スパルタ指導!?ヤマハ「スマ免」で小型船舶免許(2級)をとったときの体験談。おかっぱり派バス釣り人がボート免許を取った時ときの話&その後の世界

ヤマハ「スマ免」を利用して、小型船舶免許(2級)をとったときの体験談を書いていきます。

釣りでの使用を目的とした取得なので、「ボートに乗って釣りがしたい」「海で操船して魚釣りをしたい!」という人は参考にしてみてください。

釣りのために小型船舶免許(2級)をとったときの体験談

(引用:ヤマハボート教室の小型船舶免許オンラインコース「スマ免」)

主に湖沼においてのバス釣りに使うために、小型船舶免許(2級)をとりました。

二級船舶免許を取得するために利用したのは、ヤマハボート免許教室「スマ免」。

●【ヤマハ公式サイト】ヤマハボート免許教室の小型船舶免許オンラインコース「スマ免」

小型船舶免許の学科講習をパソコン・タブレット・スマートフォン端末などで受講する、ヤマハボート免許教室のオンラインコースについてご紹介します。

ヤマハのスマ免は、「最短2日!スマホで学科を学び、2日を使って学科・技術試験を受ける」といったシステムで、取得までをスムーズに行えるのがウリ。

ちなみに技術訓練は試験当日に学ぶことになるため、スケジュール的には結構キツキツです。

実際にスマ免を使って二級船舶免許をとった感想としては、「結構ガチでしんどかった」といった感じ。

「二級船舶免許なんて簡単!」とか「二級船舶免許で落ちる人なんていないよw」などという意見があったので油断していたこともありますが…こりゃ気を抜いていると落ちるなと。

学科試験までの取り組み。ひたすら勉強…。


(スクショ引用:ヤマハ「スマ免」アプリ)

ヤマハ「スマ免」は、スマートフォンを使って学科を学べるのがメリット。

「スマ免用のアプリをダウンロードし、スマホでひたすら勉強を繰り返す」というシンプルな取り組みなので、ビジネスマンでも学びやすいのが魅力かと思います。

僕の場合は、空いている時間を使ってひたすらスマ免アプリと睨めっこしました。

自動車のルールが全く当てはまらないので、最初はかなり困惑しましたね。

●海上・湖上では車社会の常識が通用しない

たとえば、日本の車社会は左通行ですが、海上・湖上では右側通行。

また、大型貨物船の灯火の種類や、汽笛合図(1回長く鳴ったら〇〇の意味)なども覚えなければならず、かなり苦労しました。

「この知識いる?一般人には絶対不要やろ」みたいな知識が腐るほどあるので、油断しているとホイホイ忘れちゃう(笑)

●油断していると学科で落ちるカモ?

思っていたより結構難しかったです。普通に考えて解けるような問題はないので、「海のルール」を覚えることが必要だと感じました。

「車の免許持ってるんだから楽に取得できそう」などと余裕ぶっているとヤバめ。

知り合いに「二級船舶免許なんてカンタンにとれちゃうよ!」などといわれたので、完全に油断していましたね…。

「常識的な思考回路をしているならカンタンに解ける問題ばかり」みたいな意見も見かけますが、学力・頭脳に自信がある人の意見はまったく参考になりません。僕はかなり苦労しました。

学科試験本番

神奈川県内の指定されたマリーナにて、学科試験を受けました。

試験は15畳くらいの部屋でおこなわれ、1級・2級ともに同じ部屋での受験。

「早く終えた人は早めに退室して良い」と言われましたが、誰も退室していませんでしたね。

確かその日のうちに合否が出たと思いますが、1~2人ほど落ちていたような気がします。

僕はなんとか一発で合格することができました。

ただ、スマ免で学んだこと”以外”の問題が出たので、「あれ?」と思わざるを得なかった。

●スマ免で学んだこと以外の形式で問題が出ます

スマ免でパーフェクトに覚えたので学科試験は自信があったのですが、中には出題形式がスマ免とはぜんぜん違ったカンジで出されたので困惑しました。

聞いた話によると「ちゃんと学科教習も受講していれば、試験に出される問題形式の予習ができる。試験でも対応しやすい」とのこと。

もし学科試験が不安なら、スマ免だけでなく学科教習もうけたほうがいいかと思います。

技術訓練。ボートに乗ってスパルタ教育を受ける時間でした

学科試験から数日後には、実技訓練と試験がおこなわれました。

訓練と試験をおなじ日におこなうため、スケジュール的にはややハードな印象です。

実技訓練はめっちゃキビシイ鬼教官に当たってしまい、精神的にかなりキツかったです。

訓練中、「すみません、メモとってもいいですか?」と尋ねると、メモは取るな!といわれ、一言一句すべてをその場で頭に叩き込まねばなりませんでした。

さすがに昭和すぎない?と思いましたが、他の人がどうなのかわからないのでなんとも言えず。記憶力ない人はここで終わる。

とりあえず言われたことを全て丸暗記するべく、訓練中も死ぬ気で頭を働かせました。ミスするととにかく怒られるんで。

普段アウトプットの仕事ばかりしているもんだから、インプット系の回路が弱くて辛かったですね。

●実技教本はすべてパーフェクトに覚えるべし

教習開始時、いきなり実技教本に書かれていることを問われるので、完璧に答えられるレベルまで暗記しておかないとスゲー怒られます。指差し確認はパーフェクトに行えるように暗記しておくべし!

1つでも間違えると「頼むよ君!このボートの船長になるんだから!」と煽られます(笑)

もちろん、ロープの結びもパーフェクトにこなせなければなりません。『”教習”と言う名の試験』だと思ったほうがいいかも。

ちなみに、どんな教官に当たるかは完全にランダムです。

若い女性教官もいましたが、あちらはほのぼのと楽しそうにやっていたので、「は?コッチと全然雰囲気が違うんですけど」と心の中でグチる(笑)

ぶっちゃけ、これが終わったらクレーム入れてやる…と逆恨みしました。

技術試験、本番。和やかムードでしっかり受験できました

実技訓練のあとに1時間ほどのお昼休憩をはさみ、いざ試験へ。

メモを取らせてもらえなかったので、休憩時間に復習ができなかったのがマジでキツかったですね。

習ったことを一発でパーフェクトに全て暗記しなければならなかったのがしんどかった。

わずかな記憶を頼りに、少ない脳みそをつかってなんとか復習する。

物忘れが激しい人や記憶力がない人は、マジで終わるなと思った。

これから免許とろうと考えている人は「実技訓練ってメモとっていいの?」と事前に聞いておいたほうが良いかと思います。

●あの鬼教官が”マジ”で応援してくれている…

始まる前に、あの鬼教官が満面の笑みで「頑張って!」の一言。

「さっきまでの鬼がいきなり優しくなる」というギャップ萌えを受け、悔しいが惚れそうになるという…(笑)

僕がこれまでに積み重ねてきた努力と経験は彼のおかげだったということに気付かされ、「クレーム入れてやろう」などと浅はかな考えをした自分を心底恥じました。

さっきまでの厳しいムードが嘘のような実技試験

技術試験本番は、若い女性教官に当たりました。

「さっきまでのマジしんどい教習はなんだったのか」と思えるくらいの和やかムードで試験が始まりました。

しかし、これはコチラを油断させるための罠かもしれんと勘ぐり、心を閉ざして本番に集中…。

若い女性教官に「わ〜うまいですね〜!なにかスポーツとかやってるんですか?」などとチヤホヤされるものの、罠かもしれんと警戒し、心を殺して試験に集中。

「二級船舶免許の壁」ともウワサされる『救援』もしっかりできました。というか技術的にはそこまで高くありません。車の免許を持っている人なら余裕です。学科試験の難易度に比べればウンコです。

実技試験はスムーズに完了しました。

試験終了後、「運転して帰る?運転できる機会なかなか無いよ〜」といわれましたが、「遠慮させていただきます。お任せします。プロの運転を参考にしたいのです」とやんわりお断り。

苦しみから解放されたい一心だったので、最後はウソついて楽をしちゃった。教官の運転はマジで上手い。荒波の中をスイスイ抜けていく。さすがプロだなぁと感心しました。

二級船舶免許に一発合格!

紆余曲折ありましたが、なんとか一発で合格することができました。いやぁ、マジで辛かった。

これから小型船舶免許(2級)を取るなら、気をつけて欲しいこと

この項目では、僕が体験した反省点をメモしておきます。

僕の失敗談が「二級小型船舶免許をとろうか検討している」という人のお役にたつと幸いです。

これから二級船舶免許をとろうと考えているなら、以下のポイントは要チェックしておくことをおすすめします。

●実技試験と実技訓練は、別日に分けたほうが良いかも

●学科はわりと真面目にやらないと落ちる

●学科・実技はしっかり予習しておく

●本番の海はかなり荒れている。船酔い注意!

実技試験と実技訓練は、別日にわけたほうが良いかも

「手軽でカンタン、少ない日数で小型船舶免許がとれちゃう」というのが魅力のスマ免。

より確実に合格したいのなら、実技訓練と実技試験は別の日にわけたほうがいいのでは…と感じました。

2日で手っ取り早く済ませよう…などと思っていると、結構シンドかったです。

僕は実技教習と試験は同日にうけたましたが、予習・復習の時間がなくて苦労しました。

ただ、同じ日にうけるメリットとしては「短期集中できる。覚えたものを忘れにくい。すぐに生かせる」があるので、物忘れが激しい人や、運転技術を忘れやすい人などは同日でもいいかと思います。

わけるとしたら、実技訓練と試験日のスパンを短くしたほうがよさげ。間があきすぎても忘れちゃう。

学科はわりと真面目にやらないと落ちる

(スクショ引用:ヤマハ「スマ免」アプリ)

小型船舶免許(2級)をとるなら、ガチで「免許を取得するぞ!絶対に合格するぞ!」というモチベーションが必要だと感じました。

海上・湖上のルールは車社会の常識がまるで応用できないため、油断してると落ちます。実際、1~2人ほど落ちている人を見かけました。

また、スマ免でパーフェクトに学習していたとしても、学科試験ではなぜかスマ免では出てこないパターン…みたいなこともチラホラ。

もし学科に自信がないなら、日数はかかってしまいますが、学科教習をうけるほうが確実だと思います。

多くのブログには「学科は簡単!スマホですぐできる!」などと書かれていますが、僕的にはけっこう難しく感じましたね。

学科に対する難易度レベルは人によるところもあるので、情報を鵜呑みにするのは禁物だと反省させられました。

●海上は車社会の常識が通用しません

前述しましたが、車社会のルールは100%応用できず、海ならではの考え方をイチから学ばなければならないため、やや癖があって覚えにくかったです。

たとえば、日本においては車は左通行がキホンですが、海は右通行…みたいな感じで、ちょっと一癖あるカンジ。

また、貨物船や点灯、汽笛などのルールも覚えなければならず、やはり一癖あります。

いずれにせよ、二級小型船舶免許をとりたいなら真剣に学ぶ姿勢がないと落ちます。

実技はしっかり予習しておく

学科だけパーフェクトでもダメなので、「学科さえ通過すれば技術訓練・試験はなんとかなるっしょw」みたいな取り組みだと苦労してしまうかも。

たとえば、多くのブログで「ロープ結びはランダムで出される。どの結びも完璧にしておくこと」と提唱されていますが、これは間違いのない情報でした。

ロープ結びは全種完璧にできるようにしておくことが重要。

また、ロープの結びだけでなく、ボートの各部位の名称、エンジン構造、指差し確認などもパーフェクトに暗記しておかなければなりません。

実技訓練は、「教わる時間」ではなく、「ちゃんと勉強しているか確認される時間」だと思ったほうがよさげです。

さらに、声出しもかなり声量が必要です。

気が弱い人や声が小さい人は、気合いで乗り越えてください…としか言えません。

実技訓練を受講する前には、「ロープの結び、実技教本に書かれている全知識、声出し」はパーフェクトにできるようにしておきたいところです。

本番の海はかなり荒れている。船酔い注意!

実技訓練・本番ともに、海上はかなり揺れるので、船酔いしやすい人は注意しましょう。

実技試験本番日、波がかなり高いように感じたので「今日はかなり荒れてますよね?」と尋ねると、「これくらいなら普通だよ!むしろ弱い方w普段ならもっとヤバいよ〜」とのこと…。

僕は夏にレジャー用マリンボートに何度も乗ったことがありますが、実技試験用のボートはかなり小さいため、とにかく揺れます。

バランス感覚が悪い人や、船酔いしやすい人は酔い止めなどを使ったほうがいいです。

小型船舶免許(二級)で落ちる人・一発で合格する人の違い

僕はなんとか一発で合格できましたが、中には落ちる人もチラホラいたようです。

小型船舶免許で落ちる人の特徴は、以下の要素が含まれている人かも。

●学科・実技の予習をしてきていない(うろ覚え)
●声出しがヌルい
●物覚え・記憶力が悪い(ミスを一発で修正できない)

上記のポイントを理解していない人は「二級船舶免許で落ちる人」だと感じました。

逆にいうと、一発で合格するためには上記のことをしっかりできれば問題ない…とも言えますね。

実技・学科ともに合格ラインは80点くらいだと思いますが、100点とるくらいの気持ちで取り組まないと苦労しちゃう。

一発で合格したいなら、「真面目すぎるくらい」が丁度いい

二級小型船舶免許を一発合格したいなら、「真面目すぎるくらい」の取り組みかたが丁度良かったりします。

もしスマ免での取得を考えているなら、スマ免アプリで「各ジャンル、ノーミスクリア」は最低条件で、ぬかりなく回答できるレベルまで学習する必要があります。

実技においても、実技教本はすべて暗記するのが最低条件で、「ロープの結び、船の部位の名称、エンジンの構造」は完璧に覚えておくこと。

さらに、教わった実技テクニックもしっかりと行えるようにすること(実技操作の難易度はそれほど高くありません)。

いずれにせよ、もし小型船舶免許をとろうとお考えなら、真面目すぎるくらいにしっかり取り組んだほうが良いかと思います。

オカッパリ専門のバスアングラーが二級船舶免許をとってみて感じた本音

僕はバス釣りのために小型船舶免許(二級)をとりました。その理由は「レンタルボートに乗ってフットエレキを操作したかったから」です。

それまではオカッパリ専門のアングラーでしたが、二級船舶免許をとった後にどう変わったのか。

一言で表現するなら「上手くなりたいなら取得したほうがいい!」となります。

オカッパリ派でも、レンタルボートは1度は体験したほうがいい

バス釣りが上手くなりたいなら、絶対にレンタルボートを体験したほうがいいです。

レンタルボートに乗る前と後では、バス釣りに対する考え方や向き合い方、立ち回り、タックル構成などなど、すべてにおいて上達すると感じます。

オカッパリの人気アングラー・金森隆志氏は、おかっぱりアングラーがボートに乗って得られるメリットについて以下のように語っています。

【ボートとオカッパリ、違いとメリット、デメリット】

じゃあ、「オカッパリだけでいいじゃん!と思ったアナタ!ここからです(笑)。

ボートにおいてスキルアップできる要素としては、快適さ以外の部分。それはズバリ、バスを探す力!バスを探す、追いかける力を養えるのはボートの釣りならでは。

オカッパリでも、ボートの方法論を用いて、ベストな方法を探し出す。僕もかつて、多くの期間をボートで釣っていた時期もありましたが、それを痛感したし、もっと磨きたいと思いました。

それを促してくれたのは、ゲーリージャパンの川辺(裕和)さんでした。

「オカッパリがもっとうまくなりたいなら、もっとボートに乗って、広いフィールドからバスを探せるようにしろ。そうすれば、もっとうまくなれるぞ」と言われて、実践してみるとまさにその通りでした。

(引用:内外出版社「金森隆志の岸釣りQ&A50」64~66頁より)

オカッパリ専門だとしても、レンタルボートを利用するだけでバス釣りの世界がかなり広くなる。

「友達と差をつけたい」
「バス釣りがマンネリ化している」
「もう少し上手くなりたい」

もし上記のようなことでお悩みなら、レンタルボートに乗ってみるのもいいかと思いますよ。

まとめ:小型船舶免許(2級)をとるのはそこそこシンドイので、しっかり予習・復習すべし

ヤマハの「スマ免」を使って小型船舶免許(二級)をとったときの体験談を書いてみました。

ネット上には「小型船舶免許の取得はカンタンでした!」などと書かれていますが、個人的には車・大型二輪免許を取得したときよりもハードだと感じます。

しかし、取得したあとは趣味の幅がグンとひろがります。

もし「船に乗って釣りをしたい!」とか「湖でエンジン船に乗りたい!フットエレキ使いたい!」と考えているなら、ぜひ取得してみてほしいです。

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