【体験談】バス釣りを上達させるコツは、”ヤル気のないバス”を狙わないことだと痛感した話

-バス釣りを上達させるために必要なのは、有名な釣れるルアーを使うことでもなく、高級なタックルを使うことでもなく、「食い気がない魚をいかにスルーできるか」である-

…などといきなり偉そうなことを抜かしておりますが、実はこの意見、田辺哲男氏がセミナー動画で仰っていた言葉を少し拝借しました(偉そうなことではなく、リアルに偉い人が言っていた言葉でした、すみません)。

この動画です。

数年前、この動画を初めて観たときはイマイチ(というかほとんど)理解できておりませんでしたが、ここ最近、なんとな〜く上記した言葉の意味がわかってきたような、そうでもないような…。

ということで今回は、「ヤル気・食い気がないバスを狙い続けるような釣りをすると、バス釣りは上達しないと痛感した話・体験談」を書いていきます。

3年以上、上記の言葉の意味を理解しようと試行錯誤してきた体験・失敗談を含めた体験記的な内容です。

【体験談】バス釣りを上達させるコツは、”ヤル気がないバス”を狙わないことだと痛感した話

僕は今ではレンタルボートに乗ってメジャーフィールドで釣りをするようになりましたが、レンタルボートに乗り始めるまでは、霞ヶ浦や野池のオカッパリで、スレまくった魚を相手にしていました。

野池や霞ヶ浦などのオカッパリでは、目の前に広がるエリアに居るであろう魚を、いかにして食わせるか?

魚が見えるなら、とりあえず釣れ!

魚が釣れないなら、とりあえずワーム使っとけ!

そして何となく釣れて終了…。

こんな取り組み方をしていました。

ヤル気があるんだか無いんだかよくわからない魚を、とりあえず釣りたい!目の前に居るであろうバスを、何とかして釣りたい!

…というような感じで取り組んでいたのです。

上記のような釣りを続けていたのですが、どうにも上達しません。

一応、フィネスの釣りをすればボチボチは釣れました。

しかしサイズも伸びず、どうもパッとしない釣果が続きます。

何となく「意図的に、狙って釣っている」のではなく「釣れちゃった、釣れた」みたいな釣りになってきているな…というような実感があったのですが、何がいけないのか自分ではわかりません。

”運ゲー・ギャンブル・捨てゲー”をやめて、有益なゲームをしようと試みた

そこで一度、自分のバス釣りへの取り組み方を見直してみることにしました。

●オレの釣り、何か運ゲーみたいになってない?

●何か、運良く活性の高い魚がいる日に、運良くその場に居合わせたから、運良く釣れているだけになっていないか?

●そもそも、ヤル気が無くてハイプレッシャーなのに、フィネスの釣りで釣れない理由は何なの?

などなど、なぜ釣れないのか、どうすれば意図的に狙って釣れるようになるのか、そもそもルアーに食う魚はどんな時にどんな場所に、どんなタイミングで入ってくるのか…と、色々考えていきました。

僕は今でもそれほど上手いアングラーではないですが、以前よりは少しだけ、狙って釣れるようになってきたと感じます。

色々と続けていく中で、一つわかったことがあります。

それは、

【目先の釣果を得ようと躍起になるスタイルを続けていては、バス釣りは上達しない】

というものです。

目の前の釣果を一旦忘れて、今積むべき経験を着実に積むのが、バス釣りを上達させるためのコツなのではないかと感じています。

明日、数週間後、半年後という短いスパンで結果を出そうとせず(というか無理です)、3年・5年・10年と経ったときに、何を積み上げてきたのかが大事なのだと僕は思っています。

これは釣りだけじゃなく、人生を歩む上ではどんなことにも通ずる意見かもしれませんね。

なので、今ボウズ食いまくっていても全然大丈夫。

そのボウズを無駄にせず、毎回の釣行を丁寧に、大事に、考えながら、何かを意識しながら行っていけば、必ずバスは釣れるようになる。

こんな言葉を自らに言い聞かせた、3年間900日くらいのボウズの日々。

やる気のないバスを”食わせる”だけの釣りをすると、得られないものがある

テンションが低いバスを狙っていくと、ルアーはどうしてもフィネス寄りになっていきます。

目の前にいる魚をとりあえず釣ればいい…と言うような、目先の釣果だけを得ようとすると、ある能力が育たなくなります。

それは、でかい魚・ヤル気のある魚が居るであろうエリアを絞り込む能力と、その日のバスのポジション・方向性を把握する能力です。

この能力を育てない限り、新しいフィールドに行って、1からバスを探そうとしたときに「あれ?いつもはこの釣り方だと釣れるのに…釣れない…ピンチ!」という状態に陥りがちになる。

なんでフィネス使うと上達しない?だって釣れるじゃん

小さなワームを使うと、やる気のない魚まで釣れてしまいます。

なので、釣れた魚がそもそもやる気があったのか、それともやる気がないから小さいワームに食ってきたのか?の判断がつけられないのです。

いきなりフィネスな釣りを始めちゃうと、「とりあえず何となくフィネス投げたら、何となく釣れちゃったけど…その後どうすんべ」的な感じになっちゃう。

食ってきた理由のイメージがつきにくい。

だから、魚を探している段階(サーチ)では、ルアーのパワーはある程度強くしていったほうが良いと感じています。

強いルアーにしか反応しない(反応できない)、アグレッシブな魚のみを拾っていくことで、来年、再来年バス釣りをしたときに、経験値が積み上がっていく。

「そういえば、去年の同じ時期、ヤル気があった魚は〇〇のエリアで釣れたなぁ」

この積み重ねを欠かさず行っていけば、バス釣りは上達するのだと僕は考えます。

フィネスの釣り、セコ釣り、食わせの釣りは、ある程度の情報が集まってから出すのでも遅くはないのです。

フィネスの釣りで失うもの・得られるもの

例えば、とりあえず投げた、3インチワームのノーシンカーで1匹釣れたとします。

本当はその魚から何かしらの情報を得たいのですが、目先の釣果を気にして出した1匹からは、実は得られる情報がほとんど無かったりします。

●魚はいるけどやる気がないのか?

●魚がいないから今まで釣れてなかったのか?

●魚の活性が低いエリアだから3インチワームに食ったのか?

●活性が高かったからルアーに食ってきたのか?

●たまたまそこに泳いでいた魚だったのか?

などなど、小さなルアーを使って何となく釣っていると、得たい情報がボヤけてしまう。

ルアーを生エサに近づけたり、小さなルアーを使うと、バスのバイトは得やすくなります。

しかし、アングラー側の何かしらの意図や狙いが無いフィネスの釣りから得られる情報は、実は少ない。

プロ達がフィネスを使う理由

バスプロやメディアアングラーは、プラクティス(または現地ガイドを雇う)と呼ばれる予行練習を行っています。

ですから、彼らは魚の居場所自体はある程度は絞り込めている状態で撮影に臨みます。

魚の居場所さえ絞り込めているのなら、フィネスの釣りをしたほうが確実に釣果を得られる。

だから彼らはフィネスを使う。

釣り動画などを見ていると、有名プロがいきなりスモラバやネコリグなどのフィネスルアーを投入しているシーンを見かけます。

そういう映像を見るたびに、「あぁ、これはプラしているんだな」とか「ガイドに連れてこられて『とりあえずココはよく釣れるんで、ここでやってください』的な感じでスポットを回っているんだろうな」と感じざるを得ない印象を見受けます(僕、かなり捻くれた目線で見てますね 笑)。

そういえば、川村光大郎氏は「プラはしない。一般の人たちと同じ条件でやりたい」というコンセプトで番組を作っておられました。

真実かどうかはわかりませんが、僕が個人的に川村光大郎氏のファンであるのは、彼は”嘘”が少ないアングラーっぽいと感じるからです。

●プロの真似していきなりフィネス投入すると、迷宮入りしちゃう

僕たち一般人アングラーが、プロ達の表面的な行動のみを模倣・コピーしてしまうと、釣れない。

いや、釣れるのは釣れるんですが、それを続けていると、バス釣りを上達させるコツを見失うと僕は考えています。

運良く釣れたとしても、その魚の状態がどんなものであったのか、なぜそこに居たのか、ヤル気があるのか無いのか…といった情報がボヤけちゃう。

バスの居場所が分かってない内からフィネスを投入してしまうと、自分の釣りの軸がブレてしまうのです。

なので、もし将来的に、ハードルアーやストロングなスタイルでバスを釣りたいのなら、ヤル気が高い魚は今どこでどんな状態になっていているのか?の経験を積み重ねていくのが大事だなぁと痛感しています。

【体験談】バス釣りを上達させるコツは、”ヤル気がないバス”を狙わないことだと痛感した話|まとめ

スレててヤル気が無いバス、食い気がなくてルアーにバイトする元気がない低活性なバスを狙う釣りを続けていると、ヤル気があってハイテンションな魚と出会うための能力が育ちにくくなります。

「フィネスはやめよう」という話ではなく、『出し時を意識しないとバス釣りは上達しにくくなりますよ』ということを書きたかったのでした。

ヤル気があるアグレッシブなバスを狙うようなスタイルを続けていくと、今この時期、このフィールドのやる気のある魚は、どういったエリアにいる傾向が高いのか?といった予測を立て能力が身につくのだと痛感しています。

フィネスな釣りを出すのは、ある程度魚のポジションやエリア、釣り方が見えてきてからでも遅くはないのです。

そしてまた、「ボウズ逃れ」ではなく意図的に出すフィネスの釣りは、とてもカッコいいのです。