【初心者向け】なぜエサではなく、あえて”ルアー”を使うの?バス釣りを始める前に読んでもらいたいプロローグ的なもの。

いきなりですが、正直な話、ルアーより生き餌の方が何倍も釣れるし楽で簡単だと感じます。

「簡単に釣れない」と言われるルアー(疑似餌)でさえも、例えば小さなワームを使ったり、リアルなサイズ感・生命感を演出するような生餌の方向に近づけているルアーなら、より魚に口を使わせやすくなります。

僕もバス釣りを始めた当初は「エサの方が簡単に釣れるのに、なぜルアーなんて使っているのだろう…」と悩んだりしていたことがあって、海の餌釣りにシフトチェンジした経験があります(海のエサ釣りはそれはそれで違った面白さがあります)。

また、限りなく小さなワームを使って、より繊細に・より技巧的な釣りを行い、「1匹でも多く釣りたい、釣果で負けたくない」とガムシャラに釣果のみを追い求めていた時期もありました。

でも結局、そういった「結果ありきの取り組み方」は長続きせず、むしろメンタル面を疲弊させるばかりで、やっていてもまるで面白くありませんでした。
トーナメンター(競技者)でもないのにも関わらず、結果のみを追い求めるスタイルを続けた結果、精神的に疲れてしまいバス釣りを一定期間止めたりしたこともありました。

僕はルアーを使ったバスフィッシングに取り組んでいく中でこういった苦い経験を経てきたのですが、なぜか今でもバス釣りに夢中になって取り組んでいます。

なぜわざわざ、生き餌などのエサを使わずに、釣れないルアーを使ったバスフィッシングに夢中になっているのでしょうか?

今回は「なぜ生き餌ではなく、あえて”ルアー”を使うのか?ルアーの面白さ」について、僕個人の主観的な気持ちや気づき、体験談を含めてお話していきます。

「ルアーフィッシングを始めたいけど、釣れないって話聞くし…」「最近ルアー釣りが楽しくないんだよなぁ」…こういったことでお悩みの方の参考になれば嬉しいです。

■あえてルアーを選ぶ理由
1:ルアー選びが楽しい。
2:童心に戻れる。
3:キャスティングが楽しい
4:ルアー操作が面白い。

※本筋に入る前に前置き(プロローグ的なもの)がありますので、本筋のみを読まれる場合は「もくじ3:ルアー選びが楽しい」まで飛ぶことをおすすめします※

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【初心者向け】なぜエサではなく、あえて”ルアー”を使うの?バス釣りを始める前に読んでもらいたいプロローグ的なもの。

・釣行費用、ガソリン代やボート代、限りなく出てくる新製品、そしてルアー代…等々、バス釣りはお金がかかる。
・お金のかからない近場の(僕で言うところの”ソルトルアー”になります)釣りで我慢したらいいのに。
・釣れない釣りをやっていて何が楽しいのか?釣っても食べないのに。
・そもそもルアーを使う必要があるのか?

こういったことを悶々と何年も考えていたのですが、ついこの間、ある結論に達しました。

それは、「やらなくていいこと、むしろ損するし結果も出にくいこと。でも楽しいからやる」という”無駄(非効率的さ)”を楽しむことこそが、ルアーフィッシングの醍醐味なのではないか?というものでした。

■「非効率、無駄、やらなくてもいいこと」を楽しめるのが一般アングラーの強みである

「(ルアーで)釣ろうとしているのに、釣れなくても満足できる」というのは一見すると矛盾しているのですが、そもそも論として、トーナメントにも出場しないような一般アングラーの僕が、バスフィッシングを行う根本的なメンタリティとしては↓こういった理由があるからです。

このツイートは「バス釣りの楽しさや魅力は、必ずしも結果ありきではない」ということを言っているのですが、真剣にトーナメント取り組んでいる方には理解できないような価値観だと思います。

以前、ガチ勢の方に「エンジョイするだけのバス釣りなんてダメだよ」と言われたことがありました。「ただ楽しんでいるだけじゃ上手くならないよ」と。
その方はトーナメントに出場するようなエキスパート。必ずしもメンター全員の方がそうとは言い切れませんが、競技者のようなガチ勢の人には僕のようなエンジョイ志向の価値観は理解しにくい部分があるのかもしれません。

■自分らしい取り組みができれば、それでも良い

バスフィッシングは競技性の高い趣味でもありますが、SNS(ツイッターなど)をしているとその傾向が無意識のうちに自分のメンタルに影響を及ぼします。

SNSをしていると他のアングラーの釣果が何百と流れ込んできて、知らぬ間に「終わりのない、限りない競争」に巻き込まれてしまいます。
こういった競争が、バス釣り初心者の人たちの自尊心を削ってしまう原因にもなりかねません。

以前、「他の釣り人たちはたくさん釣っているのに、自分だけまるで釣れなくて辛い」というご相談を受けたことがあります。
本当は競争などする必要はありませんし、釣果がないことを気に病む必要もないことなのですが、必死に頑張っている人ほど釣果・結果・数値を気にしてしまいがちです。

ですから、これからバスフィッシングを始める人はどうか釣果のみに注目せず、自然の空気感や、水や風の感覚、気に入ったルアーや道具を使う喜び…そういった「釣果とはまた別のところにある”喜び”」にも意識を注いでほしいと考えています。

「釣れない」中にも”喜び”を見つける

僕はプロアングラーではありませんし、バス業界の関係者でもない「ただの一般アングラー」ですが、これからルアーフィッシングに取り組もうとしている初心者の方に(おこがましくも)お伝えたいことがあります。

それは「ルアーはエサより全然釣れないし、バスは簡単には釣れない時代。でも釣果以外にもめちゃくちゃ魅力的な要素がある」ということです。

ただ単に「魚を釣りたい・魚のダイナミックな引きを味わいたい」のなら、僕はルアーフィッシングをおすすめしません。
魚が釣りたいだけなら海でアオイソメをぶん投げている方が釣れますし、沖釣りで船長に有望なスポットに連れて行ってもらって釣りをしたほうが釣れやすいからです。

しかし、「これからバス釣りを始めてみたい!興味がある!」という人は、「なぜルアーを使って釣りがしたいのか?」という根本的な部分をしっかり考えておくと、釣果が芳しくないときでも心折れずに継続できると思います。

近年のブラックバスは個体数が減少してルアーにもスレて(慣れて)しまっているので、根本的なメンタリティの土台がしっかりしていないと、あまりの釣れなさ具合に落ち込んでしまい、すぐにやめてしまうかもしれないからです。

せっかくバス釣りに興味を持ってくれたのに、ただ「釣れないからつまらない」と止めてしまうのは本当にもったいないです。

そこで今回は「なぜ生き餌ではなく、わざわざ釣りにくい”ルアー”を使うのか?」ということについて、僕個人が考えていることを書いていきます。

「なぜルアーを使うのか?」については人によって考え方が変わる部分ではありますが、僕の考え方がバス釣り初心者の人の参考になると幸いです。

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ルアー選びが楽しい

バスフィッシングに使われる「ルアー」は、様々なメーカーからたくさん発売されています。
それはリアルな外見のものや、魚とは似ても似つかぬ謎めいた造形のものまで多岐にわたります。

釣具屋さんで実際に目にして、手にとってみて「これスゲー釣れそう!」と楽しむことができるのはルアーフィッシングの魅力と言えるでしょう。
生き餌のアオイソメを見て「これスゲーウマそう…」とは思えませんが、ルアーに関してはなぜか「これすげーウマそう」と感じられるのは不思議です(僕だけでしょうか)。

リアルなルアーを見て心躍らせたり(またはコレクションしてみたり)、オモチャのようなヘンテコなルアーを使って「これで釣れたら面白いじゃん♪」とロマン溢れる取り組み方ができるのは、プラスチック製のルアーを使ったバス釣りの魅力だと言えます。

童心に戻れる

「自分が釣りたい!と思ったルアーでなんとか1本釣ろう」とするのは非効率の極みとも言えるのですが、これがバス釣りの”ロマン”でもあり魅力だと考えています。

好きな道具を使って好きなフィールドで遊び、釣れようが釣れまいが結果に関係なく、好きなルアーを投げて操作するだけでも楽しめる。
釣果に至るまでの過程そのものすらも楽しむことができるのは、ルアーフィッシングの魅力だと思います。

・買ったはいいものの、ほとんど使っていないルアーがいつのまにかタックルボックスを占領している…。
・使わないルアーが増えたりしても、なぜかあまり嫌な気分にならない。むしろ楽しいし落ち着く。
・実際あんまり釣れないんだけど、このルアーのココが好きだからついついとっておいてしまうんだよね〜釣れないんだけどさ…
・この釣具のココが本当に気に入ってて大好きなんだよね〜!

こういう「無駄・結果そのものには無関係なこと」を楽しむことができるのもバス釣りの面白さと言えます。

キャスティングが楽しい・気持ち良い

ルアーを投げる「キャスティング」が楽しいのもルアーフィッシングの醍醐味です。

「キャスティング」という行為自体はバス釣りだけではなく他の釣りにもあるのですが、

・超ピンスポットに繊細なキャストを決める爽快感。
・まるで石ころで水面を切っていくかのような「スキッピング」を華麗に決める。
・状況に合わせてキャスト技法(オーバーヘッド、サイド、ピッチングなど)を変えていく。

こういった様々なキャスト技法を駆使して遊べるのもバス釣りの魅力です。

自分で操作して演出する喜び

ルアーは生き餌のように味も臭いもなく、自分で操作しなければ動いてくれません。
ルアー釣りは自分で意図した動きを演出してあげて、そのルアーの動きに対してバスに口を使わせる…といった「自発的、能動的」なアクションを自分で起こしていく必要があります。

エサ釣りはやや受動的な印象がありますが、ルアーで魚を釣るには釣り人の操作力・技量も試されるので、ただ待っているだけでは魚を釣ることができません。

自ら操作して、魚に口を使わせたときの達成感は、ルアーフィッシングの醍醐味です。

【初心者向け】なぜエサではなく釣れない”ルアー”を使うの?バス釣りを始める前に読んでもらいたいプロローグ的なもの。|まとめ

今回は「なぜエサではなくルアーなのか?ルアーフィッシングの面白さ」についてお話しました。

「やらなくていいこと、むしろ損するし結果も出にくいことをあえてやる。結果に繋がらないけど楽しいからいいよね」といった”無駄・非効率さ”を楽しめるのが、趣味としてのルアーフィッシングの醍醐味なんじゃないかと考えています。

バス釣りにのめり込んでいけばいくほど「もっと釣りたい!もっと結果を出したい!」と沼にハマりがちですが、初心者の人こそ「自分なりに楽しく取り組める方法」を模索していったほうが、近年の「釣れないバス釣り」をより楽しめるのではないかと思います。

「そうは言ってもやっぱり釣れたら嬉しいし、釣れなかったら悔しくてヘコむ」というのも人の心のカタチですよね。僕もそう感じることは多々あります(というかほぼ毎回)。

ですが、釣りを始めたての頃はあまり他人の釣果を気にせず、淡々と自分の釣りをする…くらいのモチベーションでいたほうが、かえって長続きしやすかったりするとも感じています。

もしバス釣りに取り組んでいる最中に自分の釣りの方向性に迷ってしまったら、「なぜルアーで釣りをするのだろう?」という問いかけを自分にしてあげると、気難しく考えすぎていたルアーフィッシングを「楽しい遊び」に変えて(元の形に戻して)いくことに繋がるんじゃないか…と思っています。

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