バス釣りにおけるベイトリールのギア比の選びかた。ローギアとハイギアの特徴・メリット

ベイトリールのギア比には様々なものがあり、迷ってしまいがち。

バス釣り初心者の人がベイトリールのギア比を選ぶときには、何を目安にすれば良いのか?

今回は「【初心者向け】バス釣りにおけるベイトリールのギア比の選び方」について書いていく。

バス釣りのベイトリールのギア比の選びかた・目安は?

ベイトリールのギア比の選び方については、個人の好みもあって「コレ!」という正解や決まりがない。

そのため、バス釣り初心者がベイトリールのギア比を選ぶときには迷ってしまいやすいポイントとなりがちだ。

一般的には、ハイギアは巻き取り効率を求める釣りに選び、ローギアは巻物などに適している…といわれている。これがセオリー。

ローギアは、巻き取りパワーがあるため、巻き抵抗がつよいルアーに向いている。

たいして、ハイギアは素早くラインを巻きとれるため、ワームの釣りに向く。

上記がギア比の考えかたのベースとなる。

ベイトリールのギア比を選ぶときの、大まかなポイント

ベイトリールのギア比を選ぶ際の大まかな目安。

それは、以下のようなもの。

■ベイトリールのギア比選びの目安

・巻き取りスピードで選ぶ
・巻き感度で選ぶ
・ハンドルを回す速度で選

ハイギアの大まかな特徴

ハイギアはハンドル1回転あたりのラインの巻きとり長が長い。

そのため、ルアーを回収するスピードも速い。

さらに、ルアーを巻きとるときの水の抵抗も感じやすい。

ハンドルを回す手の動作はゆっくりになり、比較的ゆったりとしたリズム。

ローギアの大まかな特徴

ローギアは、ハンドル1回転あたりのラインの巻き取り長が短い。

そのため、ルアーを回収するスピードが遅い。

さらに、ルアーを巻きとるときの水の抵抗を感じににくい。

ハンドルを回す手の動作は速くなり、リズミカルに(”忙しく”とも言う)ハンドルを巻いていくようなスタイルに向く。

ハイギアとローギアには、メリット・デメリットがある。

ギア比を選ぶときは、「どちらが正解か・不正解か?」ということはあえて意識せず、『自分はどんなスタイルが好きかな?』とシンプルに考えるとわかりやすい。

ローギアとハイギア、それぞれの特徴

巻き取りスピードで選ぶ

ハイギア

ハイギアは、ハンドル一回転でラインを巻き取れる距離が長い。

そのため、ルアーの回収速度を速くしたいならハイギアを選ぶのがおすすめ。

ジグ・ワームをテンポ良く打って、効率よく手早く回収するのにはハイギアが便利。

ジグ・テキサスリグなどの打ち物や、ラインスラックを素早く巻き取りたい釣りなどにはハイギアが合う。

また、ジャークベイト(ミノー)のジャーキングや、トップウォータールアーなどを使うのもハイギアが便利。

ロッド操作するときに出るたるんだライン(ラインスラック)を回収しやすいからである。

クランクベイトを高速で巻いたりすることも出来るため、ハイギアは多くのシーンで対応できるマルチなギア比である。

しかし、ハイギアはラインの巻き取り速度が速い分、ルアーをゆっくり一定に巻いてくるのが難しい…というデメリットもある。

また、引き抵抗の強いルアーを使ったときに巻き抵抗が強くなるので、人によってはデメリットに感じることもある。

※巻き抵抗に関しては後述する「巻き取り感度で選ぶ」の項目にて※

ローギア

ローギアは、ハンドル一回転でラインを巻き取れる距離が短い。

そのため、ハイギアのデメリットであった「スローに巻いたときのルアーのブレ」が生まれにくく、安定したリトリーブが可能になる。

巻き取り長が短い分、引き抵抗の強いルアーを巻いたときに抵抗を感じにくくなる。

引き抵抗の強い大きなクランクベイトやスピナーベイトなどを、ハイギアリールを使って長時間巻き続けるのは肉体的に辛い。

ローギアなら手元に巻き取り抵抗を感じにくいので、長時間巻物ルアーを巻いていても疲労感が少ない。

しかし、巻き抵抗を感じにくい分、ルアーが障害物に当たったときなどの違和感を感じ取りにくい。※このことについては後述の「巻き取り感度で選ぶ」にて※

ローギアは、巻物ルアーを巻いた際のルアーのブレが少なく、ルアーが動くスピードをゆっくりにさせやすい。

ローギアはルアーを遅く巻く(ルアーのスピードを抑えて一定にリーリングする)のが簡単なギア比。

が、逆にルアーを高速で巻いてくるのが難しい…というデメリットもある。人間が物理的に高速でハンドルを巻く速度には限界があるからだ。

ハイギアとローギア、どちらにもメリット・デメリットが存在する。

巻きとり感度で選ぶ

ハイギアは巻きとり感度◎

ハイギアは巻き取り速度が速い分、より水の抵抗を感じやすくなるギア比だ。

そのため、スピナーベイトやクランクベイトなどの巻物ルアーを使う際に「巻き感度」を重視するためにハイギアを選ぶ人もいる。

ハイギアを選ぶことによって、スピナーベイトのブレードの回転や、クランクベイトの振動などがより明確にわかるようになる。

ちょっとした水流の変化や、ルアーがちょっとした障害物に当たったときなど、ルアーが水中で受けている微妙な変化が感じ取りやすい。

たとえば、クランクベイトが障害物にコツンと当たった瞬間に、クランクをフワーっと浮かす…みたいな小技は、ハイギアの方がやりやすい。

ハイギアでスピナーベイトを使うと、巻き抵抗が増える分、ブレードの回転もわかるようになる。

ハイギアは、水の流れを把握するのに役立つし、ブレードにゴミなどが絡み付いたときにすぐに気付けるため、より効率よく巻物ルアーを扱えるギア比だと言える。

ローギアは感度△、巻きとりパワー◎

ハイギアが巻き取り感度が高いのに対し、ローギアは巻き取り感度が低い

しかし「巻き取り感度が低い=悪」ではないというところに注意したい。

ローギアは巻きとり感度が低い。

そのため、巻き抵抗が強くなりやすいルアーを長時間続けるときに重宝する。

たとえば、マグナムクランクやディープクランクなど。

巻きとり抵抗が非常に強いルアーでも、ローギアを使うことによって手首・腕などの負担がやわらぎ、ストレスを減らせるようになる。

補足:巻物=ローギアなんじゃないの?

ひと昔前までは「巻物はローギア!」というのが定説だった。

しかし、近年はリールの性能が向上されたことや、海外のスタイルも取り入れられるようになったことも影響しているのか(アメリカではローギアを選ぶ人は少ない)、「巻物=ローギア」の定説は疑問視されるようになりつつある

結局は「人による、好みによる」ということでもあるのかもしれない。

ハンドルを回す速度で選ぶ

これは釣り自体のリズム感の話。

性格や取り組み方によっても、ギア比のベストな選択は変わることもある。

たとえば、ハンドルを忙しく回すのが好きな人はローギアがマッチするし、ゆっくり回したい人はハイギアがいい。

アングラー側の好みのリズム感を目安にすることでも、使うべきベイトリールのギア比が見えてくる。

●ローギアとハイギア、ハンドルを回すスピードの違い

ハイギアは巻きとり速度(一回の巻き取りで回収できるセンチ)が上がるが、ハンドルを回す手の方はゆっくりになる。

たいして、ローギアの場合は、ハンドル一回転で巻きとれる長さが短くなるが、ハンドルを回す手の速度は上がる。

ハイギアは巻きとり長がある分、ハンドルを一回転させるまでの時間が長い。ゆっくり巻ける。

ローギアだと巻きとり速度は遅い。が、ハンドル自体を回す手は速く動かすことになる。

ハイギアは高速で巻きとることができるギア比だが、ハンドル自体を巻く動作はゆっくり目。ローギアはその逆。

こんな感じで、ハンドルをガンガン素早く巻きまくりたい人はローギアを、ゆっくり丁寧にハンドルを回したい人はハイギアを…というのも、ギア比選びの目安になる。

 補足:性格でもギア比選びは変わる…?

これは個人的な話になるが、僕は忙しくハンドルを回すのが得意でないため、ハンドルを回す速度を上げたくないためにハイギアを選ぶ。

せっかちでガンガン攻めたい人や、ハンドルを回す速度を速くしたい人・リズム感が速い人などは、あえてローギアを選ぶこともある。ハイギアはその逆。

【初心者向け】ベイトリールのギア比の選び方|まとめ

バス釣り初心者の人に向けて、ベイトリールのギア比の選び方の目安について書いてみた。

当記事をまとめると、次のような感じになる。

■ベイトリールのギア比選びの目安まとめ

●巻きとりスピードで選ぶ
→ラインを素早く回収する釣りにはハイギア。ルアーを一定にブレずに巻きたいならローギア。

●巻き感度で選ぶ
→巻き感度(水中でのルアーの動き、根掛かり回避能力など)が良いのはハイギア。

ローギアは感度が薄い分、巻き取りトルクがある。引き抵抗の強いルアーなどに良い。

●ハンドルを回す速度で選ぶ(巻き取りリズムの好み)
→忙しくハンドルを回したい人はローギア。ゆっくり動作したい人はハイギア。

ベイトリールのギア比には、個性や用途がある。個人の好みやスタイルによって選んでいきたい。

おすすめのベイトリールをまとめた記事は「2021年版:57選!★ジャンル・用途で選ぶ!バス釣りにおすすめのベイトリールまとめ(バーサタイル・ベイトフィネス・パワーゲーム)」で紹介しています。

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