人気メーカーのレイドジャパンから、フルサイズのラバージグ「マスタージグ」が発売されます。
発売日は9月下旬〜10月上旬とのことで、フィールドに濁りが入りやすい秋のシーズンに活躍してくれそう。
しかし、なぜフィネス全盛期の昨今に、あえて「フルサイズのラバージグ」をリリースするのか?
個人的にレイドジャパン「マスタージグ」は気になるアイテムなので、考察していきます。
もくじ
フィネス全盛期の今、レイドジャパンがあえてフルサイズのラバージグ「マスタージグ」を発売するワケ
(レイドジャパン「マスタージグ」。画像:レイドジャパン公式より)
なぜ今の時期に、あえて”どスタンダード”なフルサイズのラバージグを作る必要があったのか?
その背景には、「アングラーの在り方・スタイルの変化」と、「バスの環境変化」が関係しているのではないかと考察しました。
あえて「フルサイズのラバージグ」を選ぶ人が増えてきている
ラバージグは障害物(カバー)に打ち込んだり、地形変化などを探っていく釣りに使用されることが多いルアーです。
しかし最近では、フルサイズのジグをスイミングで使う人も増えてきており、「ジグスト」などという形で広まってきています。
カバー・ストラクチャー以外においても、あえてフルサイズのジグを好んで使う釣り人が増えてきいる印象も。
例えば、
●木村建太(キムケン)氏の、フルサイズジグの中層スイミング(通称:ジグスト)。
●並木敏成氏の、「ラバージグ+ドライブシャッド」のパイロットルアー的な使い方。
などなど、フィネス全盛期の昨今ではフルサイズジグの出番は減ったかと思いきや、人によって「あえてフルサイズのジグを選ぶ理由」を持っていたりします。
川村光大郎氏などは、
「やや軽量のフルサイズジグは、程よいアピール力もあってパイロットルアーとしては最適とも言える。昨今のスレたフィールドでは、これくらいのボリューム感のモノの方が、パイロットルアーとしては扱いやすい」
と語っていたり(どこかの雑誌で語っていましたが、出典元は確か「Basser」だったかと。うろ覚えでスミマセン)。
個人的にも、フィネスの釣りや、一般的な巻物ルアーを「一般的な使い方」で使用しているだけでは、獲れる魚も減ってきているように感じます。
「アングラーのスタイルの多様化、新たなテクニックの開発」によって、フルサイズのラバージグは需要が伸びつつあります。
なので、レイドジャパンはあえて「フィネス全盛期」とも言える今、『マスタージグ』をリリースするのではないか…と考察しました。
そういえば、アメリカでは、スピナーベイトやフルサイズジグを「中層でシェイク」しながらスイムさせるテクニックは、ごく当たり前のものだと聞いたことがあります(清水盛三氏、キムケン氏談)。
「マスタージグ」のようなフルサイズジグのポテンシャルは、日本のバス釣りにおいてはまだ開花しきっていないのかもしれませんね。
【関連動画】
●キムケン氏のジグスト動画↓
●川村光大郎氏の、フルサイズジグ(6g)を使ったカバー打ち動画↓
バスの大型化→フルサイズジグの需要が”増”?
全国的に、バスの個体数が減少していることも関係しているのではないと考えました。
数は釣れなくなってきていますが、その分、釣れる魚のサイズがデカくなってきているような印象もあります。
SNSを眺めていると、「数を釣って楽しむ人」と、「デカいバスを狙って釣る人」の二極化が進んでいると感じたり。
特に経験が豊富なアングラーにおいては、「とにかく釣りたい!」という思想ではなく、「デコっても(ボウズでも)良いから、とにかくデカい魚のみを狙いたい!」と考える人もいるかと思います。
あえてフィネスの釣りを切り捨て、一発狙いのデカい魚を求めるストロングスタイルで、フルサイズのラバージグを選ぶ人も増えてきている感じ(僕です)。
ラバージグは「デカいバスが反応しやすいルアー」の1つ。
バスのサイズが大型化してきている昨今だからこそ、レイドジャパンはあえて今「マスタージグ」をリリースしたのではないかと考察。
時代の先読み、最先端だからこその「フルサイズのラバージグ」
(画像:レイドジャパン公式)
レイドジャパンは、釣り人の流行やスタイルの変化に敏感なメーカーだと僕は感じています。
時代の流れの読み方と、アングラーが今求めているモノを掴むのが上手いし、ターゲットも明確。
今後主流になるであろうスタイルを予測し、「1歩先へ」の意識が強いメーカーとも言えます。
レイドジャパンがあえて今、フルサイズのラバージグである「マスタージグ」を発売するのは、
●様々なメソッド・テクニックの開発(中層スイム、ジグストなど)
●バスの個体数減少による、魚体の大型化
●まだ誰も手につけていない(不人気、手薄な)ルアー
といった要素が関係しているのではないか、と考察しました。
●フルサイズのジグは、”未来の日常”になくてはならないルアーになる?
今は亡きAppleの元CEOであるスティーブ・ジョブズ氏は「未来の日常を作るのが私たちの仕事だ」と発言していました。
●超スローに動かすフィネス系の羽根モノ&デカい羽根モノ
●サイトフィッシングに特化されたワーム
●チャターベイトのアピール力の差別化
などなど、斬新・目新しいアイテムを作るレイドジャパンは、正に「未来のアングラーの当たり前」を作ろうとしているメーカー…などと言うと少し大袈裟でしょうか?
「アングラーの釣りスタイルが多様化しているからこそ、あえて今、『マスタージグ』のようなフルサイズのラバージグをリリースしたのではないか?」と考察してみました。
シンプルに、「売れる時期」だから発売しただけ?
9~11月は濁りが発生しやすい時期だから需要がある
(画像:レイドジャパン公式)
レイドジャパン「マスタージグ」の発売日は、9月下旬〜10上旬のようです。
マスタージグが発売される9月下旬以降は、台風などで釣り場に「濁り」が発生しやすい時期でもあります。
シンプルに、「濁り」対策としてフルサイズのジグを使用する人が多いから、需要と供給的な意味で今の時期にリリースするのかもしれない…というビジネス的な解釈をしてみたり。
【関連記事】秋の濁り対策などについて解説した記事↓
まぁ確かに、今の時期に新製品のフルサイズジグが出たら(しかも人気メーカーから出たら)、そりゃまぁ買っちゃうよね…といった感じ(笑)
エグチャンクも発売されたことですし、マスタージグとエグチャンクの組み合わせでデカバスを狙う人も出てきそうだ(僕です)。
ヘビークラスのロッドが新たに2本発売された
少し前に、ヘビーパワーのバーサタイルロッドである「グラディエーターアンチGA-72HC【キングヘビー】」が発売されたのは記憶に新しいです。
更に、「グラディエーターアンチ GA-75XXHC アンダーテイカー」というXHパワーのロッドも発売。
ヘビーバーサタイル1本で釣りをする際には、「マスタージグ」のようなフルサイズジグの出番が増えることもあります。
シンプルに「新発売したタックルで、新製品を楽しんで欲しい」と考えてのリリースタイミングなのかもしれませんね。
まとめ:レイドジャパンがフルサイズジグ「マスタージグ」を発売したワケは、『釣り人と魚の変化』が関係していると考察。あと「売れる時期」だから。
最後にちょろっと本音を言わせて頂くと、実は、個人的にはレイドジャパンの「マスタージグ」には目新しさを感じてはいません。
根掛かり回避に優れたフルサイズのラバージグは、他にも沢山あるからです。
しかし、今後の「釣り人としての在り方や取り組み方」と、「バスの変化」を考慮すると、マスタージグのようなフルサイズのラバージグは、なくてはならないアイテムであるとも予感しています。
「レイドジャパンのルアー、レイドジャパンの新製品」というブランド感には超そそられているので、「マスタージグ」を使って新たなテクニックを開発していこうかと考えています。
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