「これ本当に¥5,000のリールなの?完成度、ヤバくない?」
初めてこのリールを手にしたとき、僕はこう思った。
そして、何度使ってみても、同じことを思った。
…ということで今回は、安いベイトリールの中でも超人気アイテムである、アブガルシア「ブラックマックス」をインプレしていきます。
カッ飛び、頑丈、トルクフル。
端的に言って「出来過ぎている」リールです。
もくじ
- 1 【インプレ】カッ飛び&超タフ!安いベイトリール、アブガルシア「ブラックマックス」がおすすめすぎる。
- 2 アブ「ブラックマックス」全体の印象
- 3 アブガルシア「ブラックマックス」のスペック
- 4 デザイン・外観
- 5 スプールまわり
- 6 アブガルシア「ブラックマックス」を実際に使ったインプレ
- 7 ブラックマックスの大まかな印象インプレ
- 8 アブガルシア「ブラックマックス」の、おすすめポイント
- 9 トルクフルに巻ける
- 10 ブレーキのフィーリングが心地よい
- 11 アブ「ブラックマックス」。各ルアーの投げ心地インプレ
- 12 ライトリグ全般(ワーム)
- 13 【インプレ】カッ飛び&超タフ!安いベイトリール、アブガルシア「ブラックマックス」がおすすめ|まとめ
【インプレ】カッ飛び&超タフ!安いベイトリール、アブガルシア「ブラックマックス」がおすすめすぎる。
アブ「ブラックマックス」全体の印象
これが今回インプレする、アブガルシア「ブラックマックス」。
力強い巻き上げトルク、抜けるようなキャストフィール、圧倒的なコストパフォーマンスが魅力のベイトリールです。
通販サイトなどでは¥5,000程度で購入できるということもあり、「エントリーモデル・ベイトリール初心者向け」のポジションにあるリールです。
アブガルシア「ブラックマックス」のスペック
●自重:202g
●ギア比:6.4
●最大巻き取り長:66cm
●最大ドラグ力:6.0kg
●ラインキャパシティ:14lb-130m,16lb-115m,20lb-90m
●ボール/ローラーベアリング数:4/1
●価格:¥10,500
価格が¥10,500となっていますが、アマゾンなら¥5,000程度で購入できるためお買い得です。
●同梱品
同梱されているものは、リール収納用の袋、ユーザーズカード、説明書、パーツリスト。
デザイン・外観
ボディ真上から見た姿。
ボディの剛性が高く、軽く放り投げるくらいではビクともしない印象です。
横付近から見た姿。
レッドカラーのハンドルとメカニカルブレーキノブ、スプールが目を引きます。
ハンドル側の真横から見た姿。
バス釣りにおいて最も使いやすいと言われている、「85mm」ハンドルが採用されています。
更に、巻き取りパワーに優れたブラスギアも搭載されてるのも特徴です。
全体的に、巻物ハードルアーとの相性が良い構成になっていると感じます。
サイドプレート部分。
メモリなどは描かれていませんが、カチカチっと1メモリずつ設定することができます。微調整が可能なので便利です。
ボディ全面から見た姿。
一般的なベイトリールと同じような印象です。
個人的に、レベルワインダーが、ラインを通す際にちょっと面倒な位置にあるなぁと感じますが、慣れれば問題ない範囲。
●コンパクトで握りやすいボディ
コンパクトで握りやすいのもブラックマックスのウリ。
僕は175cmの中肉中背ですが、かなり握り心地が良いと感じます。
「小さすぎず、大きすぎず」といったセミコンパクトなサイズ感が嬉しいポイント。
手の小さな人や、子供・女性などにも扱いやすいボディサイズ。
●小気味よりクラッチ感
カチっと切れて、カチっと戻せるクラッチ感。気持ち良い。
スプールまわり
スプールはこんな感じ。
ラインキャパシティが14lb-130mと、かなり大容量。
どちらかというと、軽量ルアーよりも中・大型ルアーとの相性が良いスプールだと感じます。
スプール径は33mということで、軽量ルアーも投げやすい…と予想しておりましたが、果たしてその使用感は…?詳細は後述のインプレにて!
ベアリング部。シャフトレスではなく、有り。
スプール重量は18gとやや重め。
スプール径は33mとやや小径だが、スプール重量があるため、軽量ルアーに対するレスポンスは…詳細は後述のインプレ項目にて!
アブガルシア「ブラックマックス」を実際に使ったインプレ
ブラックマックスの大まかな印象インプレ
実際に使ってみて感じた大まかな印象は、以下のような感じです。
●やや荒い作りが気になる。
●短所より長所が上回るリール。
●抜けるようなキャスト感が気持ち良い
まず最初に思ったのが、抜けるようなキャストフィールです。
10〜25g程度のルアーを投げると、スーっと抜けるようなキャスト感が楽しめます。
かといって、ブレーキの掛りが弱いといった印象もなく、上記したルアー重量の範囲内なら安定したキャストを楽しむことができます。
ダイヤル1目盛りずつの効き具合もしっかりあるため、ブレーキ設定も簡単。
キャストに不慣れなバス釣り初心者の方から、久々にバス釣りに復帰する方など、多くの人におすすめできるベイトリールだと感じます。
●やや荒い作りが気になる
巻いている際には、ハンドルノブのカタつきや、ボディ本体から「シャリ、ゴリ系」とまではいかないのですが、やや荒めの巻き心地が気になります。
ノブのガタつきは、ワッシャーを追加するなりベアリングを交換するなりして解決できるので、人によっては全く気にならないポイントかもしれません。
また、キャスティングのウィーン!とリールが鳴るので、人によってはうるさいと感じるかもしれません。個人的にはいかにも「ベイトリール使ってるぜ!」感があって好きです。
●全体的には好印象
「遠投よし、剛性感よし、ブレーキ設定も簡単!」という感じで、デメリットよりもメリットが多いと感じるベイトリールです。
価格的にもリーズナブルなので、細かい作り込みは上位機種には劣ってしまいますが、普通にルアーフィッシングを楽しむだけならかなり使いやすいです。
個人的には、ひと昔前の¥30,000台クラスのクオリティに仕上がっているリールだと感じます。
アブガルシア「ブラックマックス」の、おすすめポイント
加えて、このリールを実際に使ってみて最も気になった気になったポイントは、以下の2点です。
●ブレーキのかかり具合。
トルクフルに巻ける
ブラックマックスには、巻き取りパワーに優れたブラスギアと、トルクフルな巻き取りを可能にする6.4のギア比が搭載されています。
そのため、クランクベイトなどの巻き抵抗の強いルアーも快適に巻けるのが特徴です。
先日、関東某所でブラックマックスを使って57cmを釣ったのですが、その際もデカい魚の強い引きにも負けない、トルクフルな巻き上げ感に助けられました。
50オーバー程度の魚なら、こちらが主導権を握ったまま、強引に巻き上げてくることもできます。最大ドラグ力が6.0kgと強めなので、デカい魚とのファイトも余裕を感じます。
僕は普段、高価なハイエンドリールを使うこともあるのですが、ブラックマックスは、実釣性能に関して不満に感じる部分はありません。
ブレーキのフィーリングが心地よい
アブガルシア「ブラックマックス」は、遠投しやすく、また近距離のピッチングにも対応する『マグネットブレーキ』という優れたブレーキ機構を備えています。
とにかくキャストが気持ち良いリールです。
しかし、「ブレーキ設定を同じメモリに固定して使うのが難しい」といったデメリットも感じます。
遠投時、中距離、近距離のピッチングなどなど、様々なシーンにおいて、アングラー側がしっかりと微調整してあげなければならないような印象があります。
マグネットブレーキはAT車のような、万能で使いやすい印象があります。が、ブラックマックスはどちらかというとMT車寄り。シフトチェンジできるAT車…といったイメージ。
●ブレーキ設定はこまめに変えると良い感じです
近距離のピッチングは弱めの設定で、遠投は強める…といった微調整をしてあげると、ブラックマックスを快適に扱えます。
初心者の場合は、やや強めにブレーキを設定しておくことで、ほぼノントラブル。
そのぶん飛距離は落ちてしまいますが、キャスティングは”技術”と”快適さ”が比例するので、上達していくにつれてすぐに使いこなせるようになるかと思います。
●初心者は強めにブレーキ設定をし、ノーサミング・ノントラブルな使い方を。
こういった感じで、アブガルシア「ブラックマックス」は、どのようなレベルの人にも扱いやすい作りになっていると感じます。
アブ「ブラックマックス」。各ルアーの投げ心地インプレ
まず、ルアーの使用感について、大まかに書くと以下のような感じです。
【例】3/8~3/4oz(9~25g程度)のスピナーベイトやチャターベイト、クランクベイトやバイブレーション、トップなどのハードルアー。
5~10g程度のシンカーを使ったテキサスリグ、1/4~1/2ozくらいのラバージグなどのワーム系ルアー。
●5~8g程度のワーム、ライトリグは使いにくい。●1~2ozなどのビッグベイトの使用感は、並み。
オカッパリロッドで人気の、ミディアムパワークラスのロッドで扱いやすいルアーを、快適に投げれるように作られている印象です。
アブ「ブラックマックス」は、オカッパリで使う頻度が高い10~25g程度のルアーなら、どんなタイプのものでもストレスなく投げることができます。
では、各ルアーの使用感について、もう少し詳しくインプレしていきます。購入の際の参考にしてみてください。
●スピナーベイト、チャター
1/4ozくらいの小さいスピナーベイトは、ピッチングだと弾道が浮きます。オーバーヘッドだと問題なくキャストできます。が、飛距離はそれほど伸びません。
ノリーズ「クリスタルS 3/8oz」は、ピッチングでも弾道が浮きにくいです。このぐらいの重量(約10g以上)になってくると、どのようなキャスティングも気持ち良いです。
1/2ozのスピナーベイトは、めちゃくちゃ飛びます。飛距離にすると大体40~45mくらいは安定して飛んでいる印象です。
1/2ozスピナーベイトは、どのようなキャストでも使用感が安定します。遠投、サイドキャスト、ピッチング…どんな距離感でも使いやすいと感じます。
マグネットブレーキの設定は4分の1位でバックラッシュしません。4分の1位だとサミングをしなくてもストレスなく投げられる。
5/8~3/4oz程度のやや重いスピナーベイトはも使いやすいです。遠投、ピッチング、サイドキャスト等々、どのような投げ方でもストレスを感じません。
陸っぱりで使う頻度が高いルアーは、全体的にどれも使いやすい印象です。
ブラックマックスはギア比が6.4。
力強く負けるので、スピナーベイトのような巻抵抗の強いルアーも、ストレスなく扱えます。
個人的に、ブラックマックスを使ったスピナーベイティングに関しては、ほぼ不満がありません。7g程度の小型スピナーベイトの扱いにくさを別にすれば、その他の重量においては不満ナシです。
●トップウォーター
メガバス「ポップx」のような小型トップルアーは、そこそこ扱えます。
7g前後の小型トップは、オーバーヘッドキャストだと、平均して大体40mくらい飛んでいきます。しかし、ピッチングは微妙な印象。ルアー重量が軽いと、ピッチングが伸びにくいです。
しかし、サイドキャストもそこそこ安定して投げれるので、小型トップの扱いに関しては個人の技量によって変わるといった印象です。
ダイワ「スティーズポッパー70F」のような中型トップルアーは、かなり快適に扱えます!
ベストな重量かもしれない位です。距離にすると平均して45m前後は安定して飛ばせます。
近距離のピッチングも弾道が浮かないため、快適に行えます。
ヘドン「ザラスプーク」のような中・大型トップは、カッ飛びます。
飛距離的には、平均して55m前後は安定して飛んでいきます(※7フィートミディアムパワーロッド使用時)。
●クランクベイト
9〜17gくらいのクランクベイトは、快適そのものと言えます。
ただ、クランクベイトのようなリップ付きルアーは、飛距離を稼ごうとした際、ラインがスプールから浮き上がりやすいと感じます。
クランクのような空気抵抗を受けやすいルアーを遠投するなら、ブレーキを1~2段階ほど強く設定してあげると、スムーズに投げることができます。
6g前後のスモールクランクは、他のルアーと同じブレーキだと、完全にバックラッシュします。
投げれないことはないのですが、サイドキャストをするときには、着水地点がかなりズレてしまいます。
ロッドパワーとラインポンド数、スプールから親指を離すタイミング(リリースポイント)を適切にしてあげないと、スモールクランクの扱いは困難だと感じます。
しかし、ダイワ「ピーナッツ2」のような、ルアー重量が9g程度のものになってくると、かなり快適になってきます。
クランクベイトの扱いに関しては、大体9gを境に投げやすさが変わってくると感じます。
アブ「ブラックマックス」は、巻き抵抗の強い中型クランクベイト、ミッド・ディープダイパークランクとの相性も良いです。
巻き感度と汎用性に優れた「6.4」というギア比の存在と、フラットで力を入れやすいハンドルノブのおかげで、クランクベイトを使った巻物の釣りを気持ち良く行えると感じました。
●ミノー、バイブレーション
8~11cm程度のミノー(ジャークベイト)も快適に投げられます。
8cmクラスのミノーは、サイドキャストやピッチングなどがやや苦手といった印象も見受けられますが、キャスト技術によってカバーできる範囲内です。
8cmクラスのミノーの扱いに関しては、プレーキの設定やラインポンド数など、タックルバランス次第ではかなり快適に行えます。
例えば、シマノ「ゾディアス158ML-2」のようなミノーロッドと合わせると、とても快適にミノーの釣りを行うことができます。
11cmのやや大きめのミノーの扱いも上々。遠投はもちろん、サイドキャストやピッチングも快適です。
ライトリグ全般(ワーム)
アブ「ブラックマックス」は、小型のワームを使ったライトリグの釣りは、はっきり言ってしまうと”不得意”です。
ルアー・リグの総重量が8g以下のものは、ピッチングも伸びず、サイドキャストも安定しません。
オーバーヘッドキャストなら飛ばせないことはありませんが、飛距離にすると20~30mくらいが限界だと感じます。
ベイトフィネスの釣りで使われることの多い、3.5~5g程度のスモラバ、4~5インチワームのネコリグ…などなど、「ライトリグ、ベイトフィネス」と呼ばれる類のスタイルは、お世辞にも”快適”とは言い難いです。
ブレーキ設定を弱めても、ラインを細くして浅く巻いたとしても、軽量ルアーに対するレスポンスは正直”微妙”です。
ですが、5.5~6.5インチ程度のやや大きめのワームを使ったネコリグ、5g以上の軽量ラバージグ、5~7gシンカーのヘビダンなどは使いやすいです。
●打ち物との相性が良い
ブラックマックスはライトリグ全般の扱いは不得意。しかし、テキサスリグやラバージグなどのワーミングとは非常に相性が良いです。
ワームを使った釣りで快適になってくるのは、シンカーが5~7g程度のテキサスリグ、7~14g程度のラバージグなどになります。
MH~Hクラスの打ち物用ロッド、カバー攻略ロッドとの相性も良い感じです。
ブラックマックスは、ライトリグ・ワーミングの使用に関しては、ルアー重量が計9g以上になるものであれば快適に扱えます。
「ライトリグはスピニングタックルでやるから大丈夫!」という人なら、ブラックマックスは”買い”です。
【インプレ】カッ飛び&超タフ!安いベイトリール、アブガルシア「ブラックマックス」がおすすめ|まとめ
今回は、低価格帯の超人気ベイトリール、アブガルシア「ブラックマックス」をインプレしてみました。
ブラックマックスは以下のような人におすすめです。
●巻物ハードルアーが好きな人。
●キャスティングを楽しみたい人。
●バス釣り初心者の人。
●バス釣り復帰組の人。
力強い巻き取りパワー、気持ち良いキャスト感、圧倒的なコスパが魅力のアブ「ブラックマックス」。
ハイクラス・高級モデルの無難な感じの印象に慣れてしまったエキスパートの方にもおすすめできます。使っててめちゃくちゃ楽しいリールです。マグナムクランクとかにも使えますよ。
ブラックマックスが気になった人はチェックしてみてくださいね。
ちなみに、メーカー価格が¥10,500となっていますが、アマゾンなら¥5,000程度で購入できるためお買い得です。
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