ルアープロモーションなしの「普通の釣り」をするプロアングラーを観たい / 「モノの押し売り(客を不幸にする商売)」は売り手がやるべきことではない

最近はYouTube動画でバス釣りを公開するメディアプロ・バスプロが増えた。

しかし、どの動画も製品プロモーションの側面が強く、「この動画、ルアーとロッドのプロモーションしているだけじゃん」とウンザリすることも…。

まとめ記事やアフィリエイトコンテンツを作成している僕ごときが偉そうなことをいえる立場ではないのだが、一度くらいは商品プロモーションなしの普通の釣りをしているプロアングラーを観たい気もする。

一度でいいから観てみたい。メディアプロたちがルアープロモーション抜きで普通に釣りを楽しんでいるところを。

製品PR動画しかアップしないメディアプロにウンザリすることもある

バスプロ・メディアプロたちの仕事の多くは、自社製品やスポンサーのアイテムを宣伝することである。

雑誌・動画などのメディア媒体では、彼らはルアープロモーションなどの宣伝の一環として出演し、自社製品やスポンサー製品のPRをおこなう。

売れっ子の有名俳優・女優がプロモーションのためにバラエティ番組に出演するのとおなじように、メディアアングラーも基本的には宣伝のために釣りをする。それが彼らの仕事であり、役目だからだ。

しかし個人的に、歳と釣り経験をかさねるにつれ、彼らのスタンスについて疑問に思うこともふえた。

彼らの仕事を否定したいわけではないのだが、PR動画めっちゃ多くない?むしろプロモーションしかしてなくない?と。

皆、数字とお金がほしい

最近のYouTube動画なんかを観ていると、なんとも”カネ”の匂いがする香ばしいコンテンツが増えすぎているように思う(人のことはまったくいえないが)。

これはメディアアングラーだけではなく、そのほかのユーチューバーやブロガーなどにも当てはまることだ。

皆、カネが欲しい。皆、フォロワーと数字が欲しい。皆、数字とカネに目が眩んでいるのである、僕も含め。

僕がバス釣り初心者だったころ、メディアアングラーたちの記事なり動画なりを観ては「釣れるルアーを紹介してくれているんだ!真似してみよう!釣れそう!」などと鵜呑みにしていたが、実際のところはプロモーションの一環だと知り、幻滅したこともあった(笑)

メディア活動・プロモーションはボランティアではないけれど

とはいえ、宣伝やPRコンテンツをまったくNGにすることは難しい。

たとえば、当ブログではできるかぎり嘘をいわないように気をつけてはいるものの、どうしても売り文句なり推しコメントが出てしまう。

書きたくなってしまうのだ。これめっちゃイイやん!という感動を伝えたくなってしまうのだ。

しかし、本当のことを言っているつもりであっても、釣れたルアーを忖度してしまうこともあるし、ほかの人から見れば「コイツ、ルアー売りたいだけやんけ」と解釈されることもあるだろう。

これは彼らメディアプロもおなじだと思う。

それぞれのメーカーは「このルアーは最高!釣れるぞ!」という自信のもと発売しているだろうから(そうだと信じたい)、忖度しないようにと努めていても忖度しているように見えてしまう。

メーカーは無償でボランティアをしているのではなく、あくまでビジネス・商売として経営しているので、プロモーションを100%カットしろ!というのも無茶な話ではある。

なので、当ブログの”カネ”の匂いがプンプンする記事は、温かい目で見守ってやってほしいナ☆(笑)

なんにせよ、個人的にはプロモーション関係なく普通に釣りをするメディアプロたちを観てみたい気もする。

正直なところ、プロモーション動画はバス釣り上達の役に立たないのだ。釣れるルアーを使えば釣れるわけではないから。

フィールドとの向き合いかたや立ち回りなどを解説してくれる”プロアングラー”を観たい。ユーチューバーではなく。

ただし、ソレをやりすぎてしまうと当ブログの存在意義が薄れる、という大きなデメリットも生まれるので、やるならほどほどにしてほしい。

「モノの押し売り」は商売人のすることではない

商売というのは売り気が強すぎてもユーザーが引くし、弱すぎてもユーザーを惹きつけられない。

その匙加減はとても難しい。

そういえば以前、エレキギターを買おうと楽器店で品定めをしていたとき、興味深い店員と出会った。

彼は僕にたくさんの売り文言を投げつけ、最終的には「どうすれば買ってもらえますか!?」という直球を投げこんできた。さすがにストレートすぎないか?

結局、僕はその店員からは買わず、冷静なジャッジをしてくれるお兄さんからギターを購入した。

興味のないルアーやタックルを押し売りされるよりも、「結果的に〇〇で釣果が出ました!この道具めっちゃ面白いw」というスタンスのほうが購買意欲をそそられることもある。

ストレートばかりだと押しつけになる。たまにはカーブなりチェンジアップなりの変化球を観たい気もする。

売り手側の役わりは「モノを売ること」ではない。ユーザーを幸福にするための選択肢を与え、悩みを解決することだ。

押し売りをしてユーザーを不幸にさせるくらいなら、モノなんて売らないほうがマシである。

昨今の動画メディア・ネットメディアは「いかに売るか、いかに数字を稼ぐか、いかに知名度をあげるか」のバトルになっている。ユーチューバーやブロガーなどにも同じことがいえるだろう。

正直いって疲れた。こう思っているのは僕だけではないはずだ。

売り手側が疲労困憊で作るコンテンツは、ユーザーにとっても疲れるコンテンツになり得る。

作り手がワクワクと楽しんでいなければ、ユーザーを楽しませることは難しい。僕はそう考える。

まとめ:宣伝ナシでプロアングラーの日常的な釣りを見るのって難しいんすかね

彼らがガチで釣りをしているときの取り組みはめちゃくちゃ参考になる。

たとえば、プラなしの艇王や(実際はちょい下見をしているらしいけど)、JB TOP50の戦いなどはアングラーたちの”マジ”が観れるので、上達のヒントを得られる教材にもピッタリだ。

しかし、最近は、というか昔から、「釣具を売るための釣り」ばかりが表立っているように思う。

釣りユーチューバーが流行っているのもわかる気がする。

タックルプロモーションなしの『普通の釣り』をするプロアングラーたちを観てみたいと思うこともある。

…こんな記事を書いたにもかかわらず、その次の日に「超釣れるルアーまとめ!」とかをアップしちゃうんだから、説得力ってなに?ってなる。