スモラバやカバーネコリグをちょうちん状態にして誘うテクニック、「吊るし(スモラバちょうちん、中層シェイク)」。
テキサスリグやラバージグといった強めのワーミングに食わないような、スレててタフなバスを狙う際に有効なテクニックだ。
「吊るし」の釣りは、個人的にも使用頻度と実績が高く、現代のバスフィッシングシーンにおいては必須テクだと思っている。
今回は、吊るし(中層シェイク)に使いやすいロッドをまとめていく。
記事後半では、吊るしの釣りに向いているロッドの選び方について解説する。
【関連記事】「吊るし」ってそもそも何?…という人は、こちらもチェックしてみてください↓
もくじ
- 1 バス釣りの吊るし(中層シェイク)におすすめのロッド
- 2 シマノ「ゾディアス 268M」
- 3 シマノ「バンタム 274MH」
- 4 シマノ「スコーピオン 2701FF」
- 5 シマノ「ワールドシャウラ 2701FF」
- 6 シマノ「ワールドシャウラ 2752」
- 7 ノリーズ「ロードランナーヴォイス LTT ジャングルスピン」
- 8 680JMHS “JUNGLE SPIN”
- 9 700JHS “JUNGLE SPIN HEAVY”
- 10 レイドジャパン「グラディエーターアンチ GA-70HS-ST ”パワーノーズ”」
- 11 ”吊るし”の釣りにおすすめのベイトロッド
- 12 レイドジャパン 「グラディエーターマキシマム ザ・マックス」
- 13 ダイワ「スティーズ 661MFB(ウェアウルフ)」
- 14 シマノ「ワールドシャウラ 1702R-2」
- 15 シマノ「ゾディアス166MH」
- 16 バス釣りの吊るし(スモラバちょうちん、中層シェイク)用ロッドの選び方のコツ
- 17 穂先(ロッド ティップ)はやや強いものを
- 18 吊るしロッドのパワー選択
- 19 吊るし用ロッドに向いているロッドの長さ
- 20 スピニングタックルとベイトタックル、どちらがいいのか?
- 21 吊るしの釣りにおける、スピニングとベイトのメリット・デメリットとは
- 22 まとめ:吊るし用ロッドの選び方
バス釣りの吊るし(中層シェイク)におすすめのロッド
☆スピニング編☆
シマノ「ゾディアス 268M」
コスパ優先で、手軽に吊るしの釣りを始めたい人におすすめの1本。吊るし入門におすすめ。
2.5~5gくらいのスモラバ、1.8~3.3gのネイルシンカーをセットしたカバーネコリグなどが使いやすいロッドだ。
適合ルアーウエイトが5~15gとなっており、吊るしゲームだけでなく、小型クランクベイトやシャッド、コンパクトスピナーベイトにも使える器用さもある。
海のちょい投げ、シロギス、軽量サビキなんかにも使いまわせる。
PE1.2~1.5号にフロロカーボン12~14ポンドを組んでおけば、オカッパリバーサタイルなロッドとしても使える。
キャロライナリグ、高比重ワームのノーシンカーなどにも使えるため、1本持っておくと便利なアイテムだ。
●ゾディアス268Mは廃盤アイテム
現在は268Mは廃盤となっているため、入手するには中古で探すか、ネットで在庫を探すしかないのがネック。
メーカーに在庫がなくなったら終了。ベリーネットで中古品を探すのがいいかも。
個人的には、吊るしの釣りを専門的にやり込むなら、レングスをもう少し長くした「ゾディアス270M-2」の方がおすすめ。
20ゾディアス 270Mはカーボングリップ仕様なので、感度が重要になる吊るしの釣りには270Mの方が有利。
シマノ「バンタム 274MH」
パワースピンのスタンダード的なアイテム。
カバー用スモラバやスナッグレスネコリグといったライトリグから、3/8oz前後のハードルアーまで対応するロッド。
エキサイトトップと呼ばれるしなやかな穂先が採用されているため、スモラバやスナッグレスネコをカバーに絡めていく”吊るし”の釣りにもおすすめと言える。
しなやかなティップと強靭なバットパワーは、スピニングタックルを使用した吊るし(中層シェイク)の釣りにマッチ。
PEラインMAX2号まで対応するため、バス釣りの”吊るし”だけでなく、シーバスなどにも使っていける。
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シマノ「スコーピオン 2701FF」
ややライトなカバー向けのロッド。
吊るしで使うにはややパワー不足かと思いきや、リフトパワー(持ち上げる力)が非常に高いため、ライトカバー程度の吊るしゲームなら十分使える。
グリップ周りはライトリグ操作を扱いづらい印象があるものの、ソフトティップ+ML~Mクラスのバットパワーなので、対応できる幅が広いのが魅力。
1.8g~5g程度のダウンショットやスモラバ、ネコリグ、ジグヘッドワッキーといったライトリグなら一通り使える。
吊るしで”カバーの奥の奥”を狙うというよりも、野池や霞ヶ浦などで足下を吊るしで狙ったり、ライトカバーを狙っていくような環境で使いやすいと言える。
シマノ「ワールドシャウラ 2701FF」
シマノ「ワールドシャウラ2701FF-2」は、軽量級〜中級クラスのカバーなら、スモラバの吊るしにも使っていける。
PEラインを使用した虫系ルアーや、2.3~4.5gくらいのスモラバを吊るしたり…といった使い方が快適。
ワールドシャウラはリフティングパワーが尋常じゃないので、表記的にはMLクラスのパワー表記だったとしても、実際はM~M+くらいの使用感。
【関連動画】
2701FFで1ozのルアーを投げている動画は、こちらから観ることができます↓
こんな感じで、1ozくらいのルアーなら問題なくフルキャストできてしまう。
ライトカバーの吊るしの釣りにも十分使っていけるのだ。
小規模の野池や霞ヶ浦で吊るしをするのにも向いているため、オカッパリ用バーサタイルロッドとしてもおすすめの1本である。
●スコーピオン2701FFとどっちがいいのか
スコーピオン2701FFと同じようなスペックだが、重量が結構違う。
スコーピオン2701FFは120g、ワールドシャウラ2701FFは100g。
たった20gの差だが、長時間かけてシェイク動作を行う”吊るし”の釣りでは、疲労感も変わってくる。
吊るしの釣りはロングシェイクを多用することになるので、ロッド重量は軽い方が良い。
「ややライトな吊るしをメインにする」という場合は、ワールドシャウラ2701FF。
「吊るしはそこそこできれば良い。とりあえずマルチに使えるルアーロッドが欲しい」というならスコーピオン2701FF。
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シマノ「ワールドシャウラ 2752」
ワールドシャウラの2番パワーのおすすめ2本。
ボートシーバスで人気の高い「ワールドシャウラ2702&2752」は、バス釣りの吊るしの釣りにも使える。
シーバスもブラックバスも、ルアーフィッシング対象魚なら何でも使えてしまうのがワールドシャウラの魅力。
繊細さは専用ロッドには敵わないものの、汎用性の高さにおいては右に出るものはいない。
「シーバスタックルをバス釣りでも使いたい」
こんな人におすすめ。
●”吊るし専用ロッド”としては、やや微妙ではあるが…
当然といえば当然なのだが…ティップがライトリグ向けに作られていないため、吊るしゲームはあくまで「それなりに出来る」くらいの感じ。
吊るしの釣りを専門的に極めるにはおすすめできないが、代用品としてなら結構使える。
パワーバンド的にもグリップがゴツかったり、長時間シェイクすると疲れやすかったり…といったデメリットもあるものの、
「大好きなワールドシャウラを使って、何か面白い釣りは出来ないか」
上記のような人におすすめできるアイテムだ。
ノリーズ「ロードランナーヴォイス LTT ジャングルスピン」
680JMHS “JUNGLE SPIN”
”吊るし(スモラバちょうちん)”の釣りを得意とする伊藤巧氏が監修した、吊るしの王道ロッド。
カバーの奥に潜むスレバスを、スモラバやネコリグといったライトリグを使って「吊るし(中層シェイク)」で釣るために開発されたロッドだ。
●カバー越しのシェイキング動作でもしっかり誘える強めのファーストテーパーティップ
●太いラインと太軸フックを確実にフッキングさせることができるバットパワー
●カバーへのピッチングを行いやすいショートセパレートハンドル
…などなど、吊るしの釣りに必要不可欠な要素がこれでもかと詰め込まれているようなアイテム。
「PEライン1.5号+フロロ14lbでスモラバちょうちん(吊るしシェイク)」といった吊るしゲームの超王道を楽しめる。
吊るしの釣りのスタンダード的なモデルなので、「安物は嫌だ。ガチで”吊るし”の釣りに取り組みたい!」という人におすすめの1本。
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700JHS “JUNGLE SPIN HEAVY”
680JMHSを4インチ長くさせ、よりパワーを強くしたモデル。
亀山ダムなどのヘビーカバー攻略のために開発されたロッド。
ベイトフィネスタックルでも躊躇ってしまうようなカバーにも積極的に投げ込んでいける作りになっている。
ヘビーパワーならではの強靭なフッキングパワーは、吊るしの釣りをした際のフッキング率アップに貢献。
ヘビーロッドのファーストテーパーという、カバー打ちに必須のスペック。
ヘビーパワーだが、ガチガチすぎないティップは、吊るしの釣りにマッチすると言える。
自重が680JHSより軽いのも注目したいポイント(680JMHSは113g、700JHSは106g)。
ヘビーカバーで吊るしゲームをするならおすすめの1本だ。
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レイドジャパン「グラディエーターアンチ GA-70HS-ST ”パワーノーズ”」
(引用:BASSMATE)
ヘビーパワーのヘビーソリッドティップなロッド。
レイダー(レイドジャパンのファン)なら、ますはここから入るのがおすすめと言える。
レイドジャパン 「エグダマ タイプレベル」「タイプカバー」といったスモラバが操作しやすい、『ザ・吊るしロッド』的な存在。
●”吊るしゲーム”を極限まで向上させる、パワー系ソリッドティップ搭載
(引用:BASSMATE)
パワーノーズには、ヘビーパワーの強いソリッドティップが搭載されている。
一般的な、ただ単に強いだけのティップだと、スモラバやカバーネコといったライトリグをバスに吸い込ませる際、バスに違和感を与えやすい。
しかし、やや強めのソリッドティップを搭載することによって、吊るし状態のライトリグを違和感なくバスに吸い込ませることを可能にする。
吊るし(ちょうちん、中層シェイク)の状態でも、しっかりとスモラバを食わせるティップは、吊るし専用ロッドには必要不可欠な要素。
スタンダードな「吊るしの釣り」を楽しみたいならおすすめの1本だ。
”吊るし”の釣りにおすすめのベイトロッド
レイドジャパン 「グラディエーターマキシマム ザ・マックス」
「吊るし」という言葉に反応してしまうレイダー諸君には、ぜひとも使って頂きたいロッド。
レイドジャパン「グラディエーターマキシマム”ザ・マックス”」は、スモラバを使った吊るしの釣りにベストマッチ。
というか、吊るしの釣りを目的として開発されているため、これ以上のロッドは無い…とも言える。
●絶妙な張り加減のティップ
「硬すぎず柔らかすぎない」といった絶妙なソリッドティップは、カバー内でエグダマを吊るした際にとてもいい働きをしてくれる。
シェイクの妨げにならない絶妙な張り加減なので、カバー越しにシェイクをした際もダルさを感じることはない。
かといって、硬すぎるわけでもないため、バスがルアーを吸い込む際の邪魔にならず、しかも食い込みが良いといった”絶妙な入り加減”。
掛けたら一気にカバーから引っ張り出す強靭なバットパワーもあるので、まさに「ザ・吊るしロッド」と言える。
個人的に、ベイトタックルで吊るしゲームを行いたいなら、真っ先におすすめしたいロッドである。
●入手困難なのでこまめにチェックしよう
現在(2020年11月)は入手困難なのがネックだが、僕は運良くネットショップで購入することができた。
ネットショップはいきなり入荷したりするので、欲しい人はこまめにチェックしておくことをおすすめする。
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ダイワ「スティーズ 661MFB(ウェアウルフ)」
野池や霞ヶ浦のオカッパリで、カバーの真上からアプローチをすることが多いならおすすめの1本。
6.6フィートとやや短めだが、近距離〜中距離のカバー打ち・吊るしの釣りにとても使いやすいロッド。
2.3~5gくらいのスモラバ、1.8~3.3gのネイルシンカーをセットしたネコリグなど、吊るしの釣りに使われるライトリグをしっかり使える。
その他、一般的なネコリグやヘビダン、ジグヘッドワッキーといったライトリグまで幅広く使える。
「ベイトフィネスより1段階くらい強いロッド」みたいなイメージ。
40オーバーくらいなら、釣り人側が主導権を握ったままファイトができるパワーもある。
「吊るしの釣りをしたいんだけど、専用ロッドを買うのはちょっと…」といった人におすすめしたい1本。
シマノ「ワールドシャウラ 1702R-2」
個人的に”吊るし”の釣りにイケるなと感じているのが、シマノ「ワールドシャウラ1702R-2」だ。
レギュラーテーパーの巻物系ロッドかと思われがちだが、スモラバを使った「吊るしの釣り」にも使っていける。
他の専用ロッドに比べるとティップに繊細さが欠けているものの、使用するリールとアングラーの腕次第では、吊るしゲームにも十分使える。
●”吊るし”をするなら、ベイトフィネスリールは必須
ワールドシャウラ1702は、軽量ルアーを投げやすいようには設計されていない。
そのため、吊るしの釣りをするなら、軽量ルアーを投げやすいリールを載せることが前提となる。
僕の場合はアルデバランBFSを載せたり、シャロースプールを搭載したリールを載せたりして吊るしを楽しんでいる。
このロッドで吊るしをするなら、ベイトフィネスリールは必須。
ベイトフィネスリールを使用するのが大前提となってしまうが、オカッパリバーサタイルなロッドで吊るしの釣りを楽しみたい人におすすめのロッドだ。
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●吊るしゲームは、「ワールドシャウラ」を堪能させてくれるゲーム
ワールドシャウラ1702R-2は、カバー内で掛けると、バットまで一気に入り、豪快にバスを引っ張り出せる豪快なロッドだ。
吊るしの釣りでは、ワールドシャウラらしい”鬼のようなバットパワー”が発揮されるので、使っていて楽しい。
カバーからデカい魚を、ワールドシャウラを使って引きずり出す。
なんともロマン溢れる遊び方。超爽快である。
ちなみに、夢屋のシャロースプールを載せたベイトリールや、スティーズCTSVTWみたいなバーサタイルリールを使うことで、吊るしも巻物も出来るので、オカッパリバーサタイルな1本としてもおすすめ。
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シマノ「ゾディアス166MH」
もし通っている釣り場が小規模の野池や狭いクリークなら、こちらもおすすめ。
6.6フィートという短めのレングスなので、周囲が木々に囲まれているようなスポットでもキャストしやすい
ティップからベリーにかけて素直に入ってくれるファーストテーパーのため、吊るしに使う「ちょい軽めのスモラバ、テキサスリグ」などに使いやすい。
3.4~5g程度のスモラバやカバーネコをピッチングするのに良いが、10~30gくらいのハードルアーにも使っていける。
通っている釣り場が小規模であったり、周囲が木々に囲まれているようなフィールドで釣りをする人にはおすすめの1本
ちなみに、霞ヶ浦で吊るしゲームをするのにもおすすめ。
ウェアウルフより1~2段階強めの吊るしロッドとして使う感じ。
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バス釣りの吊るし(スモラバちょうちん、中層シェイク)用ロッドの選び方のコツ
ここからは、吊るしの釣りに向いているロッドを選ぶときのコツを書いていく。
ここで書かれていることをしっかり学んでおくことで、ロッド購入で失敗しにくくなると思う。
【関連記事】「吊るし」ってそもそも何?…という人は、こちらもチェックしてみてください↓
穂先(ロッド ティップ)はやや強いものを
吊るし用ロッドを選ぶときに注意したいのが、ティップ(穂先)の仕様だ。
吊るしの釣りは、カバー越しにライトリグを操作して、「食わせてカバーから引きずり出す」といったスタイル。
ライトリグはルアー自体が軽量であるため、バスがルアーを吸い込む際にティップが硬すぎると、バスに違和感を与えやすい。
かといって”入りすぎる”ティップだと、今度はカバーからバスを引っ張りだせない…というジレンマが発生してしまう。
さらに、入りすぎる(柔らかすぎる)ティップだと、スモラバを回収時にカバーにスタックしやすい…といったデメリットも出てくる。
吊るしゲームをやり込むなら、「入るけど、しっかりとした張りがあるティップ」を選ぶのが基本である。
(写真は、レイドジャパン「グラディエーターマキシマム”ザ・マックス”」)
強めのソリッドティップが搭載されたロッドは、吊るしスタイルにマッチした仕様。
吊るしの釣りに使うロッドティップは、強すぎても弱すぎても良くない。
吊るしに使うロッドを選ぶときは、ティップが
…こんな感じのものを選ぶのが基本である。
【関連記事】吊るしロッドのニュースタンダードなアイテムについて考察した記事↓
吊るしロッドのパワー選択
スモラバやカバーネコを使った「吊るしの釣り」では、最低でもML(ミディアムライト)パワーのロッドを選びたい。
カバーの濃さに合わせて、M(ミディアム)〜H(ヘビー)パワーを選んでいくのが失敗しないコツ。
●オープンな場所でのパワー選択
上の写真のような護岸、ちょっとしたアシ、ちょろっとした枝や木々といったライトカバー程度なら、ML~Mパワーでもオッケー。
●ライト〜ライトヘビー級なカバーの場合
上写真くらいのライトカバーなら、M~MHくらいあれば十分。
Mだとちょっと弱いかな?
MHだと問題ないレベル。
●ヘビー級カバーの場合
写真のようなヘビーカバーなら、MH~Hパワーを選ぶのが基本。
奥の奥をピッチングでブチ込んでいくなら、最低でもMHパワーは欲しい。
吊るし用ロッドに向いているロッドの長さ
”吊るし(スモラバちょうちん、中層シェイク)”は、ルアーをカバーに絡めて使うのが基本。
なので、吊るしロッドを選ぶ際は、6.8〜7フィートくらいあると扱いやすい。
一般的にバスロッドは、長いほどカバー越しのフッキングストロークを稼げるといった傾向がある。
最低でも6.8フィートは欲しいところ。
●真上からの吊るしなら、短くても良い
霞ヶ浦や小規模の野池などで、ポイントの真上(アングラーの足下)からルアーを吊すなら、ロッドは短くても良い。
極端な話、ただ足元に落とすだけなら、ロッドは無しでも良い。
これはあくまで極端な例だが、カバー越しではなく、護岸や水門周りなどで釣り人の足下に吊るすスタイルなら、6.3~6.6フィートくらいのロッドでも十分だ。
バスロッドの長さの選び方については、以下の記事で解説しているので、よかったらこちらも参考にしてみて欲しい↓
スピニングタックルとベイトタックル、どちらがいいのか?
「吊るし(スモラバを使った中層シェイク)」では、スピニングタックルを使用したスタイルと、ベイトタックルを使用したスタイルの2種類がある。
結論から言ってしまうと、
…となってしまうのだが、どちらにもメリット・デメリットがあるため、しっかり把握しておきたい。
吊るしの釣りにおける、スピニングとベイトのメリット・デメリットとは
僕個人の体験談として、実際に両者を使ってみた際に感じたメリット・デメリットは、以下の通り。
●スピニングタックルの場合
☆スピニングのメリット☆
●カバーの奥の奥を狙う際、高弾速キャストでもバックラッシュしない。
●ルアー重量をかなり軽くできる。
☆スピニングのデメリット☆
●手返しが悪い。
●キャスト精度を上げるのがやや難しい。
●巻き取りパワーが低い(リールの番手を上げる必要がある)
スピニングタックルは手返しが悪いけど、吊るしの釣りは1キャストにかなり時間をかけるため、ほぼ気にならない部分ではある。
スピニングタックルを使ったパワーフィネス(吊るし、中層シェイク)スタイルでは、強靭なPEラインに太いフロロをセットするので、リールにはそれ相応のパワーが必要になる。
番手を1ランク高いものにしたり、剛性に優れたリールを選ばなければならない場合も。
●ベイトタックルの場合
☆ベイトのメリット☆
●キャスト精度を上げやすい。
●カバーからバスを引っ張り出しやすい。
●キャストの手返しが良い。
☆ベイトのデメリット☆
●カバーの奥の奥を狙う際、ルアーが枝などに当たるとバックラッシュしてしまう。
カバーの奥の奥を狙った際、ちょっとした枝などにスモラバがコツン!っと当たってしまうと、バックラッシュする。
ベイトタックルを使用するデメリットは「バックラッシュ」くらいしか思い当たらない。
●こだわりがないなら、使用する環境に合わせよう
スピニングとベイトの最も大きな違いは
である。
上手い人であれば、スモラバが枝に当たった際もサミングコントロールできるとは思う。
しかし、”奥の奥”を3.5~4.5gのスモラバを勢いよくキャストしていくのは、ベイトタックルだと難易度が高い。
スピニングタックルだと、ミスキャストしてもトラブルが皆無。
亀山ダムなどの房総リザーバーで吊るし(パワーフィネス)をするなら、スピニングタックルが基本となる。
個人的には、吊るしの釣りをするなら、
●お好みで!
といった感じで選んで欲しいというのが本音。
まとめ:吊るし用ロッドの選び方
スモラバやカバーネコなどのライトリグを、「吊るし(スモラバちょうちん、中層シェイク)」テクニックで使用するためのロッド選びについて書いてみた。
まとめると以下のようになる。
●張りがありつつも、柔らかすぎない「適度な強さ」のティップ。
●長さは6.8~7フィート程度のものが良い。
→オカッパリで足元を狙うスタイルなら、6.3~6.6フィートでも可。
●パワーは狙うカバーの濃さに合わせて。
→基本はM~MH。濃いならMH~H。薄いならML~M。
●スピニングタックル、ベイトタックル、どちらでも可。
→使用する環境に合わせる。あと好み。
これはあくまで僕個人の体験談からきている意見なので、人によって差があるかと思うが、基本的には上記のような考え方で吊るしゲームを楽しめると思う。
吊るしの釣りは、今後の日本のバスフィッシングシーンでは必須テクになると思うので、ぜひ今のうちに身につけておきたいテクニックだ。
【”吊るし”の釣りにおすすめのバスロッドまとめ】
☆スピニングロッド☆
●ノリーズ「ロードランナーヴォイス LTT ジャングルスピン」
680JMHS “JUNGLE SPIN”
→アングラーズショップ「マニアックス」でチェックしてみる
●レイドジャパン「グラディエーター アンチ パワーノーズ GA-70HS-ST」
→現在品薄のため、ショップリンクが存在しません。
☆ベイトロッド☆
●レイドジャパン 「グラディエーターマキシマム ザ・マックス GX-70HC-ST」
→ルアー&ボート「バックラッシュ」でチェックしてみる