巻物ロッドの硬さは、どんなものを選べばいいのだろうか?
今回は、「巻物ロッドの硬さの選び方」について書いていく。
もくじ
- 1 巻物ロッドの硬さの選び方。購入前に確認したいポイント3つ
- 2 購入前にチェックしておきたいポイント3つ
- 3 1:ロッドの弾性はしっかり確認しよう(高弾性か?低弾性か?など)
- 4 バスロッドの弾性の種類
- 5 フック形状による硬さの選び方
- 6 2:使用するルアーのフック形状によって、ベストな硬さは変わる
- 7 使用するクランクベイトに合うロッドパワーを選ぼう
- 8 ワイヤーベイト、チャターベイト、スイムジグ、スイムベイト(シャッドテール)に合うロッドパワーは?
- 9 ●1/4〜3/8オンス
- 10 ●3/8〜1/2オンス
- 11 ●5/8〜3/4オンス
- 12 ●1オンス
- 13 3:障害物の多さ
- 14 まとめ:巻物ロッドの硬さの選び方。ロッドの弾性とルアーのフック形状による、硬さとパワーの選び方。
巻物ロッドの硬さの選び方。購入前に確認したいポイント3つ
購入前にチェックしておきたいポイント3つ
巻物ロッドの硬さの選び方と、購入前に確認したいポイント3つを挙げてみる。
巻物用に使うロッドの硬さを選ぶときは、以下のような点に注意したい。
【巻物ロッドの硬さを選ぶときのポイント】
1:弾性率(高弾性か?低弾性か?など)
2:どんな巻物ルアーをメインに使うのか?
3:障害物の多さ
巻物用ロッドを購入するときは、逆算的な感じで
…という部分に注意して選ぶのが基本である。
トレブルフック系ルアー(クランクベイト、ミノー、トップウォーター、バイブレーションなど)に向いている巻物ロッドと、スピナーベイトなどのシングルフック系ルアーに向いている巻物ロッドは、やや方向性が違うので注意しよう。
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1:ロッドの弾性はしっかり確認しよう(高弾性か?低弾性か?など)
巻物ロッド選びで迷ったときは、まず最初に”弾性”を確認していきたい。
「弾性」とは、簡単に言ってしまうと『ロッドの柔らかさ』みたいなものだ。
もうちょい専門的に説明すると(あくまで僕個人の解釈ですが)…
バスロッドにおける「弾性」とは、バスロッドが外部からの影響によって曲がった際、元に戻ろうとする速度の違いの指標を指す。
一般的には、弾性が低いほどロッドが良く曲がり、(元に戻る速度が”遅い”)弾性が高くなるほどロッドが曲がりにくくなる(元に戻る速度が”速い”)。
反発力が低いのが、低弾性。
反発力が高いのが、高弾性。
バスロッドには様々な設定の弾性が設けられている。
が、ルアーに搭載されているフック形状によってベストな弾性が変わってくるため、巻物用ロッドを選ぶ際には、まずは『弾性』と『使うルアー』を考慮していこう。
バスロッドの弾性の種類
バスロッドの弾性の種類は、だいたい以下のような感じ。
・高反発で感度が良い高弾性
・反発力が低く魚のノリが良い低弾性
・高弾性と低弾性の中間的な存在の中弾性
一般的には、巻物用ロッドに適しているのは「低〜中弾性」だと言われている。
クランクベイト向きのロッドの場合は、低弾性〜中弾性のしなやかなロッド。
ワイヤーベイト向けのセッティングのロッドなら、中弾性〜高弾性のものが選ばれることが多い。
いずれにせよ、使用する巻物ルアーのフック形状によって、”ベスト”な硬さは変わるため、硬さを選ぶ際はロッドの硬さ(弾性、傾向)をしっかり把握しておくことが大事だ。
フック形状による硬さの選び方
トレブルフック系ルアーは、やや柔らかいロッドが合う。
例えば、クランクベイトなどに代表されるトレブルフック系ルアーの場合、ロッドの硬さにはノリの良さが重視される。
3本針の1本1本はサイズが小さいので、フッキング自体にはそれほどパワーが必要にならないことも多いからだ。
トレブルフック系ルアーには、フッキングパワーよりも”ノリの良さ”が求められるため、「シングルフック系ルアーで扱うロッドよりも、1ランクくらい柔らかいものがベスト」と言われている。
※具体的なロッドパワーの選び方は後述にて※
障害物が多い場所で使う場合、バスに潜られないためにやや硬めのロッドが選ばれることもある。
例えば、霞ヶ浦のようにオープンなフィールドでは、バスに潜られるといった心配も少ないので、MLパワーのロッドで十分な場合が多い。
しかし、障害物が多い野池や牛久沼といった、カバーやアシ、ガマなどに巻かれる危険性がある場合は、やや強めのM~MHクラスのロッドがベストだったりする。
クランク用ロッドを選ぶ際は、安易に「クランクベイト用ロッドは〇〇パワーがベスト!」と決めつけず、釣り場の環境とバスを掛けた後のことを考慮して選ぶのが基本である。
2:使用するルアーのフック形状によって、ベストな硬さは変わる
前述したが、トレブルフックがついたクランクベイトやバイブレーションプラグなどを使うときには、ノリが良く掛かりが良い、低弾性〜中弾性くらいのノリの良さを重視したロッドが良いとされている。
クランクやバイブレーションなどに、感度重視のキンキン高弾性ロッドを選んでしまったり、硬すぎるパワーを選んでしまうとバイトを弾きやすいので注意。
トレブルフック系ルアーを気持ち良く使うなら、低弾性〜中弾性くらいのロッドを選ぶのがおすすめだ。
例えば、以下の記事で紹介しているようなロッドなら、トレブルフック系ルアーを超快適に扱える↓
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使用するクランクベイトに合うロッドパワーを選ぼう
6〜9g程度のスモールクランクベイトを使うなら、L〜MLがおすすめ。
Mパワーだとキャストし辛く、オーバーパワーになってしまうこともあるので、バラシも多くなりやすい。
10〜15g程度のクランクベイトなら、ML〜Mパワーのロッドが良い。
1オンスを超えるようなマグナムクランクを使うなら、最低でもMH。
理想は、キャストしやすくてノリの良さもあるような低〜中弾性のHパワーロッド。
ちなみに、クランクには「グラス」という素材が使用されたグラスコンポジットロッドが選ばれることもある。
「グラスコンポジットか、カーボンか、あるいは100%グラスロッドか」で迷っている人は、以下の記事の『オカッパリで使うクランクベイト用ロッド選びで失敗しないコツ』が参考になると思う↓
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ワイヤーベイト、チャターベイト、スイムジグ、スイムベイト(シャッドテール)に合うロッドパワーは?
スピナーベイトやバズベイト、チャターベイト、スイムジグなどのシングルフック系ルアーには、中弾性〜高弾性のロッドが良い。
…が、極論を言ってしまうと、シングルフック系ルアーはフッキングさえしっかり決められれば、硬さは何でもよかったりする。
低弾性でも中弾性でも高弾性でも、しっかりとフッキングを決められるのであれば、弾性は好みでもよかったりする。
しかし、ルアー重量によってキャストのしやすさが変わったり、ファイト中のバレにくさも変わってきたりするので、やはりしっかりと硬さを選びたい。
●シングルフック系ルアーには、しっかりフッキングできる硬さがあるロッドを選ぼう
シングルフック系ルアーのフックは太いものが多く、トレブルフックよりもフック軸が太い。
そのため、スピナーベイトのようなシングルフック系ルアーを気持ち良く使うなら、太いフックをアングラー側から掛けていけるようなものであると良い。
シングルフック系ルアー用のロッドを選ぶ際は、ルアーウエイトとフックの太さ、障害物の有無を基準にして選んでいこう。
●1/4〜3/8オンス
軽量のスピナーベイトやコンパクトバズ、小さめのチャターを使うなら、ML〜Mパワーの硬さが使いやすい。
3/8ozのスイムジグやチャター、スピナーベイトならM~MHぐらいあるとしっかりフッキングできる。
●3/8〜1/2オンス
オカッパリなどで使用頻度が高い、3/8〜1/2オンスくらいのスピナーベイトやチャターはMパワーの硬さがおすすめ。
バズベイトの場合は、フック軸とフックサイズがやや大きくなるため、MHパワーくらいあるとフッキングが決まりやすい。
おかっぱりで1/4~1/2ozの巻物を使うなら、Mクラスのバーサタイルロッドでも十分。
例えば、シマノ「ゾディアス166M」のような、しっかりとした硬さがありつつもトレブルフックルアーも扱えるようなロッドを使うと、ファイト中にバレやすかったり、フッキングできないといったミスもほぼ起こらない。
また、以下の記事におすすめのバーサタイルロッドをまとめておいたので、よかったらこちらも参考にしてみてほしい↓
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●5/8〜3/4オンス
やや重めのスピナーベイトやチャターベイトは、MHクラスの硬さがあると良い。
4~5インチ程度のシャッドテールを使う場合も、想定されるウエイトはこのあたりになる。
シャッドテールには4/0~7/0といった太いシングルフックが使われるので、やはりMH~Hパワーくらい硬いロッドがあると良い。
●個人的な体験談として…
一応、Mパワークラスのロッドでも、4/0~5/0フックを使ったシャッドテールを使うことは可能。
が、しっかりとフッキング出来ていなかったり、ジャンプ一発でバレてしまう…というトラブルが頻発するので、やはりMH~Hロッドがおすすめ。
以下の記事に使いやすいヘビーバーサタイルロッドをまとめておいたので、よかったらこちらもチェックしてみてほしい↓
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●1オンス
大きめのスピナーベイト、スローロール用のスピナーベイトを扱うなら、Hパワーくらいの硬さがあると良い。
MHでも良いが、スローロールは深場で行うことが多いので、フッキングパワーを得られやすいヘビーパワーを使うと安心。
ちなみに、ワイヤーベイトに向いているロッドと、クランキングに向いているロッドの方向性の違いについては、以下の記事にも書いているので、チェックしてみて欲しい↓↓
3:障害物の多さ
すでに前述してしまったが、通うフィールドにどのくらい障害物があるのかによっても、硬さの選び方が変わる。
例えば、10gくらいのクランクベイトを巻く場合、河口湖や霞ヶ浦など、比較的オープンな場所ではL〜MLくらいの硬さでも良い。
しかし、牛久沼やカバーが多い野池などで使う場合、バスに潜られる(巻かれる)可能性が出てくるため、もうワンランク強めのパワーを選ぶ。
この場合なら、M~MHパワーくらいは欲しい。
【関連記事】カバーが多い野池などのオカッパリで使いやすい巻物ロッドをまとめた記事↓
まとめ:巻物ロッドの硬さの選び方。ロッドの弾性とルアーのフック形状による、硬さとパワーの選び方。
巻物用ロッドの硬さの選び方について解説してみた。
この記事をまとめると、以下のようなものになる。
【巻物ロッドの硬さの選び方|まとめ】
●硬さを選ぶ際は、「ロッドの弾性、ルアーのフック形状、環境」を目安にする。
●クランクベイトなどのトレブルフック系ルアーには、ノリの良さを重視したロッドをえらぶ(しなやか、硬すぎないもの)。
●スピナベなどのシングルフック系ルアーには、しっかりとフッキングできるパワーがあるロッドを選ぶ(弾性問わず、しっかりフッキングできるもの)。
巻物用ロッドの硬さを選ぶときは、弾性とフック形状、使用する環境を考慮した上で選ぶのがおすすめだ。
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