テキサスリグやフリーリグなどをはじめとする「撃ちモノ・底モノ」系のルアー。
とくに、シンカーの重さえらびは多くのアングラーにとって悩みの種となりがちです。
ということで、当記事では「シンカーウエイトを重くすることで得られるメリット」を紹介します。
もくじ
【テキサスリグ】シンカーの重さを増やすことで得られるメリット
近年は、7g以下の軽いシンカーが主流になっています。
しかし、シンカーを重くすることでもメリットを得ることができ、シチュエーション次第ではシンカーウエイトをあげたほうが釣果につながることも。
テキサスや直リグ、フリーリグなどの撃ち・底モノ系において、シンカーを重くすることでうまれるメリットは以下のとおりです。
1:感度があがる
→変化に気付きやすくなる
2:ワームをクイックに動かせる
→操作性が上がる
3:キャストを決めやすくなる
→飛距離を伸ばせる
重いシンカーのメリット1:感度があがる
テキサスリグのシンカーを重くすることで、「感度」があがります。
軽いシンカーよりも重いシンカーのほうが底(ボトム)を感じやすく、細かな変化をキャッチしやすいです。
波風の影響などで「ボトムの変化を感じることができない」というときは、シンカーを重くすると感度をあげることができます。
●「魚が釣れなきゃシンカーを重くしろ」
シマノのフィッシングアドバイザーである村田基氏は、テキサスリグ用シンカーの重さえらびについて、以下のように語っています。
軽いシンカーっていうのはベイトには向かないし、底をとれって言っても、軽くてフワフワしてるほんのわずかな状況の差を、慣れてなければ把握できるわけがない。
底がとれなきゃアタリだって取れないはずだろう。アタリというのがどういうものなのかもわからない。クン、ってきたのわかったかってって言っても、藻にズッと引っかかったのか、石にコンってあたったのか、その区別なんかはつかないはずなんだ。
じゃあどうすればいいか。できるだけ重いシンカーを使うべき。つまり、ワームで釣れないって言う人たちは、シンカーが軽過ぎるんだ。
たとえばテキサスリグ。
3.5グラムのシンカーより5グラムのシンカーの方が底をとりやすい。
5グラムより7グラム、7グラムより10グラム。その方が底にあたってゴツゴツした感じが確実にロッドに伝わってくる。バスのアタリとの違いもわかりやすくなるわけ。(引用:村田基「もっとバスは釣れる!!」86頁-魚が釣れなきゃシンカーを重くしろ-より)
村田氏は、不慣れな人ほどシンカーを重くするべきだと語っています。
近年は、シンカーウエイトを軽く軽くという傾向にありますが、アングラーのウデやシチュエーションなどによっては、かならずしも7g以下のほうがいいかといわれると、そうでもなかったりする。
●シンカーを重くするとロッドの感度があがる?
また、シンカーを重くすることでロッドの感度があがり、魚のアタリにも気付きやすいというメリットも。
いや、ロッドの感度そのものがあがるというよりかは、「ロッドにかかる負荷が上がる→結果、変化をキャッチできる」といったイメージでしょうか。
せっかく買った新品のロッドを使ってみたけど、思ったより感度が悪い…なんていうときは、使っているシンカーが軽すぎるのが原因かも?
重いシンカーのメリット2:ワームをクイックに動かせる
シンカーを重くすると、「ワームをクイックに動かすことができる」というメリットを得ることができます。
シンカーが軽いほどワームはナチュラルな動きになり、重くなるにつれてワームは俊敏に動きます。
『魚がいるのはわかっている。でもナチュラルアクションで反応がない』というシビアなときは、あえてシンカーを重くしてクイックに動かしてあげると口を使うことも。
操作性をあげることができる
テキサスリグのシンカーが重くなると、風や波の影響を受けにくくなります。
シンカーが軽いと風や波などにラインやシンカーが流されてしまい、しっかりと底をとることができずにNOカンジになりがち。
しかし、シンカーを重くすることで、波風の影響を受けにくくなり、結果的に釣果につながりやすくなる。
「風があってルアーを操作しにくい」「ラインが流されてしまう」「ロッドの感度が悪い」なんていうときは、シンカーウエイトをあげると解消できます。
重いシンカーのメリット3:キャストを決めやすくなる
テキサスリグのシンカーを重くすることで、キャスティングを決めやすくなるというメリットもうまれます。
軽いルアーよりも重いルアーのほうがキャストを決めるのが容易です。
とくに、テキサスリグの場合、ピッチングでピンポイントへ打ち込んでいく釣りが主体になりやすく、シンカーが軽いと精度の高いピッチングを決めるのが難しくなりがち。
しかし、シンカーに重さがあるほど正確なピッチングをおこないやすくなり、釣りのリズムもよくなるなどのメリットを得られるのです。
飛距離を伸ばせる
シンカーを重くすることで、「飛距離」を伸ばすことができます。
ルアーは軽いものより重いほうが飛距離を出しやすい。
オーバーヘッド・サイドキャスト、ピッチングなど、さまざまなキャストにおいて距離を伸ばせるため、快適度数もあがる。
とくに、ピッチングはテキサスリグの主体となりやすいので、シンカーを重くしたほうが正確なピッチキャストを刻みやすい。
「より遠くのポイントへキャストしたい」「ピッチングが苦手」「向かい風で飛距離をのばせない」なんていうときは、シンカーを重くするといいでしょう。
個人的あとがき:シンカーを軽くしたほうが釣れる!のワナ
「シンカーの重さえらび」は後回し
一般的に、バス釣りにおいては「シンカーは軽いほうが釣れる確率が高い」といわれています。
僕自身もビギナーのころは上記のセオリーを鵜呑みにしていましたが、実際はシンカーが重くても釣果にそれほど差がないような…というのが個人的なキモチ。
もちろん、シンカーを軽くしてフォールスピードを落としたほうが魚の反応を得られることもあります。
また、トーナメントなどのシビアな状況下においては、重いシンカーでゴツゴツと衝撃音を鳴らすよりも、軽いシンカーでフワフワさせたほうが食うかもしれません。
しかし、それはあくまで「目の前に魚がいる」というのを前提とした考えかた。
魚を探している段階では、細かなシンカーウエイト調整をおこなわないほうが釣りのリズムを保ちやすく、魚探しをテンポよくおこないやすいです。
釣りのリズムを保てたほうがエリアをスピーディにチェックしやすく、短時間で多くのエリアを見てまわることができ、自分に釣れる魚と出会える確率をあげやすい。
僕たち一般人・週末アングラーは、プラクティス(事前練習)なし&たった1日で”ルアーに食う可能性がある魚”を探さなければならないため、ルアーありきの考えかたに囚われてしまうと逆効果だったりするんですよね。
しかし、釣り初心者さんほど、ついルアーありきで考えてしまいやすく、”それ以外の要素”に意識を割くことができない。
これらのワナに気付くまでに20年以上かかってしまった…(^ ^;)
「釣れるルアー」ではなく『魚のいるエリア・魚の動き』を追う
「シンカーが重すぎるから食わない」「フォールスピードが〜」「ワームの大きさやカラーが〜」というマインドは、ルアーありきの考えかたともいえます。
釣りの経験が浅いほど、つい”釣れるワーム”や”食うシンカーの重さ”を探してしまいがち。
僕もこのワナに長年ハマっていましたが、そうではなかった。どうやら、順序が逆だったようです。
まずは、魚のいるエリアを探す。そして、魚のポジションや動きを読みつつ、最後にルアーセレクトやローテーションをおこなう。
これがバス釣りの基本的な考え方だと知ったのは、ずいぶん後になってからでした。
自分のなかに”基準的ウエイト”を設ける
撃ちモノ・底モノ用シンカーウエイトの選びかたは、「気持ちよく釣りをすることができる重さを選ぼう」というのが基本だと僕は考えます。
同じ7gであっても、ビギナーにとっては扱いにくく、エキスパートにとっては快適…なんていうギャップもうまれやすい。
「この重さならキャストを決められるし、底もとれる。使っていて気持ちいいなぁ」と感じられるウエイトを選ぶと◎
シンカーの重さは、軽くすれば良いというわけでもなければ、重くすれば良いというわけでもない。深いですな。
【テキサスリグ】シンカーの重さを増やすことで得られるメリット|まとめ
「テキサスリグのシンカーを重くすることでうまれるメリット」を紹介しました。
近年は軽いシンカーが主流になっているものの、重くすることでもメリットを得ることができます。
当記事のまとめは、以下のとおりです。
1:感度が上がる
→変化に気付きやすくなる
2:ワームをクイックに動かせる
→操作性が上がる
3:キャストを決めやすくなる
→飛距離を伸ばせる