【ブックレビュー】バサー2022年9月号。川村光大郎「かつては味方だった枝が今は敵に見える」

実はここ最近、めっきり釣り雑誌を買わなくなりました。

気になるテーマを扱ったときしか購入することはないというのが本音です。

ただこの時期になると、個人的に得意としている「カバー撃ち・フリッピング」をテーマにするものが増えるんですよね。

ということで当記事では『バサー2022年9月号』を読んだ感想をレビューします。

【ブックレビュー】バサー2022年9月号

大まかな内容

さまざまなプロやロコアングラーのカバー撃ち論が書かれています。

川村光大郎氏の最新式ワーミング論や、川島勉氏の「8月の亀山湖攻略」、アメリカンスタイルをベースとした伊藤巧氏のフリッピング論などなど、おもにサマーシーズンにおけるワーミング戦略がもりだくさん。

房総リザーバーで釣りをする一般アングラーへの現場インタビューも。

また、アメリカで使われるカバー撃ち・フリップベイトの歴史や、ヒロ内藤氏の「カバープラっキング」など、アメリカンスタイルの話もあります。

そのほか、日本でのトーナメント戦や、アメリカで戦う日本人アングラーのインタビューなど。

とくに記憶に残ったこと

個人的に参考になったのは、川村光大郎氏の「ちょうちん(吊るし)釣りやロングシェイクは効かなくなってきている」という部分でした。

また、バスプロの小島宏氏の「アメリカでのカバー撃ち・フリッピング用ワームの歴史や移り変わり」も面白かったです。

アメリカではスウィートビーバー4.2が大人気だと思っていたのですが、近年では”とあるワーム”になっているとのことです。くわしくは後述にて。

川村光大郎「かつては味方に見えていた枝が今は敵に見えます」

川村光大郎氏というと、フィネスリグを定点シェイクして誘う「マイクロピッチシェイク」が十八番。

しかし近年では、”吊るし”やピンポイントでのロングシェイクで釣れる魚が減っており、ポイントからルアーを”逃す”ようなアプローチが有効になっている、とのこと。

川村氏は本誌のなかで『かつては味方に見えていた枝が今は敵に見えます』といっています。
このコメントがメジャーレイクの現状をあらわしている感…。

実際、僕の経験でも、関東のスレっからしメジャーレイクではロングシェイクで食わせたことはそれほど多くありません。

ロングシェイクではなく、やや重いシンカーを使ってストン!とリアクション的に落としたときや、メタルジグのようにシャクったり、トゥイッチングとスイミングを織り交ぜているようなときにバイトがある印象。
それか、目新しげなワームやリグを使ったときなどです。

教科書どおりの「リグをカバーの枝に引っ掛けて、1mレンジで刻みながら中層シェイク〜」なんていうテクニックで釣った魚は、実はそれほど多くないんですよね。メジャーレイクではそれが顕著だったりする。

”にわか”では通用しない昨今

個人的にパワーフィネスも結構トレーニングしたのですが、ぶっちゃけ釣れる魚は少なかった。難しすぎる。

メジャーフィールドにおいて、ロングシェイクやら吊るしといったカバー撃ちテクは、今ではほとんど通じなくなっているような印象。

最新の情報がインターネットで瞬く間にシェアされる昨今、多くのアングラーが同じようなマインドで同じようなアプローチを試します。

僕のような付け焼き刃で身につけた上っ面だけのパワーフィネスが効くはずもない、というわけですな。

川村「人も魚も出し抜きたい」一工夫

では、どうすればスレまくりメジャーフィールドで魚を釣ることができるのか。

同誌に書かれてある川村氏のアプローチ法がヒントになりました。

たとえば、某有名ワームに細工を凝らしたり。
売っているワームをそのまま使うのではなく、一工夫こらす。

さらに、アプローチもほかのアングラーとは変える、など。
同誌では「エスケープアクション」を解説しています。

そういえば、同氏は釣りビジョンの番組でも「バスにとって”見たことのないもの”を使うことは大切」といっていました。

最近でいうと、サイコロラバーやロングワーム、マイクロベイト、メタバマやラバーチューンなどでしょうか。

僕自身の経験においても、バスにとってバージンインパクト(初期刺激)を与えられるルアーは有効だと感じたことは少なくないです。

たとえば、ゲーリーヤマモト「クリーチャー」、リアクションイノベーションズ「スウィートビーバー4.2」など、ほかの人があまり使わないワームをチョイスすると、思わぬデカバスが釣れることも…。

 

アメリカで人気のカバー撃ちワーム

バサー2022年9月号では、バスプロの小島宏氏が「アメリカのカバー攻略用ソフトベイトの今」を紹介していました。

アメリカでのカバー撃ち・フリッピング用ワームの歴史や移り変わりが書かれてあり、興味深かったです。

個人的に、アメリカではスウィートビーバー4.2が大人気だと思っていたのですが、近年ではストライクキング「レイジバグ」が注目されているとのこと。

そういえばここ日本でも、ノリーズ「フロントフラッパーカーリー」などのフォロワー的ワームも発売されるようになりました。

個人的に、レイジバグ系ワームはまだ使ったことがないので、試しに購入したいと思います。

余談ですが、日本にはアメリカの釣り事情がほとんど入ってきません。
まるで鎖国しているかのように、最新の情報がシャットアウトされている感。
海外バスフィッシングの情報が入らない理由はなんとなくわかりますが、ここでは割愛します。

バサーは貴重な情報源なので、今後もアメリカンな釣りスタイルの発信を希望(^ ^)

まとめ|【ブックレビュー】バサー2022年9月号

『バサー2022年9月号』のブックレビューを紹介しました。

ここ最近はテンプレ的なアプローチで釣れる魚は少なくなりました。

アングラー自身の工夫を凝らすことが大切だと知る。

個人的に、ここ最近はワンパターンの「巻き・撃ち」ばかりやっていたので退屈していたんですよね。

川村氏の提唱するテクニックや工夫を、自分のワーミングにも取り入れてみたいと思います。

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