5~7月の野池のバス釣りでおすすめのルアー&攻め方・アプローチ

5〜7月の野池は、バスの産卵が終わった「アフタースポーン」の時期から、梅雨を経て真夏になっていく…といった変化の激しい時期。

産卵後のバスはスポーニング疲れを起こして神経質になっているが、それが落ち着けば、釣ること自体は比較的イージーと言える時期でもある。

5〜7月にかけて有効になるアプローチ&ルアーには、どのようなものがあるのか見ていこう。

ちなみに、野池バスの四季の行動や狙い方については、以下の記事が役に立つと思うので、そちらも合わせてチェックしてみてほしい↓

5月の野池のバス釣り。基本的な戦略、攻め方・アプローチ

☆回復系の大型バスを狙える5月

3〜4月の産卵期が落ち着いてきた5月は、やや気難しい時期と言える。

もし大型のバスを狙うのであれば、スポーニング(産卵)を終えて体力を回復させたメスバスを狙っていく。いわゆる「回復系のバス」を狙っていくのがポイントになる。

体力が回復しきっていないメスバスは、横方向に追ってくる気力がない個体が多いので、「追わせて食わせる」というよりかは、「そこに居るであろう個体を、その場で食わせる」という意識で取り組む。

5月は、大型狙いなら”威嚇・反射”を意識したアプローチをするか、ルアーをゆっくりと動かすのが肝になる。

●小型のバスは比較的イージー

産卵に参加しなかった小型のバスはやる気がある個体が多いので、数釣りをするのは比較的イージーな時期である。巻き物や打ち物、ライトリグなど、どんな釣りでも食ってくる可能性がある複雑な時期。

小型の数釣りなら、巻き物・打ち物・フィネスなど、どんなルアーでも反応させやすいので、幅広い釣りを楽しめるだろう。

5月の野池バスを狙うときのキーワード

5月は気難しい時期だが、小バスと大型バスを明確に釣り分けることを意識していきたい。

この時期の野池バスを狙うときは、以下のようなポイントを意識して立ち回りたい。

■5月の野池バスを狙うときのキーワード

スポーニングエリア付近
スポーニングエリア付近の”沖”の表層
スポーニングエリア付近の、ブレイク沿いにある何らかのカバー
ハードボトム
ベイトフィッシュ
ディープ隣接
ゆっくり
威嚇・反射
●水質の良し悪し、水の動きを意識する

野池のバスは水の動きに敏感に反応する傾向がある。雨が降り続けると、水中の酸素量がアップし、バスだけじゃなくその他のベイトフィッシュの活性も高まるため、水質の良し悪しや水の動きはかかさずチェックしていきたい。

雨が長いあいだ降らないと、初夏の野池は「水温上昇&水質悪化」というタフなコンディションになりやすい。

7〜9月ほどではないが、6月の野池のバスを狙うときは、流れ込みなどのインレットを狙うなどして、少しずつ”夏の釣り”を始めていくことを意識したい。

5月の野池バスにおすすめのルアー

大型の回復系メスバスを狙うなら、表層〜中層をゆっくりアクションさせることができるルアーがおすすめ。

産卵後でヤル気のないデカい魚を狙うなら、デカいルアーを使って威嚇させたりするなどして、”縄張り争い”させるためのバイトを引き出す…というテクニックもある。

トップウォーター系プラグ

野池のバスは年中”表層・トップ”を意識している個体が多いので、大型のペンシルベイトやポッパー、1オンス程度のクローラーベイトなどを使って、水面をゆっくり引いてくるのが有効。



リトリーブ中はストップをかけ、バスに食わせる(追わせる)間を持たせてあげるといいだろう。

威嚇系アピール大ルアー

ゆっくりでなく、休憩中のバスを”威嚇・反射喰い、縄張り争い”させるなら、大型のブレードを載せたスピナーベイト、ジャークベイト(ミノー)のジャーキング、シャッドのトゥイッチ・ジャークなどが有効。

スミスウィック「ラトリンログ」などのジャーキングを使ったアプローチは王道中の王道なので、リアクション系の釣りに興味がある人は以下の記事も合わせてチェックしてみてほしい。

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ギル型ワーム

4.8〜5.8インチのブルフラットなどのギル型ワームを、中層でシェイクさせながらスイミングさせてくる(個人的に「ブルスト」と呼んでいる)のもおすすめ。

リグはテキサスリグ(3.5~5g程度の軽いもの)を使う。

あまり早くスイムさせると捕食させるのが難しいので、できたら木々にラインを引っ掛けて”ちょうちん”状態で、その場でシェイクさせてあげたい。

クランクベイト(高速&ピンスポット)

クランクベイトを同じスポットに超高速で何度も通したり、「超高速リトリーブ&ストップ&ゴー」といったアプローチもGood。

ただし、これは「そこにバスがいるだろう」と目星がついているときに有効なので、むやみやたらにクランクを高速巻きするのはおすすめできない。あくまでクランクベイトを「リアクションベイト」として活用していく。

前述したが、この時期のクランクは「追わせて食わせる」という意識ではなく、「そのポイントに居ついているであろう個体を、”その場”でリアクションで食わせる」という意識で使うのがポイント。

こういった攻撃的なクランキングを仕掛ける場合は、根がかりを気にせず巻くことができるルアーを使いたい。

↓この記事で紹介しているルアーは名作クランクベイトだが、リーズナブルな価格であるにも関わらず、信頼のおける釣果をもたらしてくれる優秀なクランクベイトだ。

ライトリグ全般

この時期のデカバスは食い気自体がない場合もあるので、全く反応がないならライトリグを使うのも手。


最もオーソドックスなのはノーシンカーリグのフォール。

ネコリグやダウンショットだとボトムを攻めがちなので、浮き気味になっている大型の個体を狙うのがやや難しい。

野池の場合、ライトリグを使うとデカい魚よりも小型のバスが先に食ってきてしまう率のほうが高いので、よっぽど「そこに必ずデカバスがいるだろう」という見極めができている状態でないなら、僕個人としては”強いルアー”を使うことをおすすめする。

6月の野池バスを狙うときのキーワード、立ち回り

6月の野池バスを狙うときは、以下のようなポイントを意識したい。

■6月(梅雨)の野池バスを狙うときのキーワード
ザリガニ

水質の良し悪し
濁り
インレット(流れ込み)
朝・夕マズメ

野池バスがノリノリになる6月

産卵後にヘバっていた大型バスの体力は回復し、その他のバスの活性も高まる「THE☆ハイシーズン」が6月。

水温はだいたい18~25℃を行ったり来たりといった感じで、バスたちにとって過ごしやすい時期である。

野池は水が動きにくい「止水域」であることも多いが、梅雨の雨によって酸素がおおくなり、山などから水の出入りが増える。

山間部や皿池など、水が動かないタイプの野池においては「梅雨の雨」は恵みの雨なのだ。

梅雨の時期は、大型バスを狙ってストロングな釣りを通すのも良いし、小型のバスの数釣りも楽しめる最高の時期だ。

6月の野池バスにおすすめのルアー

6月の野池は「梅雨から初夏へ」というシーズン。

水温でいうと、だいたい18~25℃くらいになり、バスたちにとって快適な季節になる。

ということで、6月の時期で有効なのは、「全ルアー」である。

…これで終わってしまうのは少し不親切すぎるので、僕が個人的にこの時期によく使うルアーをいくつかピックアップしてみる。

ひとつだけ断言できるのは「どのルアーにもチャンスがある”ゴールデン”な季節」ということだ。

トップウォーター系プラグ

まず最初に挙げたいのは、初夏〜真夏にかけての定番であるトップウォータープラグ。

野池の朝・晩のチャンスタイムは大型の個体がトップに反応しやすい。

特に全体水深が1〜2m程度の皿池で釣りをする場合、トップ系プラグはオールシーズンでチャンスがある。

水深が浅いため、表層のルアーに気づいてくれる確率が高いからだ。

水深が浅い皿池で、1〜2オンス程度のハネモノを使うのが面白い。

小バス除けにもなるので、やや大きな個体だけ食わせることができるのもデカトップ系ルアーを使うメリットだ。

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ラバージグ、テキサスリグ+ホッグワーム

梅雨の雨が連日降り続いているようなら、ザリガニの活性も高まっている可能性が高い。

「ザリガニ食いのバス」を狙って、ラバージグやテキサスリグなどを使うのも手堅いアプローチ。

アクションは「これヤリすぎでしょ」と感じてしまうくらいのジャーク&ポーズ。

ザリガニが驚いて逃げ惑うアクションを演出させると、それまで反応しなかったバスが食ってくることがある。

ちなみにこのテクニックは、雨が降っている4〜12月くらいの時期ならいつでも使えるので、覚えておいて損はないと思う。

あとは普通にズル引きで、ザリを演出してあげるのも手堅い。

3.5~7g程度のシンカーと、ホッグワームをセットしたテキサスリグ、5~10g程度のラバージグ+ホッグワームのズル引きは鉄板の釣り。

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ザリガニ食いのバスには、ホッグ系ワーム単体で使っても効果的。ノリーズ「エスケープツイン」は、人気すぎて品薄になるほどの定番ホッグワームだ。

4.5インチとボリューミーなので、ここぞ!という場面で切り札的に使ってみるのも面白い。

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巻き物系ルアー

梅雨の時期、水深が浅い野池は濁りが入りやすいので、”強い”ルアーを使うのもおすすめ。

スピナーベイトやバスベイトはもちろん、やや大きめのクランクベイトやバイブレーションプラグを使うのも面白い。

「ザリガニ食い」のバスや、小魚系ベイトを捕食しているバスを巻き物で拾っていくイメージで使う。

リトリーブ速度は、濁っているならゆっくり目が有効。

しかし、杭などの縦ストラクチャーについている居着き系バスを狙うなら、超高速のクランキングを何度も同じスポットに通すのもアリ。濁っていても、何度も同じスポットを狙うのであれば、バスはしっかりルアーに食いついてくる。

ライトリグ

ライトリグの釣りも有効。

ノーシンカーリグを日陰に落としてフォールで誘ったり、ネコリグでブレイクやカバーを狙ったり…といったオーソドックスな狙い方でも十分楽しめるだろう。

個人的には、この時期にライトリグで遊ぶなら、ジグヘッドワッキーやスモラバが好きだ。

ジグヘッドワッキーやスモラバなら、ノーシンカーで狙う魚もフォールで食わせられる。

中層をピッピッとトゥイッチさせながらの「リフト&フォール」も有効。

ジグヘッドワッキーに合わせたいのは、超定番のジャッカル「フリックシェイク」。カラーはコーラがおすすめだ。

7月の野池、キーワード、戦略

7月の野池バスを狙うときのキーワード

朝・夕マズメはやる気がある個体が多いので、速いテンポで誘ってもOKだし、ハネモノなどを使ってネチネチゆっくりアクションさせるのも効く。

キーワードは「水面を意識している個体」だ。

7月の野池バスを狙うときは、以下のようなポイントを意識したい。

■7月の野池バスを狙うときのキーワード
シェード
流れ込み(インレット)
水面

水質の良し悪し
ブルーギル
ザリガニ

数釣りがメインになりはじめる7月

梅雨の雨が収まってくると、いよいよ”夏”に突入。

中旬くらいまでは梅雨のテンションを引きずったバスが多いが、下旬にもなってくると高水温&水質悪化にダレた魚が増えてくる。

全体水深が浅い野池のバスは、この時期になると少しでも酸素を求め、水深20cmの場所にも入ってくる。それほど、野池バスにとって真夏は「地獄の時期」なのだろう。

■水質の良し悪しを気にしよう

この時期の野池のバスを攻めるにあたってキーワードとなるのが、「水質の良し悪し」だ。

ただでさえ水の動きが少ない野池というフィールド。雨が降らなくなって酸素量が低下し、水が停止した状態の野池は、バスにとって”地獄”である。

7月中旬くらいまでは、梅雨の釣りを引きずりつつ、下旬は「少しでも水質が良い場所、酸素量が多そうな場所」を狙っていくのがカギとなる。

朝・夕マズメは超狙い目なので、1匹でもバスを釣りたい!という人は、ぜひマズメ時にチャンスタイムを逃さないようにしたい。

■暑い日は「シェード(日陰)」を狙う

暑い時期は、木々などの障害物が作り出す「シェード(日陰)」を狙っていくのがメインとなる。

曇っているときはバスが日陰から出ていることが多く、やや狙いが絞り辛くなってしまう。

日が照っているときは日陰を。曇っているときは、広範囲を手早く探れる巻き物などを使っていきたい。

■「野池バスは何を食べてるか?」を意識する

この時期の野池バスはいろんなものを食べている。ベイトはザリガニや小魚、ギルや小バスなどが入り混じっている印象だが、「虫食いバス、ザリガニ食いバス」に的を絞ると狙いやすい。

虫食い系のバスは、トップ系ルアーや、ゆっくり沈むルアーに高反応を示す。

ザリガニ食い系は、砂煙を上げてボトムを這うものや、ピュッピュっと横方向に素早くアクションする物体に反応しやすい傾向がある。

7月の野池バスにおすすめのルアー

ノーシンカーリグ

最も手堅いのが、木々などの障害物が作り出す「シェード(日陰)」に、ノーシンカーリグを打ち込む釣りだ。

4インチヤマセンコーを使ったフォールが、この釣りの代表格と言える。

バックスライド系ワーム

近年では、バックスライド系ワームのノーシンカーリグも使われるようになってきた。

ゲーリーヤマモト「ファットイカ」や、ケイテック「ソルティコアチューブ」、O.S.P「ドライブスティック(バックスライドセッティング)」、レイドジャパン「バギークロー」…などなど。

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ジグヘッドワッキーリグ

シェードにジグヘッドワッキーリグを入れていくのも有効。

ジグヘッドのウエイトは1.3~1.8g程度にして、3.8~4.8インチのストレートワームをセットする。

アクションはボトムまでフォールさせてもいいし、1mくらいまで落として中層をシェイクしてスイミングさせてくるのも効く。

虫系ルアー

キーワードは「落下物」。
この時期のバスは、「上から落ちてくる物体」にやたら反応する。
恐らく虫を食っているからだと思うが、野池バスはその傾向が他のフィールドより顕著だ。

虫ルアー、ノーシンカーリグのフォールなどは、真夏の定番のルアーである。

この時期のタックルボックスには、バークレイ「青木虫」を入れているアングラーも多いだろう。

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トップウォータープラグ

この時期の野池バスは”水面”を強く意識している個体が多いため、トップウォータープラグも有効。アクションは一般的なドッグウォークやポッピングなどでOK。

ポッパーなどを使って、日陰でピョンピョンっとジャンピングアクションさせるのも奥の手。フロッグなどを使ってちょうちん釣りをしても良い。

 補足:クランクベイトのトップ使いも有効
スモールクランクを使って、水面をチョンチョンっとアクションさせてくるのも有効。少し潜らせて、すぐに浮かす。それを繰り返す。
クランクベイトの浮上アクションは、ブルーギルが水面の虫などを捕食する光景を連想させるので、この時期の「ギル食いバス」に有効。

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ギル型ワーム

ギル型ワームも夏の鉄板アイテムと言えるだろう。
3.5~5g程度のシンカーをセットしたテキサスリグで、ギル型ワームをスパイラルフォールさせていく。
しかし、野池は水深が浅いこともあるため、中層シェイクなどに切り替えてもいいだろう。

まとめ|5~7月の野池のバス釣りでおすすめのルアー&攻め方・アプローチ

野池に20年ほど通っている僕が実体験に基づき、5~7月の野池で有効なアプローチ&ルアーを紹介してみた。

5~7月の野池は、一年のなかでもかなり変化が激しいシーズン。

状況が変わりやすいので、しっかりと「その瞬間を釣る」ことが大事になると思う。

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