近年、バスロッドは非常に多様化しています。
穂先(ティップ)のみをソリッドにしたものや、穂先とバットでパワーが違うというようなものまである。
しかし多くの場合、バスロッドにはおもに中弾性カーボンがメインとして使われる。なぜでしょうか。
ということで当記事では、『バスロッドにおける「中弾性カーボンロッド」の用途。高・低弾性との違い』について書いていきます。
もくじ
バスロッドにおける「中弾性カーボンロッド」の用途
中弾性カーボンロッドのおもな特徴
バスロッドには「弾性」というものが設けられています。
弾性はおも高・中・低の3つにわけられ、低くなるにつれて重く・ダルく・折れにくくなるという傾向があります。
中弾性ロッドはちょうど中間。そのため、汎用モデルに多く採用される弾性です。
バスロッドにおける中弾性カーボンロッドのおもな特徴・用途をあげると、以下のとおり。
●ハードルアー・ソフトルアーどちらも使う汎用機
●遠投性、高精度なピンスポットどちらにも対応する
●ややリーズナブルなものが多い
●やや軽量
端的にいうなら、中弾性は「汎用的」。
言いかえるなら「中途半端」。
バーサタイル(汎用モデル)系ロッドに中弾性カーボンを使ったロッドが多いのは、使い勝手がいいからですね。
高弾性・低弾性とのちがい
中弾性のカーボンロッドは、高弾性と低弾性のちょうど中間に位置します。
そのため、どちらかに偏り過ぎずにバランスのいい弾性です。
キャストもしやすく、それでいてそこそこ感度もいい。軽くて振りやすいものも多いため、遠投性にもすぐれます。
中弾性ロッドがバーサタイルモデルに採用されるのは、使い勝手のよさも関係しているでしょう。
高弾性は軽くて高感度であるのがウリ。
そのため、バス釣りではおもにワームを使った釣りなどに使われる弾性です。
破断強度(折れるまでの限界を迎える数値)が低いのがネックですが、繊細な釣りにはピッタリです。
一方、低弾性は粘り強くてよく曲がり、トルクがあります。
感度こそ低いものの、ピンスポットを狙うキャストをおこないやすいのがメリット。
しかし、自重があり細かい操作には向きません。
中弾性は、上記したふたつの弾性の中間くらいです。
そこそこ軽くて、そこそこ感度もいい。
さらに、そこそこ曲がるため、キャスト精度もそこそこいい…という美味しいとこ取りな弾性です。
とくにバスロッド選びにこだわりがないという人は、中弾性をえらんでおくと失敗しないはず。
「曲がり方」にはテーパーも関係している
バスロッドの”曲がり”には「テーパー」も関係しています。
そのため、安易に「これなら中弾性だから扱いやすい!」と決め込んでしまうと失敗することも…。
たとえば、中弾性であってもエキストラファーストテーパーなどの先調子のものを選ぶと、キャストしにくくて扱いにくい。
先調子のロッドはワーミングやピッチングなどの細かい操作には向くものの、不慣れだとキャストを決めるのが難しいのです。
一方、高弾性でもスロー〜レギュラーテーパーの胴調子のものなら、キャストしやすくて扱いやすいと感じることもあります。
このように、バスロッドの扱いやすさには『テーパー』も大いに関係しているのです。
バスロッドを選ぶときは、テーパーと弾性のふたつをチェックできるのが理想です。
バスロッドは短いほど硬くなる
バスロッドはレングス(長さ)が短くなるほど硬くなるという傾向があります。
たとえば、おなじミディアムパワーのロッドであっても、長さが6フィートと7フィートでは感じる硬さも変わる。
レングスがあるほどテコの原理が利きやすくなるからだと思います。
「初心者には少し短めのミディアムパワーロッドがいいと紹介されたから買ったのに、キャストを決めにくい…」なんていう悩みを抱える人も少なくないでしょう。
そんなときはパワーを1段落とすか、6.5フィート以上の長さを選ぶと解決するはずです。
具体的な商品名をあげるなら、シマノ「ワールドシャウラ 15102R」と「1652R」では感じる硬さもかなり変わります。経験済みです。
中弾性のおすすめロッドは?
ひとくちに中弾性といってもさまざま。
「中弾性のおすすめバスロッドある?」と聞かれたら、僕なら以下のようなロッド名をあげます。
●シマノ「ゾディアス」シリーズ
●ダイワ「ブレイゾン」シリーズ
●レイドジャパン「グラディエーターアンチ」シリーズ
メーカー記載文やコンセプトに「誰にでも使いやすい!」だとか「汎用モデル・バーサタイル性にすぐれたうんぬん」という文言が書かれているなら、そのロッドはだいたい中弾性だったりします。
とくにバスロッド選びにこだわりがないのなら、上記のような中弾性カーボンロッドをえらんでおけば、まず失敗しないはずです。
以下の記事に人気のおすすめバスロッドをまとめておいたので、よかったらコチラもチェックしてみてはいかがでしょうか。
バスロッドにおける「中弾性カーボンロッド」の用途|まとめ
『バスロッドにおける「中弾性カーボンロッド」の用途。高・低弾性との違い』について書きました。
中弾性カーボンは高・低弾性の良いところどり。
一方で、これといって際立つ特徴もないため、中途半端な弾性ともいえます。
バスロッドに専用的な用途をもとめないのであれば、個人的には中弾性カーボンが堅実な選択です。
とくにこだわりがないのなら、中弾性のバスロッドを選ぶと失敗しにくくなるはず!