2021年、シマノから「21スコーピオンDC」が発売されます。
前作17スコーピオンDCと何が違うのか気になるので、スペック・仕様などについて比較していきます。
もくじ
- 1 「21スコーピオンDC」と「17スコーピオンDC」の主な違いを比較
- 2 シマノ「21スコーピオンDC」のスペックと特徴
- 3 シマノ「17スコーピオンDC」のスペックと特徴
- 4 スペック表で見る、両機の違い
- 5 技術特性など違い
- 6 徹底比較!21スコーピオンDCと17スコーピオンDCの違い
- 7 違いその1:マイクロモジュールの有無
- 8 違いその2:MGLスプール
- 9 違いその3:スプールの幅・ラインキャパ
- 10 違いその4:ギア比ラインナップ
- 11 どっちを選ぶ?21スコーピオンDCと17スコーピオンDC使い分け
- 12 まとめ:徹底比較!シマノ「21スコーピオンDC」と「17スコーピオンDC」の違いを比較してみた
「21スコーピオンDC」と「17スコーピオンDC」の主な違いを比較
まずはおさらいとして、両者のスペックを確認していきましょう。
シマノ「21スコーピオンDC」のスペックと特徴
(画像:シマノ)
【スペック表】
※横にスライドすると全て見ることができます※
品番 | ギア比 | 最大ドラグ力 (kg) |
自重 (g) |
スプール寸法 (径mm/幅mm) |
ナイロン糸巻量 (lb-m) |
最大巻上長 (cm/ハンドル1回転) |
ハンドル長 (mm) |
ベアリング数 BB/ローラー |
本体価格 (円) |
商品 コード |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
150 RIGHT |
6.2 | 5.5 | 215 | 34/25 | 12-130、14-110 16-100 |
66 | 42 | 7/1 | 37,500 | 043061 |
151 LEFT |
6.2 | 5.5 | 215 | 34/25 | 12-130、14-110 16-100 |
66 | 42 | 7/1 | 37,500 | 043078 |
150HG RIGHT |
7.4 | 5.5 | 215 | 34/25 | 12-130、14-110 16-100 |
79 | 42 | 7/1 | 37,500 | 043085 |
151HG LEFT |
7.4 | 5.5 | 215 | 34/25 | 12-130、14-110 16-100 |
79 | 42 | 7/1 | 37,500 | 043092 |
150XG RIGHT |
8.5 | 5.5 | 225 | 34/25 | 12-130、14-110 16-100 |
91 | 45 | 7/1 | 37,500 | 043108 |
151XG LEFT |
8.5 | 5.5 | 225 | 34/25 | 12-130、14-110 16-100 |
91 | 45 | 7/1 | 37,500 | 043115 |
●技術特性
(スペック引用:シマノ公式「21スコーピオンDC」より)
シマノ「21スコーピオンDC」は、魚種を問わない『フリースタイル』なリールとして開発された新型ベイトリールです。
16ポンドが100m巻ける豊富なラインキャパと、巻き心地が良い「マイクロモジュールギア」が搭載されており、バスフィッシングからソルトルアーゲームまで幅広く対応するマルチなリールとなっています。
21スコーピオンDCについて、プロデモンストレーターの村田基氏は以下のように語っています。
よく飛んで巻き心地もパワフル。
よりバーサタイル性が
アップした印象だねラインキャパが増え、海水対応になり、よりバーサタイル性がアップした印象だね。
軽量のMGLスプールによって実によくルアーが飛ぶし、回転が一気に立ち上がるうえ弾道に伸びがある。
マイクロモジュールギアは巻きの滑らかさが注目されているけど、通常のギアよりも接する面積が大きいため丈夫で、巻き心地もパワフルなんだよ。
よく飛んでタフ。
バスをはじめとして、シーバス、ロックフィッシュ、ライトジギング、トラウトなどいろんな釣りを楽しんでいただきたいね。
旧モデルよりもバーサタイル性がアップし、よく飛び、巻き心地が滑らかになった…と村田基氏は語っています。
ラインキャパが増えたことと、マイクロモジュールギア・MGLスプールの2つが搭載されたことで、体感できるメリットが増えたようです。
●21スコーピオンDCはコチラからチェックできます↓
シマノ「17スコーピオンDC」のスペックと特徴
(画像:Amazon)
【スペック表】
※横にスライドすると全て見ることができます※
品番 | ギア比 | 最大ドラグ力 (kg) |
自重 (g) |
スプール寸法 (径mm/幅mm) |
ナイロン糸巻量 (lb-m) |
最大巻上長 (cm/ハンドル1回転) |
ハンドル長 (mm) |
ベアリング数 BB/ローラー |
本体価格 (円) |
|
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
100 RIGHT |
6.3 | 5.5 | 215 | 34/22 | 12-120、14-100 16-85 |
67 | 42 | 7/1 | 37,500 | |
101 LEFT |
6.3 | 5.5 | 215 | 34/22 | 12-120、14-100 16-85 |
67 | 42 | 7/1 | 37,500 | |
100HG RIGHT |
7.4 | 5.5 | 215 | 34/22 | 12-120、14-100 16-85 |
77 | 42 | 7/1 | 37,500 | |
101HG LEFT |
7.4 | 5.5 | 215 | 34/22 | 12-120、14-100 16-85 |
77 | 42 | 7/1 | 37,500 | |
●技術特性
17スコーピオンDCは2017年に発売された、DC(デジタルコントロール)ブレーキ搭載のベイトリール。
メタニウムDCの後に出されたということもあり、当時は「この価格でついにDCブレーキ!」などと話題になりました。
「SLX DC」の登場により現在では影を潜めてしまった印象がありますが、安定したブレーキ性能とコスパの良さもあって、今でも多くの人から愛されるリールです。
SLX DCよりもラインキャパが多いので、ソルトで使う人も多いリールですね。
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スペック表で見る、両機の違い
21スコーピオンDCと17スコーピオンDC、両機にはどのような違いがあるのでしょうか。
まずは、両者のスペックを比較していきます。
●スペック表における21スコーピオンDCと17スコーピオンDCの違い
※横にスライドすると全て見ることができます※
21スコーピオンDC | 17スコーピオンDC | |
ギア比 | 6.2 , 7.4 , 8.5 | 6.3 , 7.4 |
自重(g) | 215 | 215 |
スプール寸法(径mm/幅mm) | 34/25 | 34/22 |
ナイロン糸巻き量(lb-m) | 12-130,14-110,16-100 | 12-120,14-100,16-85 |
最大巻上長(cm/ハンドル1回転) | 66 , 79 , 91 | 67 , 77 |
ハンドル長(mm) | 42 | 42 |
ベアリング数(BB/ローラー) | 7/1 | 7/1 |
価格(円) | 37,500 | 37,500 |
スペック表での違いは
●リールのサイズ(150と100)
●ギア比ラインナップ
●スプールの幅
●ラインキャパ
といったところでしょうか。
技術特性など違い
その他、技術特性での違いを挙げてみます。
※横にスライドすると全て見ることができます※
21スコーピオンDC | 17スコーピオンDC | |
マイクロモジュールギア | ◯ | × |
X-SHIP | ◯ | ◯ |
“HAGANE”ボディ | ◯ | ◯ |
NEWマグナムライトスプール | ◯ | × |
S3Dスプール | ◯ | ◯ |
I-DC5 | ◯ | ◯ |
S A-RB | ◯ | ◯ |
スーパーフリースプール | ◯ | ◯ |
海水OK | ◯ | ◯ |
大きな違いは、
●マイクロモジュールギア
●MGLスプール(NEWマグナムライトスプール)
の2つ。
(画像:シマノ)
21スコーピオンDCは、マイクロモジュールが搭載されたことにより巻き心地が向上。
さらに、スプールがMGLが搭載されたため、よりレスポンスが向上。
主にギアとスプール周りに違いが見られます。
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徹底比較!21スコーピオンDCと17スコーピオンDCの違い
21スコーピオンDCと17スコーピオンDC違いについて、もう少し具体的に見ていきます。
改めて両機の違い挙げると以下のようなものになります。
違いその1:マイクロモジュールの有無
(画像:シマノ)
21スコーピオンDCには「マイクロモジュールギア」が搭載されています。
17スコーピオンDCには搭載されていなかったため、巻き心地の違いはかなり体感できそうです。
●補足:「マイクロモジュールギア」とは
[マイクロモジュールギア]
マイクロモジュールギアとは、歯を可能な限り小型化した機構です。
細かい歯を密に、かつ数多くかみ合わせることにより、強度を低下させることなく滑らかな動力伝達を実現。
巻き上げ時のギアノイズが低減し、感度も飛躍的に向上しました。
ベイトリールでは段階的に導入してきたマイクロモジュールギアですが、構造的な制約の多いスピニングに組み込むには高度な技術を要します。
精密なギアを寸分の狂いもなく支持できるのは、高剛性&高精度のメタルボディがあるからこそです。
(引用:シマノ「21スコーピオンDC」)
「細かなギアを使い、滑らかな巻き心地を得られる」というのがマイクロモジュールのメリット。
スピナーベイトやクランクベイトなど巻き抵抗の強いルアーを快適に扱えるため、マイクロモジュールの有無は大きな違いになると言えます。
●マイクロモジュールギアって劣化が早い…?
ちなみに、「マイクロモジュールギアは劣化が激しい」「ノイズが生まれやすい」などの意見もありますが、個人的な経験上はそういったデメリットを感じたことはありません。
そういえば以前、シマノリールの巻き心地の劣化について、シマノプロスタッフの黒田氏が以下のようなツイートをしてらっしゃいました。
黒田絶賛炎上中なのでまとめます。
1.リールの異音、ノイズ感の多くは基本グリス切れ。ギア摩耗ではない。
2.気になるなら酷くなる前にメーカーOHに出せ!※酷くなる前重要
3.MMギアはグリス抜け早いんだよ!(おい)
4.天下のシマノは更に良いもん作るから心配するな!以上です。 pic.twitter.com/hFH0TUkCJX
— 黒田 健史 (@Kenshi_Kuroda) October 2, 2020
リールは消耗品。
購入時の状態を維持できるわけではないので、巻き心地の劣化が気になる人は17スコーピオンDCを選んだほうが良いかと思います。
違いその2:MGLスプール
(画像:シマノ)
21スコーピオンDCには「MGLスプール」が搭載されています。
17スコーピオンDCには搭載されていなかったMGLスプールですが、スプールが軽量化されたことにより使用感にも違いが生まれると言えます。
●補足:「MGLスプール」とは
[NEWマグナムライトスプール]
ベイトリールのキャスティング性能を左右するスプールの慣性モーメント。
開発ではその減少を目的にスプール胴径へのブランキングや薄肉化を行ってきましたが、「NEWマグナムライトスプール」では、これまで技術的に不可能とされてきたスプール側面への穴開けに成功。
当社比で慣性モーメントの約10%ダウンを達成し、実に約20%の飛距離アップをマークしました。
引用:シマノ「21スコーピオンDC」)
MGLスプールは、立ち上がりが良好、そしてよく飛ぶ。
MGLスプールの大まかな利点は、
●スプールレスポンス(立ち上がり)の向上
●軽量ルアーへの対応力アップ
などが挙げられます。
個人的に、21スコーピオンDCはスプール幅が広くなり、ラインキャパが多くなったことによってスプールレスポンスの悪さを懸念していました。
しかし、MGLスプールの存在がデメリットをかき消してくれているような印象です。
MGLスプールの有無は結構デカい。
違いその3:スプールの幅・ラインキャパ
スプール幅とラインキャパにも違いがあります。
21スコーピオンDC | 17スコーピオンDC | |
ナイロン糸巻き量(lb-m) | 12-130,14-110,16-100 | 12-120,14-100,16-85 |
17スコーピオンDCは16ポンドが85m。
対して21スコーピオンDCは16ポンドが100m。
21スコーピオンDCは「フリースタイル」というコンセプトで開発されているため、シーバスなどのソルトフィッシングを見越してのラインキャパだと思われます。
21スコーピオンDCは、バスだけでなくシーバスやロックフィッシュなどのソルトルアーをしたい人にも向いた作りになっているのがわかります。
違いその4:ギア比ラインナップ
ギア比ラインナップにも違いがあります。
21スコーピオンDC | 17スコーピオンDC | |
ギア比 | 6.2 , 7.4 , 8.5 | 6.3 , 7.4 |
17スコーピオンDCのギア比ラインナップは2種類。
対して21スコーピオンDCは3種類です。
先述しましたが、21スコーピオンDCは「フリースタイル」というコンセプトなので、ソルトフィッシングを視野に入れてのギア比ラインナップでもあるかと思います。
シーバスや沖釣りなどではXGギアが重宝されることもあるので、バスだけでなくソルトをやる釣り人にとってはXGギアの存在は嬉しいポイントですね。
どっちを選ぶ?21スコーピオンDCと17スコーピオンDC使い分け
21スコーピオンDCと17スコーピオンDCは、どう使い分けるのが適切なのでしょうか。
ここでもう一度、両機の違いをおさらいします。
上記の違いによって生まれる要素は、主に「巻き心地、飛距離、汎用性」だと考えます。
「巻き心地、飛距離、汎用性」に関しては21スコーピオンDCが圧倒的に有利。
しかし、糸巻き量が増えることによって生まれるデメリットもあるので注意したいところ。
●ラインキャパが多い=スプールレスポンスが悪くなる(スプール自重が増える)
糸巻き量が多いということは、その分スプールの自重も増えるということでもあります。
スプール重量が増えてしまうと、スプールの立ち上がりが悪くなり、軽量ルアーに対するレスポンスが悪くなるといったデメリットが生まれてしまいます。
ラインを少なく巻くほど(スプール重量が少ないほど)スプールレスポンスが向上されるため、一概にも「21スコーピオンDCが最強!」ではないのではないか…というのが僕の意見です。
しかし、21スコーピオンDCには軽量なMGLスプールが搭載されているため、飛距離・レスポンスに関しては実際に使ってみないと何とも言えない…というのが本音。
ただ、確実に言えるのは「汎用性の高さで言えば21スコーピオンDCが優勢」ということ。
個人的には、軽量ルアーもしっかり投げたいなら、スプール幅が狭くラインキャパも少ない17スコーピオンDCが有利…かな?
やや重いルアー・ビッグベイトなど、あるいはソルトも視野に入れているのなら21スコーピオンDC。
もし「バス専用に使う!軽量ルアーも使いたい!」というのなら、あえて17スコーピオンDCを選ぶというのも良い選択肢だと思います。
バス専用に使うなら17スコーピオンDCも全然アリ。
これはあくまで個人的な憶測ですが、上記のような感じで使い分けるのが適切かなぁと。
ちなみに、17スコーピオンDCはアマゾンならたまに¥10,000台で売られていることもあるので、お得に買いたいならアマゾンはこまめにチェックしておくことのがオススメです。
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まとめ:徹底比較!シマノ「21スコーピオンDC」と「17スコーピオンDC」の違いを比較してみた
21スコーピオンDCが発表されたので、旧モデルである17スコーピオンDCと比較してみました。
購入で迷ったときは、以下の要素をチェックしておきたいところ。
●リールサイズ(150と100)
●ギア比ラインナップ
●スプールの幅
●ラインキャパ
●マイクロモジュールの有無
●MGLスプール
21スコーピオンDC、17スコーピオンDC共に、魚種を限定しない「フリースタイル」なベイトリールなので購入で迷ってしまいがち。
迷ったときは上記の要素を目安に選んでみると、いい買い物ができるのではないかと思います。
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