ベイトフィネスタックルを使ってやや濃いめのカバーを撃つときには、ロッド自体にそこそこのパワーが求められる。
軽量ルアーを投げることに特化されているベイトフィネス専用ロッドはLパワーのものが多いが、それだとカバーネコをやるには弱すぎる。
「スナッグレスネコやスモラバを、そこそこ濃いカバーに入れても平気なロッドが欲しい」という意図で購入した、ダイワ「スティーズ 661MFB-SV(ウェアウルフ)」をインプレしてみる。
・MLパワーで扱うルアー全般に対応する。特化型ロッドではない。
・ブランクがトルクフル。デカバスにも力負けしない。
・感度がよく、操作性の良いバット〜ティップ。
・オカッパリでもボートでも取り回しが良い。
・グリップ形状(太さ)が気になる。
・人によっては、”高級感”がデメリットとなる(取り扱いに気を遣う)。
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もくじ
【インプレ】カバーベイトフィネスに最適な、ダイワ「スティーズSC661MFB(ウェアウルフ)」のインプレッション
ベイトフィネスで扱える軽量ルアーをしっかり扱えつつも、スナッグレスネコや3.4~5g程度のスモラバをカバーに入れ込んでいけるのが便利な、ダイワ「スティーズ 661MFB(ウェアウルフ)」。
6.6フィートという、レングス的にもオカッパリで使いやすいのがオカッパラーには嬉しい。
遠投も効くし、そこそこな重さのハードルアーまで扱うことができる。
感覚的には、他社メーカーでいうところの「ML(ミディアムライト)」くらいの印象で、5〜12g程度のルアーならどんなものでも使える”ライトバーサタイル”なロッドだと感じた。
もうちょい強めでバーサタイルに使えるロッドと組み合わせれば、オカッパリで快適な釣りが楽しめるだろう。
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5〜12g程度のルアーが扱いやすい
スティーズ のウェアウルフというと、ライトリグ専用機だというイメージを持っている人もいるかもしれないが、実際に使ってみると普通にML(ミディアムライト)ロッドとして使えてしまう。
フィネスリグだけでなく、1/4〜3/8オンス程度のスピナーベイト、10g前後のクランクベイトやトップウォータープラグ、シンキングスウィッシャーなど、5~12gくらいのルアー全般に対応する。
1/2オンス程度のルアーになってくると、ダルく感じる。
1/2オンスのスピナーベイトは投げることはできても、フッキング面に関してはやや不安が残る。
5~10g程度の小型ハードルアーの使い心地がいい。
1/4オンス程度の小型スピナーベイト、小型クランクベイトやシャッド、ミノー…など。
イメージ的には、LパワーのスピニングとMパワーのベイトタックルの間を埋めるような感じ。ベイトフィネスロッドとして使うのがメインではあるが、ML(ミディアムライト)パワーのロッドで扱うようなルアーにも対応してくれるので、オカッパリでも使いやすい。
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感度が良く、粘り強いトルクフルなブランク
40cmアップ程度のバスなら、まず力負けしないトルク感がある。
横に走られてもバットにトルクがあるので、バスの引きにも余裕を持って持ち堪えるような感覚がある。
20〜30cm程度の小型のバスなら、濃いカバーの奥からでも余裕でブチ抜いてこれる。
ラインさえ切れなければ、そこそこ大きい魚でもカバーから抜き出せる底力を秘めているロッド。
スティーズ ロッドはレーシングカーのような印象をお持ちの人もいるかもしれないが、それは一部のロッドだけであって、このロッドに当てはまるものではない。
確かに感度は良いし、ティップ自体も繊細な操作が得意な傾向が見られる。
しかし、ティップにはスナッグレスネコ用フックの1/0~3/0程度のフッキングをしっかり決められるパワーがあるし、ブランク全体の印象としても結構しなやか。
そのため、近年のロッドにありがちな「シャキっとしすぎていて金属的なハリがあり、ロッドを曲げにくい」というイメージは、ウェアウルフには当てはまらないと僕は思った。
キャスト感がよく、ブランクもよく曲がってくれるタイプのロッドなので、キャスティングを楽しめるロッドだと感じた。
オカッパリで使いやすいレングス
6.6フィートということで、オカッパリでもレンタルボートでも取り回しがよく、一般的なML(ミディアムライト)ロッドとしても普通に活用できる器用さもある。
監修者である川村光大郎氏はこのロッドを使って足元を撃つことが多いが、遠投性能もしっかりある。
ナイロン12〜14ポンド程度をセットしたリールを乗せれば、トップ系プラグもよし、クランクなどの巻物もよし…といったMLロッドに早変わりする。
ついついベイトフィネス専用ロッドとして見られがちのロッドだが、スティーズ「ウェアウルフ」は、”巻いてよし、撃ってよし”の使いやすいロッドであると感じた。
残念に感じたところ
個人的に残念だと感じたのは、グリップの形状と、高すぎる所有感だ。
■ダイワの太めなグリップ
これはダイワ系ベイトロッドの多くに言えることでもあるが、キャストの際にグリッピングする部分が隆起されていて、キャスト感に少しクセのようなものがある。
グリップ部が少し盛り上がっているのでそこだけ太く、グリップエンドに向かっていくにつれて細く絞られている。僕個人としては、この独特な「握った感」がやや辛く感じる。
これは僕個人の好みだが、どちらかというとストレートグリップや細身のグリップ形状の方が力を入れやすくて好きだ。
グリップ形状は個人の好みがあるので何とも言えないところではあるが、ダイワのベイトロッドの独特なグリップ形状は、好みがわかれるとこなのではないかと感じた。
■高級品は取り扱いに気を遣う
それと、「スティーズ ロッド」という高級ブランド品を扱うのは、気持ち的に少し気を使ってしまう部分もある。人によっては、メリットである”所有感”がデメリットに感じるかもしれない。
僕はわりと道具に対して大雑把な性格をしていて、持ち運んだときにガンガンどこかにぶつけたり(単なる不注意だが)、ボートデッキにドンっと放り投げたりすることもある。
これはアングラー側が取り扱いに気をつけてあげれば済む話ではあるのだが、いかんせんウェアウルフは超高級ロッドということもあり、取り扱いに気を遣っちゃうのは少し面倒であると感じた。
ブランクなどに傷がつきやすいといった脆弱な印象が見当たるわけではないが、高いロッドなので取り扱いには気をつけたいロッドである。
個人的に残念だと感じた部分はあるものの、感度や操作性、軽量ルアーの使い心地、高い所有感、ハードルアーもイケる懐の深さ…などなど、デメリットを凌ぐメリットの多さがダイワ「スティーズ 661MFB(ウェアウルフ)」の魅力なのだと感じた。
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【インプレ】カバーベイトフィネスに最適な、ダイワ「スティーズ661MFB(ウェアウルフ)」のインプレッション|まとめ
今回は、ダイワ「スティーズ 661MLFB (ウェアウルフ)」のインプレを書いてみた。
インプレをまとめてみると、こんな感じ。
・MLパワーで扱うルアー全般に対応する。特化型ロッドではない。
→ライトリグだけでなく、小型ハードルアーにも対応する。
・ブランクがトルクフル。デカバスにも力負けしない。
→シャッキリ、キンキン系の金属的な印象ではない。粘り強さも有しているブランク特性は、ファイト時だけでなくキャスト時にも有利に働く。
・感度がよく、操作性の良いバット〜ティップ。
→ライトリグを使用したときの感度伝達力が高く、繊細な操作にも巻物にも対応するティップの強さ設定が絶妙。
・オカッパリでもボートでも取り回しが良い。
→6.6フィートはオカッパリでもボートでも使いやすい。
・グリップ形状(太さ)が気になる。
→太くなっているグリップデザインは、好みが分かれるところ。
・人によっては、”高級感”がデメリットとなる(取り扱いに気を遣う)。
→大雑把で道具の取り扱いが荒いタイプの人は、高級感・所有感がデメリットになり得る。
スティーズ 661Mウェアウルフは、ライトリグ系に特化されたロッドというわけでもない印象があった。
「ライトリグ専用機として買うのは予算的になぁ…」という人や、「マルチに使えるMLロッドを探している」という人におすすめできるロッドだと感じた。
スナッグレスネコやスモラバを使ったカバーベイトフィネスの釣りだけじゃなく、5〜12g程度のハードルアーにも柔軟に対応してくれるロッドなので、もし気になっているならチェックしてみてはいかがだろうか。
※↓リンク先は2019年モデルです※
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