近年のバスロッド長のスタンダードとなりつつある「6.10フィート」。
使い勝手がよいため多くのアングラーから人気があるレングスだ。
が、ここ最近は「7.2フィート」レングスも増えてきた。
個人的に、どう使い分ければいいのかイマイチよくわからなかったが、実際に使ってみることでわかるようになってきた。
今回は「ヘビーロッドにおける6’10” / 7’2″の使い分け」を書いてみる。
もくじ
ヘビーロッドにおける6’10” / 7’2″の使い分け
ちょっと前までは「6’10″万能すぎ!もうこれだけあれば良い!」なんて思っていた。
しかし、7’2″を使ってみることで考えが少し変わってきた。
オカッパリならわりとどちらでも良かったりするのだが、レンタルボートにおいて、その使用感はかなり違う。
ロッド長の違いで生まれるメリット・デメリットは、「ロングロッドとショートロッドの使い分け。バスロッドの長さの違いでなにが変わる? / 硬さ・長さでキャスト難易度も変わる」で紹介しています。
万能型の「6’10″」
6’10″は、ひと昔前まではロングロッドとして扱われていた。
が、近年はバスロッドの軽量化により、「6’10″=スタンダード」になりつつある。
「近距離から遠距離戦までバーサタイルに使えるロッド長」ということもあって、おかっぱりアングラーにとっては王道なレングスとして一般的だ。
ハードルアーにおいては、スピナベやバイブレーションなどをはじめとするサーチ系ルアーの遠投や、羽根モノなどのラインスラック(弛み)を使った釣りに向く。
また、カバー撃ちにおいても近〜遠距離戦までこなせるため、おかっぱりにおいて6’10″というレングスは”巻き・撃ち”どちらもこなすマルチなロッド長だといえるだろう。
ただ、レンタルボートにおいてはやや中途半端と感じることもあった。
おかっぱりでメリットとして働いた「便利・器用」という要素が、レンタルボートだと「中途半端」になりがち。
たとえば、スピナベやクランクベイトを遠投するには、最近なら軽量の7’2″のほうが扱いやすいと感じることも…。
ディープでフッキングしたときにも、7’2″のほうがフッキングストロークを稼ぎやすいなどのメリットもある。
また、カバー撃ちにおいては、7’2″のほうがピッチングの飛距離を稼ぎやすく、それでいてフッキングも決まりやすく、カバーからバスを引っ張り出すのも容易い。
6’10″と7’2″、ほんの少しの違いではあるが、実際にどちらも使ってみるとその使用感は結構違うということがわかる。
シマノ「ゾディアス1610H(6.10フィート)」のインプレ記事は『【1年使用インプレ】3オンスまでイケる怪力!シマノ「ゾディアス1610H」がヘビーバーサタイルに使いやすくてマジおすすめ』で読むことができます。
遠距離戦がメインの「7’2″」
ピッチング・遠投がメインになる場合、7’2″のほうが快適だ。
前述したが、カバー撃ちにおいては7’2″のほうがピッチング距離が伸びやすく、それでいて1ストロークの幅が広いので、カバーからバスを引っ張り出しやすい。フッキングも決まりやすい。
フッキングの決まりやすさは6’10″とさほど変わらないようにも思えるが、ウエッピングとピッチングのしやすさは7’2″のほうが優位。
もっというと7’6″のフリッピングスティックのほうが使いやすいのだが、話がズレてしまうので割愛。
ヘビーロッド「7.2フィート」のデメリット
7’2″のデメリットは、取り回しの悪さ。
レンタルボートの場合、デッキなしで釣りをすると、ピッチングをするときにボートの縁にリグをぶつけやすい。
近距離戦ならいいのだが、中・遠距離のポイントへロングピッチングしようとすると、ボートの縁にルアーをぶつけないように…と気を遣いがちだった。
僕は175cmの中肉中背の体格なのだが、背の低い人の場合は6’10″のほうが使い勝手がいいと思う。
●取り回しの悪さが気になる
また、羽根モノやスイムジグを中距離に撃ち込んでいくような釣りを続けると、ロッドティップが水面を叩いてしまうこともあった。
6’10″だと軽快なサイドキャストが行えるが、7’2″だとやや気を遣う。
デッキ使用のレンタルボートならさほど気にならないが、取り回しに関しては圧倒的に6’10″が有利である。
7.2フィートのヘビーロッドのインプレ記事は「【激レア転売ロッドの真実】「グラディエーターアンチ 72H”キングヘビー”」を実際に使ってみたインプレ / ミドルクラスロッドの存在意義とは」で読むことができます。
ロッド長のベストは「アングラーの体格&デッキの有無」でかなり変わる
レンタルボートの場合、アングラーの体格とデッキの有無によって使用感がかなり変わると思った。
小柄&デッキなしなら、フリップ特化でない場合は6.10フィートが合うだろう。
逆に、大柄&デッキ有りなら、いずれの場合でも7.2フィートが合うと思う。
カバー際まで近づいてのピッチング特化なら、小柄でも7’6″でいけると思う。
ピッチングのときにリグをボート縁にぶつけるリスクが少ないから。
ヘビーロッドにおける6’10” / 7’2″の使い分け|まとめ
個人的な「6’10″と7’2″の使い分け」をまとめると、以下のような感じ。
【6’10″】
●「とりあえず / 迷ったときの1本」に◎
●近・中距離へのポイントに良し
●取り回し重視
●おかっぱり用で「どっちか1本選べ」という場合は、6’10”
【7’2″】
●クリアレイクでロングピッチングを多用しなければならないときに
●中・遠距離ピッチングに◎
●ラインスラックを多用する釣りに(羽根モノ、スイムジグなど)
●おかっぱりで遠投メインになりそうなときに選ぶ
汎用性の6’10”
遠距離特化の7’2″
こんな感じでシンプルに使い分けるのがいいかなと。
ヘビーバーサタイルロッドの6.10/7.2フィートの2本持っておくと、釣りの幅が増えてめっちゃ楽しい。
おすすめのヘビーバーサタイルロッドは「価格帯別おすすめ21選!ヘビーバーサタイルに使えるバスロッドまとめ&選び方」で読むことができます。