関東のリザーバー、「戸面原ダム」でバス釣りをしてきました。
最近はバス釣り業界がざわついているようです。
個人的に”そういう空気”に疲れてしまい、タックルを断捨離したり、古いタックルをイジって現実逃避しています。
ということで、原点回帰というテーマを抱えつつ、懐古厨な感じでバスフィッシングを楽しんできた話。
【釣行記】2022年6月、千葉県「戸面原ダム」でバス釣り
前述しましたが、最近はお疲れ気味です。バス業界、ネットコンテンツに疲れました。
さらに、社会人になると体裁や見栄、カネ、社会的地位、収入、さらには脳内マウントばかりを気にしてしまうので、いつも心がざわついている印象です。
若かったころやミュージシャンや俳優をやっていたときは、上記のようなものを見せびらかして勝ち誇った顔をする大人たちはクソみたいに下らないと思っていましたが、いつの間にか自分が”そう”なりつつあるということに気づく。
自己肯定感が低いのは、内心では今の自分のことを「クソダセェな」と思っているからなのかもしれません。
ということで、「あの頃はよかったなぁ」などと懐古厨に戻る時間を設けようと思い立つ。
学生のころに使っていた古いルアーなどを引っ張りだし、思い出に浸りながら釣行タックルをチョイスしていきます。
釣れるかどうかでモノを考えるのではなく、あくまで感情論をベースに「投げたいかどうか。これで釣りたいと思えるかどうか」を基準にルアーを選んでいく。
古いフックを新品に変えると、昔のルアーが息を吹き返したような気がして少しワクワクした気持ちが戻りました。
精神エネルギーが回復しているような実感があった。
セッティング中、「これで釣れたら楽しいだろうなぁ」だとか「まぁ最終的にはワームなんだろうな…w」などと考える時間は至福のひととき。
いざ、戸面原へ
水温は21~23℃くらい。
シーズナル的にはアフター・回復か、それとも初夏モード…といったところでしょうか。
今回の釣行では、シーズナルパターンだとか、レンジやベイト、細かなアプローチといったバスを追い詰めるスタンスはできるだけ行わないように心がけました。
そういう釣りはしばらく遠慮させてもらいつつ、好きなルアーを好きなようにキャストしたい。こんな心持ちでチャレンジです。
堅苦しい理論やらテクニカルなことはさておき、まずは好きなように釣りをする。
意気揚々と、あらかじめ用意したハードルアー軍を投入していきます。
このルアーを知っている人は、なかなかマニアな方か、僕と同世代のアングラーだと思う。
僕が中学生のころにスコーピオンルアーとして発売されていた、シマノ「CR50N」です。
20年ぶりくらいに使いましたが、非常に根がかりしにくく、カッ飛んでくれるルアーだということに気づきました。かなりいいですね、コレ。中古で買い漁ろうかな。
実はこのルアー、過去に何千回もキャストしていたのですが、これで釣ったことは一度もありません。
ぶっちゃけ、釣れないから廃盤になっているんじゃないかとすら感じるものの、動きやキャスタビリティが非常にいいので、投げていてオモシロイんですよね。
もちろん、今回の釣行でもこのルアーで釣ることはできませんでした。いつか日の目を浴びさせてあげたいものです。
釣りをしていると魚の濃いエリアを見つけました。
ジャークベイトで誘っているとチェイスがあったので、やや強気なワーミングでチャレンジです。
ブラッシュホッグを投げ入れてみると食ってきてくれました。サイズは言わずもがな。35cm前後といったところ。
このあと、ワーミングで何本か釣ることができました。
「ちょっと魚に触りたくなってきたな」という時にサっと釣れると、自分がすごく上手くなったような気がしますね。
実際は戸面原ダムがすこぶる良いフィールドというだけなのですが…。
この日の戸面原ダムは満員御礼。
駐車場は満車というくらいに人が多く、どこもかしこも人だくさん。ヘラ師も多い。全体的にハイプレッシャーな感じです。
そんななか、デカいワームで食わせると自己肯定感が爆上がりです。
最新鋭のタックルで挑むのも楽しいですが、懐古的なオールドスクールの釣りをするのも楽しいものです。うん、気持ちがいい。
それにしても、戸面原ダムは長閑(のどか)なフィールドです。
澄んだ空気と鳥のさえずり、ときおり魚の跳ねる音が聞こえ、のんびりと釣りを楽しむことができる。
2時間弱もかけて遠出したのだから、たまには夢を見てもいいじゃない。
数釣りで競ったり、サイズや重量争いはもうたくさん。
…というスタンスでトップやらスピナベ、クランク、ジャークベイトを投げて遊んでいたのですが、たまにチェイスがあるだけで食わせることができません。
最近はワームばかり投げていたものだから、ハードルアーの釣りがめっきり下手になりました。
ややイキりがちで上記のような記事を書いていた自分はどこへやら。
今のままではバスフィッシングの面白みも半減してしまいます。
今後はハードルアーもしっかり使っていこう。
昼を過ぎると、さすがに逆張り的スタンスを続けるのが辛くなってきました。
「今後はハードルアーもしっかり使っていこう」などと言ったものの、これじゃ釣れないとわかっていながら投げ続けるのは辛いものがあります。
しかも、攻めのスタンスで釣りをしていると動悸がするではありませんか。
さらには耳鳴りやらイヤーワームなどが聴こえるんですけど。どういうことでしょうか。
これはマズい。間違いなくストレスのサインです。
「こうしなければ」とか「〇〇こそ本質であり正義」「釣り人なら〇〇をやらないとダメ」なんていう固定観念に縛られながら自己洗脳をしようとすると、だいたいストレス反応が出ます。
自分にウソをついている証拠が身体症状となってあらわれる。
周囲を見渡してみると、自分を責める人など、どこにもいません。自分を責めるのはいつも自分です。
「ハードルアーじゃなきゃ男らしくない」「ハードベイトこそ正義」「ワームは軟弱者の釣りでありクソ」と責めるのは、他人ではなく自分自身です。
他人を貶したり、脳内マウントをとり続けていると、それらはかならず自分へ返ってきます。
ジェンダー社会になりつつある昨今。
”男らしい、女みたい”と考えること自体がそもそも時代に即したマインドではないともいえますが、心理学では「男らしい、女みたい」という差別的な思考のことを”レッテル貼り”といいます。
〇〇だから良い・悪いとジャッジするのは、たんなる決めつけでありレッテル貼りにすぎません。
人間の性格や好みにはルールや正解などないのだから、言い争ったところで結論は出ないのです。
自分や他人にレッテルを貼るのはやめよう。幸福度がさがる一方です。
他人を貶し、脳内マウントをとり続けるのは、自分も他人も幸せにしません。
他人に好かれようとして自分を変えるのはよろしくない。
他人にマウントをとろうとして自分を偽るのもよろしくない。
価値観の違い人とは関わらなければいいだけである。
僕たちは「大好きなアソビ」をやっているだけだ。
好きなことの中にいるときくらいは、自分に素直になったほうがいい。あなたはあなたのままでいい。そろそろ自分を許してあげてもいいんじゃないか。
そういえば以前、ダウンショットリグの練習をおこなっていたときも、辛い症状に見舞われたことがあります。あのときは辛かった。
そもそも、僕のカラダには技術を要するライトリグが合っていないのかもしれません。
これではトーナメントで優勝するなど夢のまた夢ですが、僕はトーナメントに出る予定はないので問題ナシです。
閑話休題。
「漢らしくハードルアーを投げまくれ!」だとか「気合いと根性でロマンな1本を!」というスタンスを続けるのは、気力・体力・希望があるときじゃないと辛いですね。
何事にもバランスが大事だということを痛感します。
釣りはあくまで遊び。釣りを仕事やカネ、競争につなげないかぎり、基本的にはアソビでしかありません。
さて、そろそろ「イキったブロガーな自分」は休憩するかなと、休憩がてら「偽りのない僕ちゃん」に戻るためにスピニングタックルを握ることにしました。
いろいろ考えるのが面倒になった。そのうち僕は、考えるのをやめた。
ここからはプライベートの自分です。
周囲に自分を否定する人はいません。僕以外には。
また、自分を応援してくれる人もいませんし、フォロワーもいません。ボート上ではアングラーは常に孤独なのです。
しかし、孤独こそ自由のはじまり。
ブロガーという立場や承認欲求、見栄やカッコつけなどは抜きにして、息抜きタイムじゃ!といった感じで、黙々とゲーリーヤマモト「4インチグラブ」のノーシンカーを投入していく。
そういえば、昔は4インチグラブのノーシンカーばかり投げていた気がします。
これをノーシンカーでフォールさせてズル引くというルーティーンをすると、なぜか気分が落ち着くんですよね。なぜでしょうか。小難しいことを考えなくて済むからかもしれません。
以前の記事でも紹介しましたが、原点回帰すると気分がリフレッシュしますね。
小難しいことは抜きにして、グラブのノーシンカーでまったり。
ラインを見ながらアタリを待ち、ボーっとするだけの時間を堪能します。
まるで、海でウキを眺めているような感覚。僕はこの時間がたまらなく好きなのです。
もしかしたら、やっている釣りジャンル自体が間違っているのかもしれん…。
バンクからやや沖まで探っていると、39cmが食ってくれました。
ぼーっとしていたほうがルアーに殺気が抜けるからなのか、休みながら釣りをしたほうが良い結果が出やすいような。
一応、本日の最大です。
最大などというとおこがましいサイズではありますが、個人的にうれしかったので言わせていただきます。構ってくれてありがとう。
ハードルアーでチェイスがあるエリアは有望スポットですな。
お尻が赤いので、たぶんスポーニング絡みのメスでしょう。
そういえば、本日は目の赤いブラックバスは1匹も釣れませんでした。スポーニング期もそろそろおしまい。
ハードルアーだろうがワームだろうが、釣れたらうれしいものです。
結局、この日はアベレージサイズ数本、最大39cmで終わりました。
個人的には楽しい釣行になったから良し、です。
まとめ:他人の評価や競争など無視して、好きなように楽しめばいい
ここ最近はネット上でバス釣り界隈がざわついています。
ハードルアーがどうのとか、ワームがどうのとか、釣り業界の闇がどうのとか、誰かが誰かを否定し続けるコンテンツの台頭が目立ちますが、そういうコンテンツからは遠ざかるが吉です。
釣りを競争に利用したり、誰かにマウントをとるための手段として利用するような人たちからは距離をとったほうが身のためだといえます。
自分は自分らしくマイペースに釣りを楽しめば、それでいいんじゃないでしょうか。
とりあえず確かなことがあります。それは、「自分を偽った釣りを続けるのは破滅につながる」ということです。釣りだけでなく、人生の歩み方にもおなじことが言えるかもしれませんね。
ハードルアーだろうがワームだろうが、メーカーうんぬん、釣り業界がうんぬんはさておき、自分は本当はどうしたいのかと問い続けることが大切だと僕は思う。