バス釣りにおいて、「クランクベイト」は欠かすことのできないルアーのひとつ。
しかし、一口に”クランク”といっても、その種類はさまざま。
一般的に、クランクは『シャロー/ミッド/ディープ』の3つにわけられ、各レンジによってベストなタックルセッティングも変わるため、道具選びに悩まされがち…。
ということで、当記事では「シャロー・ミッド・ディープクランクベイト用タックルの組みかた」を紹介します。
もくじ
- 1 シャロー・ミッド・ディープクランクベイト用タックルの組みかた
- 2 クランクベイト用タックルにもとめられる要素
- 3 フロロ・ナイロンの使い分け
- 4 ●ナイロンライン
- 5 ●フロロライン
- 6 ●ラインポンド数の違いによる潜行深度の変化
- 7 ロッドパワー
- 8 シャロークランク
- 9 ミッドクランク
- 10 ディープクランク
- 11 バス釣りにおすすめ!クランクベイトまとめ
- 12 ダイワ「ピーナッツ2 SR」
- 13 ラッキークラフト「L.C 1.5」
- 14 ダイワ「ピーナッツ2 DR」
- 15 ボーマー「モデルA 8A」
- 16 ラパラ「シャッドラップ」
- 17 ティムコ「マッドペッパーマグナム」
- 18 ボーマー「ファットフリーシャッド BD7F」
- 19 【バス釣り】シャロー・ミッド・ディープクランクベイト用タックルの組みかた &おすすめクランクベイト|まとめ
シャロー・ミッド・ディープクランクベイト用タックルの組みかた
一般的に、クランクベイトは「シャロー・ミッド・ディープ」の3タイプにわけられ、それぞれ使い方やタックルセッティングが変わります。
シャロークランクはバーサタイル系ロッドでも使えますが、ミッド・ディープクランクはやや専門性のあるロッドが必要になることも。
クランクベイト用タックルにもとめられる要素
まずはじめに、クランクベイト用タックルにもとめられる要素を見ていきましょう。
端的にあげると、以下のとおり。
●ノリやすく、バラしにくいロッドを使う
●ティップ〜ベリーまでが”入りすぎないもの”を選ぶ
●クランクベイトを”フリー”な状態で泳がすことができるセッティングであること
●ファイト中にバラしにくいクッション性を保持できるものを使うこと
●狙っているレンジにルアーを通すことができること
フロロ・ナイロンの使い分け
くわえて、「ライン素材・ポンド数えらび」にも注目したいところです。
●ナイロンライン
クランクベイトを使うにあたって、ナイロンラインの存在は欠かせません。
ナイロンラインは伸びやすくクッション性にすぐれています。
クッション性があるため、クランクベイトをやや大きく動かしたいときや、ソフトに動かしたいとき、ノリの良さをもとめたいときはナイロンラインを使うといいでしょう。
また、ナイロンの特性である「やや水に浮きやすい」というデメリットをあえて利用し、浅いレンジを巻いてくるときもナイロンラインが向きます。
●フロロライン
フロロラインは伸びにくく、水に沈みやすいという特徴があります。
そのため、クランクベイトをタイトに泳がせたいときや、効率よく潜らせたいときに向いているラインです。
たとえば、フロロ12ポンドと14ポンドでは、後者のほうがクランクを深く潜らせることができます。
ディープクランクを深く潜らせたいときは、あえて細めのフロロを使うことで、より深くルアーを潜らせることができるのです。
ディープクランクはオープンエリアで使うことがほとんどなので、やや細めのラインでも問題なかったりします。
●ラインポンド数の違いによる潜行深度の変化
前述しましたが、ラインポンド数を変えると、クランクベイトの潜行深度(潜る深さ)が変わります。
太いラインを使うとクランクは浅く潜り、細いラインを使うと深く潜る。
ラインポンド数と素材選びは、クランクベイトを使ううえで大切にしたい要素です。
ロッドパワー
クランクベイト用タックルを組むうえで、「ロッドパワー」選びには気を遣いたいところです。
レンジ別にタックルを使い分けるのが理想ですが、『どんなクランクを、どんなレンジに通すか』という目的から逆算すると、えらぶべきロッドが絞られてきます。
シャロークランク
シャローリップ・スクエアビルなどの「シャロークランクベイト」。
潜行深度が浅く、だいたい~1.5mくらいまでが守備範囲です。
また、ルアーそのものの自重が軽いため、適切なロッドパワーはやや弱めがマッチしやすいです。
パワーでいうと、ML~Mパワーが一般的です。
●デカめのシャロークランクには”やや強め”を選ぶ
しかし、サイズがやや大きなシャロークランクを使う場合は、ロッドパワーも少し強いものをえらんだほうがいいでしょう。
たとえば、ラッキークラフト「L.C2.5」やレイドジャパン「ゴリラー」など、やや大きなサイズのクランクベイトを快適に使うには、少し強めのロッドがマッチしやすい
やや大きめのシャロークランクの場合は、最低でもMパワー、場合によってはMHはほしい。グラスだと尚よし、です。
ミッドクランク
ミッドクランクの定義は人によってさまざまですが、当記事では潜行深度1.5~3mくらいのものを「ミッドクランク」とします。
ミッドクランクはやや深く潜り、それでいて巻き抵抗が強いため、ストレスなく使うならやや強めのロッドが向いています。
パワーは、M(ミディアム)~MH(ミディアムヘビー)が適切だといえるでしょう。
とはいえ、クランクベイトは軽いウエイトのものも多く、やや小さなトレブルフックを搭載しているため、ミッドクランクであっても強すぎるものはNGです。
リトリーブ中にティップが入りすぎず、掛けたときにしっかりとフッキングできるものであれば問題ありません。
リトリーブ中にティップ〜バットが入りすぎてしまうと、バスがルアーを吸い込むときの”遊び”がなくなり、フッキングパワーが足りないなどのトラブルがうまれやすいので注意しましょう。
ロッドパワーは強すぎても弱すぎてもいけません。
ディープクランク
3m~6mをターゲットとする「ディープクランクベイト」を快適に使うには、『パワー』がキーとなります。
このサイズになると、ルアーの自重もあがり、タックルにはそれ相応のパワーがもとめられるからです。
巻き抵抗の強いディープクランクを快適に扱うなら、ロッドパワーは最低でもMH、場合によってはHパワーはほしい
深場をリトリーブするには、ロッドパワーが必要です。
ただ、ガッチガチの硬いロッドではなく、ティップからベリーにかけて「クッション性・しなやかさ・ノリの良さ」があるものを選ぶと理想的です。
バス釣りにおすすめ!クランクベイトまとめ
この項目では、名作中の名作な「本当に釣れるクランクベイト」を紹介します。
気になるものがあったらチェックしてみてはいかがだろうか。
ダイワ「ピーナッツ2 SR」
「よく飛ぶ・よく泳ぐ・よく釣れる」の三拍子が揃った名作クランクベイト。
”ピーナッツ”という名のとおり、ボディサイズが小さいため、スレたバスにも効果的な作り。
最大のウリは、なんといっても『コストパフォーマンス』に尽きます。
クランクベイトは根がかりとのお付き合いが濃密になるが、当クランクなら恐れず果敢なキャストもおこないやすい。
ラッキークラフト「L.C 1.5」
アメリカのトーナメントで活躍中の大森貴洋氏が愛用するシャロークランクベイト。
潜行深度は1.5mほど。
リップがスクエアビル形状になっており、やや浮力が強く、それでいて水押し(ワイドウォブル)も強め。アピール力もやや強め。
とはいえ、”サイレント”仕様になっているので、日本のスレたバスにも効果的です。
「スピナーベイトだとアピール過多すぎて食わない。そんなときにクランクベイトを使って”食わせ”をおこなうといい」と大森氏談。
ダイワ「ピーナッツ2 DR」
前述した「ピーナッツSR」よりも深く潜るタイプ。
コスパの良さは据え置きで、いつでもどこでもよく釣らせてくれるスグレモノ。
といっても大体1.5mくらいまでしか潜らないのだが、おかっぱりでボトムを叩きたいときや、シャロークランクよりもやや潜らせたいというときに活躍してくれる。
ボディサイズが小粒なので、霞ヶ浦やスレた野池などのハイプレッシャーなフィールドにも強い。
2022年に潜行深度2.0mのDDRサイズも発売された。
ボーマー「モデルA 8A」
1946年に設立されたボーマー社。今もなお多くのアングラーに愛される名作ルアーのひとつが「モデルA」だ。
8番クラスは最大潜行深度が約3.5mほど。ミッドクランクとして使いやすい作り。
巻いてくるとブリブリと強く水を掻きまわし、遠くにいるバスへアピールしてくれる。
とはいえ、ボディサイズ自体はそれほど大きくないので、フィールド問わず使いやすい作りだといえるだろう。
ラパラ「シャッドラップ」
日本における「シャッド」の語源となった伝説的ルアー、『シャッドラップ』。
バルサ素材で作られており、キビキビとしたナチュラルアクションをするのが特徴。
潜行深度は2.4~4.5m(SR8)となっており、やや弱めのミッドクランク的な使い方にもマッチしてくれる。
それほどアピール力が強くないので、「クランクだと強すぎて食わない。でもシャッドだと弱すぎる」というビミョーな状況のときに投入するとGOOD。
ティムコ「マッドペッパーマグナム」
国産でィープクランクベイトの名作「マッドペッパーマグナム」。
「よく飛び、よく泳ぎ、よく潜る」の3拍子が揃った国産ディープクランクベイトの傑作。
潜行深度は約5mほど。ディープクランクの守備範囲をパーフェクトにカバーしてくれます。
ディープクランクというと強アピールのものが多いですが、当ルアーはローリングメインのシャープ&タイトな動き。
日本のスレバスに対応する作りということもあり、フィールドタイプ問わずに使いやすいルアーだといえるでしょう。
ディープクランク入門に◎
ボーマー「ファットフリーシャッド BD7F」
「世界的に有名なでィープクランクベイトといえば?」と訊かれると、『ファットフリーシャッド』と答えるアングラーは少なくない、名作中の名作。
潜行深度は約5.5m(BD7F)となっており、ディープクランクのメインゾーンを確実にトレースできる作りになっています。
一般的なでィープクランクベイトは巻き抵抗が強く、1日中リトリーブしていると疲労を感じやすいのがネック。
しかし、当ルアーは巻きとり負荷を下げやすいように設計され、ストレスを感じにくい作り。
前述した「マッドペッパーマグナム」と並んで、ファットフリーシャッドもディープクラン入門にピッタリ。
【バス釣り】シャロー・ミッド・ディープクランクベイト用タックルの組みかた &おすすめクランクベイト|まとめ
各レンジ別、クランクベイト用タックルの組みかたと、おすすめのクランクベイトを紹介しました。
一口にクランクベイトといっても、用途・目的・セッティグ・ルアーの種類…などなど、実はとても奥深いルアーだということがわかります。
クランクベイトは年間で使用頻度の高いルアーなので、ぜひ使いこなしたいところです。