについての解説は、こちらで読むことができます↓
ターンオーバーとは、秋の冷えこみの影響で水質が悪化してしまう現象のこと。野池においても厄介な存在です。
しかし、野池のような小規模のフィールドの場合、ターンオーバーを逆に利用することもできます。
たとえば、野池バスは水質がいいスポットに固まる傾向があります。
広大なメジャーフィールドにも同じことがいえますが、小さな野池ほどその傾向が顕著です。
そのため、水質の良し悪しを見極めつつ、水が良さげなエリアではじっくり時間をかけて…という判断がしやすくなるのです。
ターンオーバーは厄介な現象ではありますが、考え方によってはメリットにもなり得ます。
だだっ広い皿池であっても、「なぜか1箇所だけ水が良い…」なんてこともあるので、そういうポイントで粘るのも大切。
このマインドは通年を通して使えるので、覚えておいて損はないハズです。
10月の野池攻略におすすめのルアー
この項目では、10月の野池のバス釣りにおすすめの巻きモノ系ルアーを紹介します。
●筆者の体験において「釣れる」ルアーだと感じたもの
●釣りが遅くなりすぎないルアー
●遠くにいるバスにアピールできるルアー
●食わせ能力もあるルアー(小規模フィールド用)
●ターンオーバー(水質悪化)に対応できるルアー
小バスの数釣りにおすすめのルアーは「【チートルアー5選】反則級に釣れる…。バス釣りの数釣りにおすすめの小型ルアーまとめ」でも読むことができます。
ケイテック「TEE-BONE スピナーベイト」
今や世界的メーカーになった「ケイテック」。
故・林圭一氏のソウルが詰め込まれた「TEE-BONE スピナーベイト」は、はっきりいって”釣れる”スピナーベイトだと感じます。
スピナーベイトならではの強いアピール力はもちろん、ゴミなどが付着しにくいパーツが搭載されているのが特徴。
また、独自のヘッド形状になっており、めっちゃ根がかりがしにくいスピナーベイトです。
「クリスタルSやハイピッチャーに飽きた…」という玄人アングラーにもおすすめしたい一品。
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エバーグリーン「Dゾーンフライ」
「どうしてもスピナーベイトで釣りたい!」という人におすすめなのが、Dゾーンフライ。
コンパクトなサイズなので、小さな野池のスレバスに◎
1/4ozあるので、ベイトタックルでも投げられます。もちろんLパワーのスピニングタックルにもGOOD。
アピール力は控えめですが、バスの目の前に通すことさえできれば、よく釣れます。
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レイドジャパン「レベルスピン」
「レベル」とは水平の意。リトリーブしてくると水平姿勢のまま泳いでくれるスピナーベイトです。
サイズ感は大きくもなく、かといって小さくもなく。「セミコンパクトスピナーベイト」として開発されているため、野池などの小場所でも使い勝手がいいです。
アピール力は、ノリーズ「クリスタルS」を100、O.S.P「ハイピッチャー」を60とするなら、レベルスピンは75…といったところでしょうか。強すぎず、弱すぎずという絶妙なバランスです。
さすが、野池の釣りの経験値が高い金森隆志氏が手がけたということもあり、野池でよく釣れます。遠投性能も◎
レイドジャパン「レベルバイブ」
こちらも「レベル(水平姿勢)」を保ったまま泳いでくるルアー。
サウンドはジャラジャラとやや大きいですが、アピール力は控えめ。
巻いてくるとプルプルプル…とやや弱いアピール力。かなり”食わせ”寄りのバイブレーションプラグです。
イメージ的には、シャッドプラグとクランクベイトの中間くらいで、スレた野池のバスにも使いやすいです。
野池においての使いやすさはトップクラス!遠投性能も高いですぞ。
ノリーズ「フラチャット」
巷では「世界一根がかりしないチャターベイト」といわれるルアー。
ヘッドが下がり気味になっているため根がかりしにくく、野池でも使いやすいです。
野池のスレバスにも効果的で、個人的な体験においてもスレ野池でよく釣らせてもらっています。
トレーラー次第でさまざまなベイト(餌)に化けてくれるのもオススメポイント。
ブルーギル系ワームをセットすればギルに。ストレートワームをセットすれば小魚に…というマルチな使い方ができるのがGOOD。
ダイワ「ピーナッツ2」
「安い、コンパクトサイズ、よく釣れる」の三拍子が揃った名作クランクベイト。
価格が¥600前後(アマゾン)とリーズナブルなので、根がかりを恐れずにガンガン使っていけるのがうれしいポイント。
サイズ感もコンパクトで、ルアーに慣れたスレバスにも口を使わせることができます。
発売から数十年が経つロングセラーですが、いまだに売れ続けている理由は、使えばわかる。この一言につきます。
【10月の野池攻略】「巻物」で1本釣るためのコツ&おすすめルアー|まとめ
10月の野池で巻物ルアーで釣るためのコツを紹介しました。
どんなルアーを使えばいいのかわからない場合は、当記事にピックアップしたものを使ってもらえれば、秋のバス釣りを楽しめるはず…!
野池におすすめのルアーをもっと知りたい!という人は、「【野池におすすめのルアー38選】オールシーズン対応!バス釣りのオカッパリで実績あるルアーまとめ」もチェックしてみてくださいね。