【メンタル管理】ルアーフィッシングにおける「コンフォートゾーン(快適領域)」コントロール法。上達のステップ

「〇〇の釣りはやっていてシンドすぎる…辛い…釣れるけどやめたい…」

「この釣りをしていると楽しい(楽チンだ)な〜釣れないけど…」

ルアーフィッシングをしていると、上記のようなメンタリティになりやすい。

釣れるけど辛いしツマラナいし退屈。
釣れないけど楽しいし苦しくない。このふたつ。

個人的に、釣りにおけるメンタリティや感情の違いについて研究していたのだが、どうやら『コンフォートゾーン(快適領域)』がかかわっているなぁ…という話。

【バス釣り】ルアーフィッシングにおける「コンフォートゾーン(快適領域)」コントロール

コンフォートゾーン(快適領域)とは

「コンフォートゾーン」とは、精神的な快・不快領域のことをいう。

ビジネス書などを読んでいると頻繁に目にするフレーズで、「より向上するならコンフォートゾーンのなかから抜けろ!」などといわれる。

こと、バス釣りをはじめとするルアーフィッシングにも応用ができるマインド法だ。

やり慣れていることをしているときは、「1:楽なエリア」にいる。

不慣れなことや、つまらないし面白くないと感じているときは、「2:不快なエリア」にいることが多い。

さらに進むと、不慣れなことを克服した状態である「3:楽なエリア」に抜ける。

このシステムはバス釣りだけでなく、仕事やほかの趣味などにも応用できるマインド法だと思う。

「いまの辛さは永続するものではない」と知ることで、メンタルにも余裕がでるかもしれない。

そして、快・不快エリアの行き来を上手におこなうことで、メンタル管理しやすくなるというメリットも得られる。

1:楽なエリア

「メンタル的に楽なエリア」

やっていて面白い釣りだとか、楽しい・楽チンだと感じる釣りや考え方は、だいたいココに入る。

たとえば僕の場合、スピナベやクランクなどの巻物の釣りやジグ・テキサスに「楽さ・快適さ」を感じる。
それらは僕にとってやり慣れたことだし、熟練度もそこそこ高いからだ。

難しく考えなくても釣れることもあるので、僕にとっては「楽に実行できる釣り」だといえる。

このエリアにいるとメンタル的な負荷もなく、精神が落ち着いた感覚になる。

たとえるなら。イヤな上司や同僚から離れ、自宅に戻ってホッと一息したときのような感じ…といったところだろうか。

自宅に戻れば不快な気分になることもない。自分の意のままに周囲の環境をコントロールできるため、メンタルは安定するというわけだ。

自分にとって、出来ることや得意なことというのは、「1:快適エリア」に入っている状態のことを指す。

そういえば、JB TOP50プロの川口直人氏は、「ネコリグとレフトハンドルが苦手だし嫌い。でも練習したら大会で勝てるようになった。得意になった」といっていた。

また、アナウンサーの小倉智昭氏は幼いころに吃音症で悩まされていたが、トレーニングをおこなうことにより言葉を生業とする職業に就いた。

自己啓発本などを読むと、努力して不得意なことを克服しようとすると失敗する!なんてことが書かれている。過信しすぎないほうが身のためだ。経験済みである。涙。

訓練次第で、不得意なことは得意なことになる。
「出来ない」は「出来る」にグレードアップする。

前進したいなら「1」から「2」に進もう

ただ、「1:快適エリア」に居続けると、それ以上の発展はない。

すでに出来ることばかりをおこなっていては人は成長しないからだ。

発見もなく、あらたな知識や経験を学ぶことができない。

快適な領域と、その”外”との行き来が大切、というわけだ。

 

2:不快なエリア

快適な領域を一歩抜け出ると、すぐに「不快エリア」に入る。

このエリアに入ると、メンタル的に辛さを感じたり、不慣れなことをしているためイラつきや苦しさがうまれやすい。

一見、すぐにでも離れたくなるゾーンなのだが、この体験を「伸び代」と感じられるかどうかがキーだと思う。

人間という生き物は環境に適応するチカラを持つ。

一定以上、不快な状態をキープし、それを克服することで後述する「克服したあとの”楽”なエリア」に入ることができる。

たとえば、僕はバス釣りでは状況に対応することが苦手だ。

刻々と変わるシチュエーションや状況にたいし、柔軟に対応することが苦しい。

できるなら「バス探し」などやりたくないし、「状況判断・対応」なんてこともやりたくない。辛すぎる。

どちらかというと、僕は一定の行動をルーティンワークのようにおこなうことを得意とする(巻きモノ・撃ち物が得意だから)。

僕はこれまで、エレキギターや芝居などをおこなってきたという経験もあってか、状況判断・対応力よりも、「あるひとつの行動を向上させる」という行動に磨きをかけてきたからだと思う。

シンプルにいうなら、ビジネスマンではなく職人肌といったところだろうか。

釣りそのものの技術はあったとしても、「バスを探す」だとか「状況判断」「柔軟に対応する」みたいなことができないのだ。

オカッパリではさほど苦しさを感じない。

しかし、レンタルボートに乗ると8割はメンタル的に苦しさを感じる。不快なゾーンにいるからだろう。

ただ、不快なゾーンは自分にとって不利益なことばかりでもない。

別名、「伸び代エリア」。

ここを耐えられるかどうかによって、今後の自分の状態が変わる。

3:克服したあとのエリア

不快すぎてキレそうなエリアを乗り越えると、「快適エリア」に入る。

これまで出来なかったことが出来るようになることで、不快だったメンタリティが”快”になるのだ。

いや、”快”というよりかは、どちらかというと「もう苦しさはない。さすがに慣れたわ」といった状態だろうか。

よく、苦手なことを克服した!なんていうことがいわれるが、それはこのエリアに入ることができたということだ。

たとえば僕の場合、ぶっちゃけテキサスリグやラバージグはそれほど好きではない。

しかし、過去に修羅のような”縛りプレイ”をおこない、ニガテを克服したという経験がある。

やっていて面白さはないけれど、自分にとってストレスなく実行できる。それが僕にとってのジグ・テキサスというわけだ。

バス釣りを上達していくためのステップ

では、前述した「コンフォートゾーン」のマインドをバス釣りに応用するには、どんなステップを踏めばいいのだろうか。

まずは、自分にとって出来ることと、そうでないことをリストアップすることが先決だといえる。

大抵の場合、すでに出来ることややり慣れていることは「楽しい、楽チン、ストレスフリー」なメンタリティになる。

一方、出来ないことや苦しさを感じるときは、ほとんどの場合「2:不快なエリア」に居るサインだ。

すでに出来ることを延々と繰り返しているのも楽しいのだが、それだけだと成長は停滞する。

ほんの少しでも前進するには、みずから望んで「不快なこと・不慣れなこと・できないこと」をやるといいだろう。

はじめは不快なことであっても、そのうち慣れる。

ただ、趣味で辛い思いをするのはナンセンスでもあるので、定期的に「1:快適ゾーン⇆2:不快ゾーン」の行き来をおこないたい。

あまりにも辛いときは、意識して快適ゾーンにもどろう。心身が回復したら、また不快ゾーンにもどって修行をすればいい。

余談だが、精神をブッ壊して病んでいるような状態のときは、絶対に不快ゾーンに入ってはならない。

不快ゾーンに入り浸りすぎたから病んだのだから、今以上にガンバろうなどと考えないようにしたい。

メンタル的に辛さを感じているときは楽しいことだけやろう。向上心など捨てていい。命を守ることがなによりも大事だ。

病んだときはゆっくり休み、ほどよく楽しもう。

【メンタル管理】ルアーフィッシングにおける「コンフォートゾーン(快適領域)」コントロール法。上達のステップ|まとめ

「苦手なことを克服することが大切!」

「いやいや、苦手なことをするな。得意なことだけをやれ!努力など意味ない!」

近年では上記のような自己啓発の派閥を見かけるが、それらはだいたい『コンフォートゾーン(快適領域)』絡みだったりする。

不慣れと不得意を混同するとわけがわからなくなるので注意したい。

ちなみに、僕は人前に出るのが苦手だったし、自己主張も大の不得意だった。
しかし、芸能事務所に所属してプロの舞台俳優になったという経験がある。
さて、これはなにを意味するのだろう。察しのいい方ならお気づきになったのでは。

不得意だとか、努力不要論だとか、そんなのはほとんど関係ないんじゃないか。
成功うんぬんよりも、「自分がやりたいかどうか(内的モチベーション、情熱)」のほうが大切だと思う。

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